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ゴブリン城偵察2

 ニッカ達は一度本部に戻った。まずは通路がゴブリン城まで通じているかの確認を行うことになった。決行するのはニッカ、シュバ、それに傭兵のコンであった。


 3人は刺激をかき分けて入口までやってきた。

「じゃあ、オレが先頭いきます」

 1度通ったことのあるシュバが先頭で、コンが後方を固めることになった。

 シュバは体中の泥だらけにしながら四つん這いになって通路を進んでいった。通路の中は予想通り小動物の住処になっていた。

「思ったより狭いな・・・・」

 通路は奥に進むにつれ、どんどん狭くなっていった。シュバ達は通路の壁に体を擦りつけながらボロボロになりながら進んだ!

「あっ! 出口だ」

 シュバは通路の先にやっと光を見つけた。

 ここに来るまで、ほふく前進でゆっくり進んだため、5時間かかってしまった。


「シュバ君、出口がどうなっているかわからないので、慎重に!」

 ニッカが小声でシュバに注意を促した。


 シュバはニッカに言われた通り、慎重に出口まで進んだ。

「ガサガサガサ」

 出口も入口と同じように茂みに覆われていた。シュバは茂みの中を慎重に10メートルほど進んだ。


「あっ!」

 茂みの先にはゴブリンが3体何やら話をしながら、くつろいでいた。

 シュバは発見されたと思い、剣に手をかけた。


「待てっ!」

 シュバの耳元で声をかけてきたのはコンであった。

 コンはシュバとニッカの手を握りながら、ゆっくりと茂みを出た。目の前には先ほどのゴブリン3体がまだ談笑している。

「キーキキキキ」

「キッキキキ」

 しかしゴブリンたちはシュバ達に気づくこともなく何やら、楽しそうだ!

 

 シュバ達はコンに手を引かれるまま、柱の陰まで移動した。

 やがて、ゴブリンたちはシュバ達の前からいなくなった。コンは指を口の前でたてて、声を出さないようにシュバ達にしめして、一人柱からでて、付近を歩き回って戻ってきた。


「この辺りには、誰もいないようだ」

 コンが問題ないというのでシュバとニッカも安心して口を開いた。


「コン、君の能力は?」

 ニッカは、一番気になっていたことを真っ先に確認した。


「詳しいことは言いたくないが、オレの職業は密偵だ! オレに触れていれば、大きな音や声を出さない限りは、まずみつからない!」

 ニッカとシュバは大きく目を開けて驚いた。そして心の中で何故先にそのことを言わないんだこいつと叫んでいた。


「コンさん、そんな能力があるならこのまま偵察にいきましょう!」

 シュバが提案した。


「いや、すでに片道5時間かかってる。遺跡に入口にはクニ達が待ってるから、今日はこのまま戻ろう」

 ニッカが副隊長として冷静に判断していったん戻ることになった。


 いつもお読みいただきありがとうございます。

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