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ノブ対ミハエル

 ノブとテオがゴブリンの洞窟に到着する1時間前にさかのぼる・・・・



「おお、ここだとうとう着いたぞ!」

 ノブは山をとてつもない速さで駆け登りながらも、息一つ切らしていなかった。さすがは大勇者である。

「ここにシャリーンがいる! オレにはわかる! さすがは魔王だな。コアまで破壊されていながらこうして復活してるとは!」

「シャリーン! ノブが会いに来たぞーーーー!」

 ノブは洞窟の入口で洞窟全体に響き渡るような大きな声で呼びかけた。


「キャーッ!」

「なんだー! あの声は」

「襲撃か!」

 ノブの大音量による呼びかけで洞窟の中はパニックになった!


「みんな、落ち着け! 状況はわからないが私が確認に行く!」

 広場にいたミハエルはパニックに陥っているゴブリンたちを落ち着かせ、いつものようにこん棒をもって洞窟の入口に向かった。

「シャリーンといっていたな! あったことはないが討伐された魔王様と同じ名前だ!魔王軍のだれかが来たのか?」

 ミハエルはもとは、魔王軍の末端の一人であった。魔王や幹部等にあったことはないが人間軍との戦争に参加もしていた。


 ミハエルが洞窟の入口まで来ると、そこには1人の人間がたっていた。


「おお、迎えが来たぞ! あなたはシャリーンの部下の方ですか? 私はノブです。シャリーンのところに案内してください」

 ゴブリンであるミハエルを見たノブはシャリーンの部下だと思い、笑顔で丁寧に接した。


「お前は何者だ! ここにシャリーンなんてものはいないぞ! さっさと立ち去れ!」

 ミハエルは見知らぬ人間に対して厳しい口調で接した。


「ああ、あなたは私とシャリーンのことを知らないのですね。確かに私とシャリーンの仲を知るのは魔王軍の中でもごく1部の最高幹部だけだからね」

 ノブはさらにかしこまった様子でミハエルに接した。

「私は勇者ノブといいます。確かに私は人間ですが大魔王シャリーンと私は恋に落ちて、二人の仲は誰も引きはがせない深い関係です。私はシャリーンのものです。シャリーンが望むなら、人間など私の手で滅亡させましょう。だから安心して私をシャリーンのもとへ案内してください」

 ノブはさらにさらにへりくだってミハエルに接した。


「お前は、何を言っている! ここには大魔王シャリーンはいない。なぜなら魔王様は勇者に殺されたからな! お前がその勇者だというなら容赦はしないぞ!」

 ミハエルは怒気と殺気をこめてノブに対峙した。


 これまで、ミハエルにとんでもなく丁寧に接していたノブであったが、その表情は一変した!

「お前はシャリーンの部下じゃないな! 敵だ! ここにシャリーンがいるのはわかっている」

 ノブの顔は阿修羅のような形相で真っ赤になっていた。

「貴様がシャリーンをこんなところに閉じ込めているんだな!」

「シャリーン! 待っていろ! 今、君の最愛のノブが助けに行くよ!」

 ノブは再び洞窟全体に聞こえる大きな声で叫んだ


「ゴロッ! コロコロコロ」

 次の瞬間、ミハエルの首が洞窟の中に転がった。


第60話をお読みいただきありがとうございます。

本日で連載ちょうど1カ月になります。

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