日本が平和すぎる
『本日はお集まりいただきありがとうございます。私、ダンジョンウォーカー所属の『見るもの』こと遠藤が司会進行を行います」
『神罰の日』より一月が立ち、世界の状況をある程度確認できるようになってきた。
それは、人類の敗戦といえる状況で、人類の生存領域が『神罰の日』より3分の1に減ったことでどれほど悲惨な状況となっているかは、わかってもらえると思う。
そして、今日はダンジョンに飲まれた世界を奪還していく最初の一歩を踏み出すためのミーティングを行うため、成田空港すぐそばのホテルにて今回の参加者が集まっていた。
このミーティングの後は、一泊して、EU圏内でもまだましなフランスへと向かう予定となっている。
『今回お集まりいただいたのは、資料をお配りしている通り、EU圏内の食料庫と呼ばれるルーシ国の奪還になります。ルートとしては、地中海より侵入し、キエフまでの奪還の予定となっています』
モニターに映し出された地図に簡単なルートが示されている。
『こちらからの進行はあくまで日本からの奪還部隊のみで、『EUダンジョン派遣団』は西から、ロシアは北からとなっています。それとこれは未確認情報ですが、『破壊者』が南から進行するとの情報がありますが審議はわかっていません。もしこの顔を見かけたら近づかないようにしてください。』
次々に進行予定ルートが示される中、『破壊者』の写真が大きく映し出された。
『奪還の方法としましては、『EUダンジョン派遣団』の報告によりダンジョンを一度消滅させることにより周りのダンジョン化が抑制されるとのことです。とはいえモンスターが現れなくなるだけで、スキルは使用できる状態にはなるとのことですので、別地域から進行してきたモンスターの迎撃は問題なく行えるとのことです。』
現在、会場にはこの作戦に参加するために日本各地から100人ほど集められている。
見た目では判断はできないが、確実に私より弱いといえる者はいなさそうである。
『次に、解放ルート途中で海中に現れたモンスターの対策を話し合いたいのですが、対抗策をお持ちの方はいませんか?』
食糧問題の次に優先的に解決させなければならない原因として、水中のモンスターや飛行可能なモンスターが出現していることが挙げられている。
現代の兵器でモンスターを討伐するには、ダンジョンから産出される魔石や、その他の魔法的な効力を持つ鉱石を用いらなければならず、ダンジョンに入るためには現時点で外にあふれているモンスターを討伐してからでないと潜ることができない。そのため現地では、身動きが取れない状況となっていた。
「はいはい、私が相手取りますよ。私のスキルなら水中でもモンスターを倒せますから」
小麦色に焼けた肌がきれいな女性が元気よく手を挙げた。
「それなら私も手伝いましょう。メインの火力にはなれませんがサポートはできるので」
今度は、スーツ姿の初老の男性が手を挙げた。
『ありがとうございます。ほかにいませんか?特に『聖域』は対抗策ありませんか』
目立たないように、隠れていると名指しで呼ばれることとなった。
「あ、はい。あるにはあるのですが使用したことがないもので・・・」
『それは、使用条件があるということですか?』
「あ、いいえ、そうではなく、まだ使ったことがないもので、どの程度使用できるのかが予想ができないのです」
『わかりました。それでは現地で確認しましょう。その結果次第ではお願いします』
「は、はい」
『それではほかにいますか?』
司会者が、周りを見渡してみるが反応がない。
『水上や水中にての戦闘は今までのダンジョンでは行うことがそうそうなかったので仕方ないですね。3人に期待しましょう。』
モニターの画像が変わり、上陸後の班分けが記載されていた。
『次に上陸後の班分けですが15チームに分かれています。ダンジョンウォーカーは問題ないのですが警備会社さんは、混合警備を基本出来ませんが今回は、ダンジョンウォーカーへの出向との形をとりましたので、実績に応じた班分けを行っております』
私の所属する班を確認してみると、田中さんと、今回の司会を務めている遠藤さんの3名の班となっていた。
「田中ですが、今回の班分けなぜ私と安藤と司会の遠藤さんの3名の班分けとなっているのですか?」
『主に『聖域』の実績によるところが大きいのですが、班分けの詳しい解説はこの後の親睦会を兼ねた立食パーティーにてお伝えします。ほかに質問はありますか?なければ、パーティー会場へと移動してください』
ほかの人たちは、特に班分けに異論がないのか席を立ち移動し始めた。
当初、ここまでのPV数の獲得、ブックマークや評価をもらえるとは思っていませんでした。
ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いします。




