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斬首

 ゴトン達は5日かけて、僻地の村までやってきた。

「ここでしばらくお待ちください」

 ゴトン達は村の入口の横の見晴らし台で景色をのんびり眺めている。


 その間に案内役のゴブリンは手続きを行っている。案内役は書類を門番に見せている。門番は案内役を門の外に待たせて、村の中に入っていった。


「いいところですね!」

 ニッカは見晴らし台の景色をのんびり眺めながら、背伸びをしている。


 しばらくすると先ほどの門番は数体のゴブリンを連れて戻ってきた。

「キーキキキ」

「ギギッギギギギギ」

「キーキキギ」


「あれ、何かもめてるんじゃないか」

 門でのやり取りを眺めているユークレオがアヤにと話している。


「なんですかね! 私ゴブリン語はさっぱりなんでわからないですね」

 アヤは頭の後ろで手を組んで、詰まらなさそうにしている。


「ザシュッ」

突然村のゴブリンが案内役のゴブリンの首をはねた。

「ゴロゴロゴロ」

 案内役の首かころころと転がっていた。


「エッ!」

 門の様子をずっと眺めていたアヤは声を出したが、すぐユークレオがアヤの口を押えた。

 ユークレオはアヤの手を引き門から見えないところまで連れてきた。その様子にゴトン達もユークレオとアヤのもとにやってきた。


「しっ!」

 ユークレオは人差し指を口の前で立ててゴトン達を静かにさせた後、茂みの陰から門を見るように指示した。

 門の前では首のなくなった案内役のゴブリンが引きずられていた


「どういうことだ!」

 ゴトンは信じられない光景をみて、つい漏らしてしまった。


ゴトン達はひとまず、ゴブリンたちに見られないように、静かに村から離れた。


「なぜ奴らは案内役を殺したんだ!」

 シュバが、疑問を口にした。


「そりゃ、人族を解放したくないからだろ!」

 ニッカは自分自身よくわかっていないが、とりあえずシュバの質問への回答をした。


「いや、それだけではないだろう! ただ解放したくないだけなら、追い返せばいい! わざわざゴブリン城と事を構えるようなことをするだろうか!」

 ゴトンがさらなる疑問を口にした。


「とにかく、すぐに本部に戻って報告しよう」

 ユークレオが口をはさんできた。


「いや、戻るのはもう少し調査してからだ。この村は本部から5日もかかる! せっかくおれたちがいるんだ、このまま帰るわけにはいかない!」

 ゴトンはやはり正義感が強い。





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