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カード顕現~眷属だけが頼りです~  作者: えでぃ
1章 教育、講習そして契約
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プロローグ

「最終車両BMWの85」


と、片側交互通行を行っている相方からの無線が入ってくる。


「了解、通過後ながします」


「どうぞ」


変わらないやり取りをしているときに、リーダーが無線に割り込んで来た。


「割り込むぞ、後10分くらいで片付けに入るから準備してくれ。今日はこれで終わりだから昼で帰るぞ」


「最終通過、流します。マジですか今日はラッキーですね」


車両に対し一礼し、白旗で合図しながら無線に応える。


「どうぞ。ラッキーでしたね。どうせなら作業員急がせてくださいよ」


笑いながら返答してくる相方に苦笑いしながら、この後久しぶりに早い時間から行きつけのお店に顔を出せることに、心が浮ついてしまうのを抑えながら、残りの時間を乗り切ろうと気合を入れなおす。





「今日も事故なく、お疲れ様。今日はこれで終わりだからみんな気を付けて帰れよ」


その言葉を合図に同じ現場で働いていた5人がそれぞれの荷物を持って歩き始めた。


「安藤は少しいいか?」


そう声をリーダーにかけられ、げんなりしながら返事を返す。


「何ですかリーダー?また他の現場でバックレたやつでも出たんですか?」


またと聞いた通り警備会社は、人手不足の影響で人柄や経歴をきちんと確認せず雇用することが多々あり、当日に無断欠勤からの無断退職を行う人が結構採用されてしまうことが多く、尻拭いの為早く終わったところから人員を補充することが多い。


「今回はバックレたわけじゃないんだが、現場で嘔吐やめまいを訴えて早退した奴が出てな」


「仕方ないですね、いいですよ。今日のメンバーだとバイク乗ってる俺ぐらいしか早く現場に駆け付けないでしょうし、優秀な俺が駆け付けた方が現場の人たちに喜ばれますからね」


「ありがたいが、お前が優秀か?不安になってきたからほかに任せた方がいいのか?」


「いや、そこで考え直さないでくださいよ。それより早く地図ください。急いで向かいますので」


「わかった、わかった、これが地図な」


そんな感じでリーダーとじゃれあいながらもらった地図の場所に向かう。


頼まれたら断れない性格を何とかしなければと思いながらも、一向に直せない安藤魂漸(ごんざ)21歳独身彼女なし、この物語の主人公である。


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