コンの協力
ラオがイオの尋問をしている間、ハジメは牢に閉じ込められていた。
「イオさん大丈夫だろうか? イオさんは緊張したり怖い思いしたりすると変なこと言ってしまうからな・・・・」
ハジメはイオの事をとても心配していた。
一方、イオとハジメを連行されたことを知ったニッカとシュバは、セロ将軍のテント前に来ていた。
「将軍、どういうことですか! イオとハジメが何をしたというのですか」
2人はテントの前で必死に中のセロ将軍に叫び続けた。しかし二人は警備の騎士によってテントから追い払われてしまった。
「ニッカ副隊長! あいつらは何もしてないよ!」
シュバはニッカに詰め寄った!
「オレだって、そんなことはわかってる・・・・ただイオ達が捕まったのはオレのせいかもしれない・・・・」
ニッカはシュバにラオとの会話について話した。
「何でそんなこと言ったんですか!」
シュバはニッカの襟元を掴んで怒りをあらわにした。
「すまん、まさかこんなことになるとは思わなかったんだ・・・・」
ニッカはうつむいてシュバに誤った。
「ごめんなさい、副隊長を責めてもしかないですね・・・・」
シュバはやっと落ち着いたようだ。
「そもそも二人は何を疑われているのか調べよう! そのうえでオレ達で真相を突き止めるんだ!」
ニッカとシュバはコンのもとに向かった。
「ということなんだ・・・・協力してくれないか!」
2人はコンに頭を下げて頼んだ。
「イオとハジメが無実だというなら、取り調べが終われば釈放されるんじゃないか?」
コンはあまり乗り気ではないようだ・・・・
「軍の連中は2人を何かの犯人だと決めつけて動いている! そんな取り調べが真実にたどり着くはずないじゃないか!」
コンは2人の熱い訴えに考え込んだ。確かに軍の取り調べはいい加減だ! それはコンの経験からもわかっていることだった。
「君たちの言うことはわかったが、オレはこのことにあまりかかわりたくない・・・・すまないが・・・・」
コンはなおも消極的だった。コンは以前、自ら正義感で軍にかかわってひどい目にあったことがあったのだ!
「ゴトン隊長はオレ達を命がけで逃がしてくれた! おれたちも隊長と同じように仲間を助けないといけ人じゃないか!」
ニッカはゴトンの名をこんなところで出したくはなかったが、コンの気持ちを変えるためにあえて話をした。
「・・・・」
「オレは何をすればいい・・・・」
コンはなおも躊躇しながらも協力してくれるようだ!
「コンありがとう!」
2人はコンを抱きしめた。
「ちょ、ちょっとくっつくな!」
コンは力づくで2人を引きはがした。
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