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ハジメの調査

 ゴトン達は夜を待って再び村に向かった。村の門には昼間のこともあり、3人の見張りがいた。

「やつら、何を守ってるんだ?」

 ゴトンは門をしばらくみていたが、ここから入るのは待っていても難しそうだった。ゴトン達は、村の周りをまわって村に入れそうな場所を探した。


「こっちだ!」

 単独で入口を探していたコンが呼んでいる。

「あの小屋から村の中に入れる。 さっき実際に行ってみたから確かだ!」

 さすが密偵だ!


「全員で潜入するのはリスクがある、ここはオレとコンそれにシュバの3人で行く! ニッカは残ったメンバーの指揮を頼む!」

 ゴトン達3人は小屋の扉の隙間から中に入った。どうやらこの小屋は使われていないようだ!


 村の中は真夜中とあって静寂に包まれていた。ゴトン達はコンのスキルによって身を隠しながら村の中を進んだ。


 村の中心のひときわ大きな建物の前に数人の見張りがいた。

「なぜ村の中にまで見張りが? いったいこの建物の中に何があるんだ!」

 ゴトン達は何とか建物の中の様子を探ろうとしたが、警備が厳重で難しかった。

 

「一旦ここを出るぞ!」

 ゴトン達は村の中を2時間にわたって探ったが、それ以上のことは何もわからなかった。


 ゴトン小隊は一旦村の外で合流した。

「ハジメ、少し危険だが君の力を借りたい!」

 ゴトンはゴブリンであるハジメの手を取って頼んだ!


「ぼくもゴトン小隊の一人です。何なりといってください」

 ハジメは、ゴトンに返事をしながらイオの方をちらっと見た。それに気づいたイオはハジメに軽くウインクした。


 ゴトン達は日が昇ってから再度村へ潜入した。今度はゴトンの他はコンとハジメである。

「ハジメ、おれたちはコンの能力で近くで君を見守っている」

 そういうとゴトンとコンはハジメの前から姿を消した。


 ハジメは村の中に溶け込むように入っていった。これは非常に危険行為であった。この村のゴブリンはたとえ同族のゴブリンであっても案内役の様に躊躇なく殺す奴らである。

ゴブリン城のような大きな施設ならともかく、この狭い村ではすぐにハジメがこの村のゴブリンではないとばれる可能性が非常に高かった。


 村の中は昼間ということもあって、何人かのゴブリンが村の中を歩いている。


「キーキキキ」

 ハジメは一人のゴブリンに話しかけた。

「キッキキキ」

「ギーキキ」

 ハジメはしばらく会話を続けると、小屋の方にやってきた。ゴトン達もハジメの後を追って小屋に戻ってきた。


「どうしたハジメ?」

 ゴトンはハジメに小声で質問した。


「あの建物の中にあるのは物ではなくゴブリンです! この村はそのゴブリンを守っているようです」

 ハジメはこれ以上は怪しまれるので聞き出せなかった。


「ハジメ十分だ! ありがとう」

 ゴトンは少し考えたが、これ以上の調査は危険と判断して本部に戻ることにした。


「ガタッ」

 その時、誰かが小屋に入ってきた。



 いつもお読みいただきありがとうございます。

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