「色使いがいいね!」と褒められ、賞を取った後、色盲と診断された話。
こんにちは、はせです!
突然ですが皆さん、色盲とはご存知でしょうか。
まあ知ってる人も結構いると思うので、解説は簡単にしておきますが、
要約すると、多くの人とは色が違って見えることです。
なので、日常生活に支障が出ている人も多々います。
そんな色盲と診断された私の話を今日はしていきましょう。
当時、私は小学6年生でした。
算数や社会は得意でしたが、特に図画工作が苦手で、いつも「できました」についてガッカリしていた思い出があります。
ある日、自分の名前を使って、絵を描きましょうみたいな授業がありました。
絵を描くのも苦手だった私は、適当にクレヨンで魚の鱗を描いていました。
そしてまあまあ時間が潰れたので、先生に提出すると、
「これは素晴らしい!」
と盛大に褒められ、先生が美術コンテストみたいな物に応募したんですね。
そしたらまさかの賞を獲って、地元では有名な美術館に飾られることになったんですよ!
まあ、その賞金の図書カード5000円分の方が、よっぽど嬉しかったんですけどね(笑)
美術館の招待券みたいな紙をもらったので、家族で美術館を訪れると、私の絵を審査した人が現れて、
「君の絵は、とても色使いがいいね!特にこのピンク色を使って表現している所がダイナミックな発想で面白いよ!」と言われたんですよ。
私は驚きました。
なぜなら、ピンク色ではなく、灰色で普通の色で描いた筈だったから。
なのに、この人は、ピンク色がダイナミックとか言うし、両親も「ありがとうございます」とか頷きながら言っているし、私には訳がわかりませんでした。
そこから、私の不自然な出来事は続きました。
例えば、友達が食べていた「ななチキ」の肉が赤色に見えて、「その肉、本当に焼けてる?」(ななチキを否定しているのではなく、私の勘違いです。ななチキファンの皆さん、すみません)と聞いたり、「あの黒の服を着た人だよ」と言うと、「紺色の服の人?」だと言う風に聞かれたりと、謎の現象が続いたんですよね。
そのまま、進学し、中学1年生になりました。
中学生になると、検査も一斉に行うため、様々な検査を受けました。
そして、任意の欄に「色覚検査」という風に書かれており、無料というのもあって、私は申し込んで受けてみました。
「ここに書いてある数字は何かわかる?」
「えっと...86ですか?」
「なるほどね…」
そう言って、保健の先生は、メモをし、何かをコソコソと他の先生に伝えます。
すると、
「ちょっとこっちに来て」と言われ、
別室に連れて行かれます。
そして分厚い本が出されると、次々と問題を出されます。
私は、そこそこ同年代の中では頭の良いほうだと自負していますが、ここまでの超難問は見たことがありません。全くもって意味がわからない。数字すら読めない自分にもどかしさを感じつつ、学校での検査が終わりました。
後日、保健室に呼ばれ、言ってみると、保健室の先生が、
「はい、これ」と言って、黄色い紙を手渡してきます。
中を覗いてみると、色覚障害と書かれたところに丸が付いています。
その紙の指示通り、病院に行き、検査を受けます。
同じような本を出されたり、様々なメガネをかけて、数字を見たりと、長時間の検査が続きました。
そして、
「え〜、いわゆる色盲というやつですね」
と医師に診断されました。
医師曰く、特に灰色とピンク色、黄緑色と黄色、紺色と黒色の区別が難しいタイプだそうで、自分でも驚きました。なんせ、何年間も気づかずに色鬼だとかをして遊んでいた私が、色盲だとは。
ショックよりも驚きのほうが大きかったです。
こんな感じで私は色盲だと診断されたのですが、弱度の色盲なので、基本的に皆さんと見える色はほとんど同じです。日本の国旗は、白地に赤丸です。それくらいは見えます。
先生に診断書を提出したら、「アメリカには色盲部隊と言って、色盲の得意なことを活かして、活動している人もいるし、色が見えないからと言って、これからの将来が保証されないというわけではないから。だからそんなに障害と思って生きる必要はないよ」と言われました。
その通りだなと共感し、私はあまり自分から障害を持っているという話をしないようにしています。
まあ色盲のおかげで、5000円分の図書カードを手に入れたので、良しとしましょうか。
読んでいただき、ありがとうございました!
評価、いいねよろしくお願いします!