ミト対セロ2
騎士の魔槍がミトに届く直前、ミトは魔力を込めた槍を構えた。
「バシャッ」
あたり1面に、真っ赤な血しぶきが飛び散った。騎士の姿は跡形もなく消えていた。この状況で今まで戦いを見学した親衛隊の面々は口を開け呆けている。誰もが眼前で何が起こったのか理解でないでいた。というよりは見えなかったのだ。
ただ1人、セロだけは、その攻撃の鋭さと破壊力に背筋が凍る思いであった。
ミトの放った槍はミトの強大な魔力をはらんだまま、騎士の槍の先端を打ち抜いた。その破壊力はすさまじく、騎士の槍もろとも騎士の体を粉々に砕いてしまった。騎士の体はもはや原型どころか、液体状まで分解され、ただの血しぶきがあたりを舞ったのである。
騎士を強大な攻撃力で粉砕したミトはそのまま、セロの方に向き直った。
すかさず親衛隊がセロの周りを囲んでガードしている。
「必要ない!」
セロは自らの周りを囲んだ親衛隊を下がらせた。ミトの動きを漏らさず見ていたいから出会った。
「余裕なのか、馬鹿なのか?」
ミトはセロの行動を見て、さらにセロに近づいた。
ミトは右手を高々あげて、魔力を増大させている。
「ストームリーパー」
ミトの頭上に集まった漆黒の間の力がセロに向かって嵐のように降り注ぐ!
「ふっ」
セロは余裕の表情を浮かべ、ミトの放った強大な魔法を避けようともしない・・・・
セロを含めた、セロの周りにいた親衛隊も、ミトの魔法攻撃で何のダメージも受けていない。ミトのストームリーパーは、触れたものすべてを無条件に死に至らしめる強力無比な上級魔法である。
ミトはセロたちの周りを凝視した。
「結界か!」
セロの周りはいつの間にか現れていた、数百人の魔導士によって、完璧な結界が構築されていた。
ミトは構わずに魔力を込めた槍をセロに向けて何度も繰り出した。
「キン キン キン」
ミトの協力無比な魔槍の攻撃も何十にも張られた上級結界によりセロに届くことはなかった。この状態では魔法だろうが物理攻撃であろうがセロにダメージを与えることは不可能であった。
セロが右手を高らかに上げた。
それを見たミトは急いで全身に結界を張った。ミトが結界を張り終えたとほぼ同時にミトの周り半径50メートルが大爆発を起こした。
結界を張っている魔導士とは別の魔導士数百人による集団魔法「アトミックイクスプロ―ジョン」である。魔法の攻撃範囲は直径100mにお呼び、その中にいるものは生物だろうが無生物であろうが原子のレベルまで破壊されるという極上魔法である。
放つまでに10分以上の構築時間がかかり、100人以上の上級魔導士が必要になるため、相手を油断させるなどして一定の場所にとどまらせておくなど、なかなかに使い勝手の悪い魔法であるが、その威力は他の魔法を寄せ付けない。
ミトのいた場所は大きなクレーターができ煙と粉塵で何も見えない!
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