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ミトからの伝言

 小屋に入ってきたのは1体のゴブリンであった。

 姿を見られてしまった、ゴトンとコンはすぐに剣を抜いて攻撃しようとした。

「えっ・・・・」

 2人は剣を抜くどころか、動くことさえできなかった。


「ぐわあーッ」

 次にハジメを含む3人を襲ったのは、とてつもなく大きな覇気であった。3人の体は硬直しその圧倒的な力に抗えなかった。


 小屋に入ってきたのはゴブリン国前王ミトであった。

 いったん3人の顔をじっくり見たミトは覇気をおさえた。3人の体は少し楽になり、体の自由もきくようになった。


「私はミトだ! お前たちに話がある聞く気があるなら首を縦に振れ」

 ミトの威圧感は圧倒的だった。ミトはさらに力を抑えると、ゴトン達は普通に会話ができるようになった。

「よし、お前たちがこそこそ動いているのは最初から分かっていた!」

「ここで全員殺してもいいが、伝言を頼みたい!」

 ミトの目は真剣であった。


「私はマウント国上級騎士ゴトンです 伝言とは誰にでしょうか」

 ゴトンは緊張の中、なんとかミトに質問した。


「カチンだ! やつにマグマグを信用するなと伝えろ」

 ミトはそういうと、ゴトンに背を向けた。


「お待ちください! 我々は本部にあなたの事を報告しないわけにはいきませんが!」

 ゴトンは何故か、ミトには正直でいたいと思ってしまった。


「好きにするがいい! 私はここを離れる! お前たちがどんな報告をしようが問題ない」

 ミトはそういうと小屋を出た!


 ミトが出た後、しばらく余韻で小屋で考え込んでいたゴトンだったが、思い立ったように再び村に向かった。

 村にはミトどころか一体のゴブリンの姿も見当たらなかった。一瞬ですべてのゴブリンが消えてしまったようだ。

「オレがあったのは幻だったのか・・・・」

 ゴトンはなんだか夢の中にいるような気分であった。


 ゴトンは、シュバ達を呼んで全員で村中を捜索した。しかしゴブリンも人の姿もどこにもなかった。

「ここまでで調査は終了だ! 本部に帰って報告するぞ」

 ゴトン小隊は言葉少なに本部を目指した。


 本部まであと2日で到着するところまで来たところで、ゴトン達の前に一人の騎士風の男が駆け寄ってきた。

「た、助けて・・・・」

 ゴトン達は警戒して剣を抜いたが、ゴトンも見覚えのある騎士だったようで話を聞くことにした。

 騎士は全身をぶるぶる震えさせて、なかなか話をすることもできなかった。


 ゴトンは彼を抱きしめて落ち着かせた。

「いったい何があったんだ! ゆっくりでいいから、落ち着いて話してくれ!」


 騎士はなおも震えていたが、少しずつ話を始めた・・・・


 いつもお読みいただきありがとうございます。

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