A folly of one man it the fortune of another
どこからか現れた大柄男に英語でまくしたてている遠藤さんに恐る恐る声をかけた。
「遠藤さんどうしたんですか?」
「ああ、安藤さんですか」
わざとらしく大きくため息を吐きながらこちらに振り向いた。
「こちらはあの『破壊者』です」
「ドウモ、ハジメマシテ」
「スキルのためとはわかっているがTPOを考えてくれ」
なぜか、片言であいさつした『破壊者』に対し、いやそうな声で注意を促す。
「そんなこと、どうでもいいだろ?それよりそちらの『聖域』を紹介してくれ」
「わかっているなら自分で自己紹介でもしたらいいでしょう」
「相変わらず冷たいな。私は『破壊者』と言われています。『聖域』あなたにあえて光栄です。以後よろしく」
左手を後ろに回し、右手をお腹にあてお辞儀をしながら挨拶してきた。
それは、すごく様になっており見とれてしまった。
「え、あ、『聖域』と呼ばれています。よろしくお願いします」
「よし、じゃあこれからは親友ということで、ところでそっちは?」
見とれていたことをごまかしながらも、何とか自己紹介を返したところいつの間にか親友の扱いになっていた。
「こちらは『仮面の英雄』です」
遠藤さんがいきなりの事で、状況を呑み込めない自分の代わりに紹介していた。
「ああ、2人目の『ピエロ』持ちですか。なるほど、よろしくです」
「よろしくです。『破壊者』は私の事を軽蔑したりしないのですね」
田中さんがびっくりしながら『破壊者』との握手をする。
「ああ、一人目の『ピエロ』所持者とは認識有ったので、有名になることの利点はわかっていますよ。それに私のスキルも、似たようなものだからね」
「それはどういう」
意味が分からず聞こうとしたところ前方で巨大な水柱が天へと立ち上った。
『破壊者』により船の転覆をさせないため大海原の祖による周囲の索敵がおろそかになっていたようで、前方の一艘目が攻撃を受けていた。
「よし、じゃあ行ってくる」
そういうと『破壊者』は止める暇なく海へと飛び込んでいった。
「ちょ、いいんですか?この船かなり早く進んでいますよ」
「いいよ、いいよ。ほっておけば勝手に帰ってくるから」
「大丈夫なんですか?」
少し考えた、遠藤さんは無線を取り出した。
「江崎さん取れますか?どうぞ」
『忙しいですがどうしましたか?どうぞ』
「では手短に、三国さんに『破壊者』が泳いで向かったのでサポートお願いします。と伝えてください。どうぞ」
『は?『破壊者』?もしかしてさっき後方で船が傾いた理由って』
江崎さんが言い終わらないうちに前方で立て続けに水柱が大きく立ち上がったことで前方の船が大きく傾いてしまったので慌てて、幻影龍を使って転覆をしないように支えた。
「あの『破壊者』って何なんです?あまりにも非常識ですよ」
登場時の船に飛び乗ってくることもそうだが、今も大海原の祖により何とか感知しているが、水中で巨大な蛇のようなモンスターを殴り倒していた。
「なんといっていいのか『破壊者』は希少スキル持ちなんですが、そのスキルの効果が、馬鹿をすればするほど、幸せを振りまくスキルなんです」
「この状況幸せじゃなく、死にかけてますよ」
「まあ、あれです。本当は頭が良すぎるのでズレてるんですよ。そのせいで死者は出さないんですが、馬鹿なことをするためにと武器も拳のみで、爆裂系のスキルを習得したことで、建物など破壊はわざとやってるといってるとのことだし、さらには先ほどのように橋の上から船に乗り込んだり、わざわざ海に飛び込んだりするような危険なことも平気でやるんだよ」
俺と田中さんは大きく揺れる船の手すりにつかまりながら遠藤さんの話を聞いて引いてしまった。
いつの間にか戦闘を終えて船まで戻ってきた『破壊者』はなぜか船より大きく飛び上がり、船の甲板に三転着地を決め顔で決めた。
そのいい顔が少し怖く見え逃げ出したくなった。
昨日はすみませんでした。
予想以上にマルマラ海のショックが大きく書き出すのがきつかったので投稿に間に合いませんでした。
誤字報告の方で報告がありましたが、タイトルは本文とは関係ありません。
和訳するならば”その男が馬鹿な行動をすると周囲に幸運が訪れる”になります。




