寝床
「ころん からん コロン」
シンは洞窟の中に小石を投げてみた!
「何の反応もないな」
「行くか!」
3人は恐る恐る洞窟の中に入っていった!
先頭はシュバである。
「おい、押すなよ!」
列の真ん中のイオはシュバにぴったりくっついている。
「洞窟にはあんまりいいおもいでがないんだ」
イオは涙目である。
「めんどくさい奴だな」
シュバはイオの手をつかんで一緒に歩きだした。以外と優しいシュバである。
「おっ行き止まりか!」
洞窟は入口から30メートルほどで行き止まりだった!
「意外と小さかったな!」
「何もいなくてよかったな」
シンは拍子抜けしたが、何事も起きずに安心した。
「ヒヤアッ」
イオが突然声をあげた。
「どうしたイオ」
シンとシュバは一気に警戒感を強めた。
「いやーなんか背中に冷たいものが・・・・」
イオは恥ずかしそうだった・・・・
「なんだよ!」
シュバは安心して腰をおろした。
「シュバ、安心するな! 立つんだ」
シンはシュバに声をかけた!
「んっ?どうしたんだ」
シュバはどこかのんびりした雰囲気でシンに尋ねた。
「あれを見ろ」
シンは洞窟の隅を指さした!
「うわあああああああっ!」
イオはいつものように腰を抜かして漏らしてしまった。
シンが指をさした先には、数十体はあろうかという人骨が積まれていた。
「何かいるってことか!」
シュバは剣を抜いてあたりを見回した。
しかし洞窟のどこを探しても何も見つけることができない。
「ひやあーーーーっ」
再びイオが声をあげた!
「だから、何なんだ!」
シンとシュバはイオに切れた!
「ごめん、天井から冷たいものが、背中に・・・・」
イオは申し訳なさそうに天井を指さした。
3人はたいまつをかざして天井を見た。
「うわあああああああああああああああああああああああっ」
3人は思わず声をあげた!
そこには無数のヴァンパイアバットがいた。体長1メートルほどのこうもりの魔物である。