シュバの魔法2
サーベルタイガーの接近にシュバは腰が引けてしまった。イオは腰を抜かして漏らしてしまった。
「おいシュバっ! しっかりしろ! その玉をあいつに投げつけろ!」
シンは効果はわからないが、ダメもとでシュバに攻撃を促した。シンのその後の攻撃に、少しでも有利になればいいと思ったからである。
「お、おうわかった!」
「くらえ! ブラックボール!」
シュバは迫りくるサーベルタイガーに向かって黒い球体を投げつけた!
黒い球体はサーベルタイガーの左肩にあたった。
「キャイン ドサッ」
黒い球体があたったサーベルタイガーの左肩周辺がえぐれてなくなってしまった。黒い球体はサーベルタイガーの左肩付近を吸収して消滅してしまった。
「おおーーーーっ!」
シンたち3人は大歓声を上げた!
「シュバ、その玉すごいな! どんどん投げつけろ!」
サーベルタイガーは、まだまだ動ける!シンは追撃の手を休ませることなく攻撃を促した。
「任せろ! ブラックボール!」
「あ、あれ? ブラックボール! ブラックボール、ブラックボール!」
シュバは首をかしげている。
「おいシュバ、どうしたんだ早くしろ!」
シンはなかなか攻撃しないシュバに苛立った。
「よくわからないんだが、ブラックボールが出ないんだ!」
どうやらシュバは先ほどの魔法で魔力を使い果たしたしまったようだ。
「はあーー! ふざけるな!」
シンは苛立ちのあまりシュバにキレてしまった。
「しょうがないだろ! 初めての魔法なんだから! シンなんか何もしてないじゃないか!」
シュバはシンに向かって怒鳴った。
「うっ! 確かに! イオでさえ一応は行動したものな・・・・」
「あとはオレに任せろ・・・・」
シンは覚悟を決め斧を構えた!
「よし、任せた!」
シュバは自分の出番は終了したとばかりに、胸を張って誇らしげであった。
サーベルタイガーはシュバの魔法で傷ついたとはいえまだまだ元気であった!
「がるるる・・・・」
シンが攻撃の大勢に入ったが、サーベルタイガーは身構えるだけで襲ってはこなかった。
「そうか、なるほど」
「ごにょごにょごにょ」
シンはシュバに耳打ちした。
「はあーーーーっ!」
「ブラックボール!」
シンとシュバはそれぞれ大きな手ぶりで攻撃の大勢をとった。
「うーーーッ」
「すたすたすた」
サーベルタイガ―は駆け足で3人の前から逃げ出した。
「はぁーっ」
「よかった」
二人のはったりが通用したようだった。