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魔石の買取り

 疲れを感じながらシンは宿を後にした。

「よし、ギルドに行くか!」

 シンは気を取り直して、冒険者ギルドに向かった。


 ギルドの扉を開けると、昨日のギルド長がカウンターの奥にいた。他には誰もいないが、」この町には冒険者はいないのか?


「誰もいないんだな」

 シンはギルド長に尋ねた。


「もう昼過ぎだよ、冒険者なら、探索や魔物討伐してる時間帯だよ! こんな時間に冒険者ギルドに来るのは、依頼人か初心者くらいだよ」

 ギルド長は吐き捨てるように言った。


「ゴ、ゴホン」

 シンは咳払いして、用件を伝えた。

「昨日も話したが、魔石の買取りをお願いしたい」

 シン達は魔石を床に並べた。

「このジャアントボアの牙も合わせて頼めるか」


 ギルド長は真剣な顔をして魔石や素材の鑑定を始めた。

「魔石は603個で、牙が1対だね」

「魔石が1つ銀貨3枚 牙は1対で銀貨5枚 全部で金貨181枚 銀貨4枚になる」

 ギルド長は真面目な顔をして鑑定結果をシンたちに伝えた。


「もう少し上乗せしてくれないか」

 シュバはギルド長に当然のように話した。


「ダメだね、魔石の買取り金額はその大きさや種類でギルド協会に厳密に決められているからね。 私の一存で高くしたり安くしたりする事は出来ない!」

「もし、そんなことしたのがばれたら、私はギルド長首になるだけでなく、犯罪者として牢獄行になっちまうよ」

 ギルド長は厳しい口調でシュバに答えた。


 なるほど、魔石に関しては相場を維持するため厳しく価格統制されているようだった。


「この牙ならあと銀貨1枚上乗せしてあげるよ」

 ギルド長は素材買取りに関しては裁量権があるようだ。

 素材はその形状や状態が様々だから、一律買取りは難しいとの話だ。


「ほらよ」

 シンは金貨181枚、銀貨5枚を受け取った。


 昨日の肉の買取りも入れるとシンたちはある程度、生活できるだけの金額を手に入れた。しかし、今や9人という大所帯である。まだまだ旅は続くため、今後も魔物を狩っていかなければならない


「昨日のジャイアントボアの肉でバーベキューがしたい。どこか広い場所はないですか?」

 元盗賊の男がギルド長に声をかけた。

 後から知った話ではあるが、この男の名前はマハム、以前は料理人だったようだ。


「このギルドの裏に広場があるから、そこは自由に使っていいよ」

 買取りも全て済ませて、ギルド長は少し気分がいいようだ。


 シン達は広場に向かった。朝食の件があったシンは少し憂鬱な気分で歩いていた。


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