公園にて
「体調大丈夫ですか?」
魔導士が壁にたたきつけられたライデンに駆け寄ってきた。そしてすぐさま数人の魔導士が回復魔法をかけた。
「私は大丈夫だ・・・・」
ライデンは全身打撲で体はボロボロだったが、爆発の割にはダメージを受けていなかった。デビルディストラクションは悪魔消滅魔法であり、人間が魔法の直撃を受けても大きなダメージを受けることはなかった。
「ヤツは?」
ライデンは魔導士たちに悪魔がどうなったか尋ねた。
「衝撃で屋根に空いた穴から吹き飛ばされたようです! しかしあの直撃を受けたのです。
無事ではいないでしょう!」
魔導士の一人がライデンに答えた。
「馬鹿者、しっかりと最期を確認せぬか!」
ライデンは魔導士を叱り飛ばして、すぐさま大講堂を飛び出した。
☆☆ ☆ ☆
大講堂の屋根から吹き飛ばされた悪魔は大ダメージを受けて、大講堂から数キロ離れた公園に落ちてきた。
「ガ、ガハッ」
悪魔は口から大量の血を吐きうずくまった、すでに背中の羽は根元から吹き飛ばされて、動くのもやっとであった。
「く、くそっ・・・・早く逃げなければ、奴がくる・・・・」
悪魔は地面を這いながら講演を移動した・・・・
「キャーッ」
そこにはベンチで本を読んでいた20歳ほどの女性がいた。彼女は悪魔の姿をみて腰を抜かしたようだ!
「ワハハハハッ! 運が向いてきたようだ!」
悪魔は笑みを浮かべた!
その頃ライデン達は必死に悪魔の行方を捜していた。しかし悪魔は数キロも離れた公園にいたため一向に見つけることができなかった。
「ガブッガブッ! フウッ! 一気にこれだけ食うとさすがに胃もたれするな!」
ライデンが悪魔を見つけられない間に悪魔は5人もの人間を襲っていた。
悪魔は美しい人間の姿にもどり、奪った服に着替えていた。
「ここにはもういられないわね!」
彼女は長い髪をかき上げて、公園を後にした。
「あっ!」
彼女を見て声を発した女性がいた。セリアだった!
セリアとイシンは学園から公園に避難してきて、偶然彼女と再会してしまった。
「あらセリアじゃないの? どうしたの、こんなところで・・・・」
彼女はそらそらしく2人に声を掛けた。
「うふふ!」
彼女はさわやかな笑みを浮かべたが、イシンはその笑みがおどろおどろしく感じた。
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