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ゴブリン討伐軍本部

 セロ将軍率いるゴブリン討伐隊はゴブリン城から3キロメートル離れた丘の上に陣を張っていた。騎士団3000、魔道師団1000、冒険者500、セロ将軍直属の精鋭親衛隊500の5000人の構成であった。


 対するミト王率いるゴブリン軍は3万である。カチン率いる砦のゴブリン兵3000も含めると、数の上では大きくゴブリンが上回っている。

 しかし、騎士1人でゴブリン兵5人は相手にできると考えると、それほどの戦力差ではなかった。


 王国軍とゴブリン軍のにらみ合いはすでに1カ月続いている。その間何度か小競り合いのような戦いはあったが、両軍が本格的にぶつかることはなかった。

 どちらもなにかを待っているようで積極的に攻めることがなかったからだ。


「将軍、冒険者どもの事お聞きになられましたか?」

 ラオ軍師がセロ将軍のテントで話を始めた。


「ラオよ、やつらあそこまで無能だとは思わなかったな!」

 セロはほぼ全滅した遊撃隊のふがいなさを嘆いた。


「冒険者一人一人は決して弱くなかったでしょう。問題は指揮官にあったと考えております」

ラオは遊撃隊と砦のゴブリンとの戦いを終始、密偵から報告を受けていた。


「テッツか!」

 セロは遊撃隊隊長テッツの名前をあげて、宙を見た。

「あの男は平時においては、それなりに役にはたったがな・・・・所詮はそれだけのおとこだったか!」


「カチンはいつこちらにやってくる?」

 セロはすでに先を見ていた。


「2週間後かと・・・・」

 ラオは現在の砦の状況を分析し、ほぼ正確な期間を割り出していた。ラオが遊撃隊にいれば、あるいは勝敗は違っていたかもしれない。


「2週間か! それまでに一度ミトを見てみたいな!」

 セロがラオの目を見た。


 ラオ軍師はセロの目を見たまま答えた。

「少々荒っぽいやり方ですが、よろしいですか?」


「ふんっ、すでに動いておるのだろう!」

 セロは立ち上がってテントを出て行った。

 その後ろ姿を見て、ラオ軍師は不敵な笑いを浮かべた。


 シュバ達はゴブリン討伐軍本部を目指して歩いていた。馬車はゴブリン軍に奪われて、到着までには、10日ほどかかりそうであった。


「シュバ、テッツ隊長たちはどうなったんだろうな?」

 クニがシュバの隣を歩きながら質問した。


「わからんが、決していい結果にはなっていないだろうな・・・・」

 シュバの顔は険しかった。


「本部に行けば、何らかの情報側がわかるんじゃないか」

 ニッカはシュバの顔をみて、あえて明るい声で話した。


 傭兵のコンはそんなシュバ達の後ろをほぼ何も話さずについてきている。

 ニッカ隊は誰も彼とまともに話をしたことがなかった。


 いつもお読みいただきありがとうございます。

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