表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
203/350

大きな屋敷

 シュバは窓から外を注意深く観察した。村の中の動きは何もないようだ。

 シュバ達はいったん外に出て、村の中の小さな小屋に入った。

「あと、2時間程度で夜が明けると思う。もうゴブリンの数はそれほど多くはないはずなんだが、問題はホブゴブリンだ!」

 

「ホブゴブリンって、親玉なんだろう! それだったら大きな家にいるんじゃないか」

 イオはたまにいいことを言う。


「そうだな、イオその通りだ!」

 この村でそれらしい家は2つあった。1つはおそらく村長の家だろう豪華な屋敷。もう1つは村に1つだけある宿屋だ。


「まずは、あのでかい家に行ってみるか!」

 シュバは村長らしい家を指さした。

 シュバ達は、ゆっくりと家に近づいた。家の周りは塀に囲まれていて中が見えない。


「あっ!」

 兵の隙間から中を除いたクニは、見張りのゴブリンが1体庭で居眠りしてるのを見つけた。

 無言でシュバに目と指で合図して、中の様子を伝えた。


「見張りがいるということはおそらくここに間違いないだろう」

「ハジメとイオは念のため家の外で他のゴブリンが来た時のために見張りを頼む」

 シュバ、デン、クニの3人は静かに家の扉をあけて中に入ろうとした。


「キーッ」

 門の扉を開けるとさび付いていたのか大きな音がしてしまった。

 3人は動きを止め、警戒した。どうやら気づかれなかったようだ。

 そのまま侵入して、まずは庭で寝ているゴブリンをデンとクニが倒しに向かった。シュバは万が一ホブゴブリンが現れたとき、いつでも魔法を撃てるように準備していた。


 デンはゴブリンの口と肩を抑えた。気づいたゴブリンは暴れた。

「ドスッ、ドスッ」

 クニがゴブリンの胸を剣で何度か刺した。ゴブリンは動かなくなり息絶えたようだ。

 クニとデンはゴブリンの死体を庭の垣根に隠してシュバとともに玄関に向かった。


「よし、行くぞ」

 シュバは小声で2人に声をかけ、玄関を開けようとした。開かない・・・・鍵がかかっているようだ。


「カギだ! さっきのゴブリン持ってなかったか?」

 シュバはクニにゴブリンの体を調べてもらうように伝えた。その間もシュバとデンは屋敷の中を警戒している。


 クニはかなりいやそうな顔をしながらゴブリンの体中を探した。

「あっ、あった!」

 なんとクニは屋敷の鍵を発見した。


 クニは手をあげてシュバに鍵を見つけた合図を送ると、再びゴブリンの死体を隠して玄関にやってきた。 


「ガチャッ」

 クニがカギを刺して回すと、鍵が開いたようだ。

 シュバは扉を少し開けて、中の様子を見た。誰も見当たらなかった。

 3人は扉の中に入って警戒した。屋敷の中は、静かで誰もいないようだ。目の前にはいくつかの扉があった。3人は手分けして屋敷を捜索することにしたのである。


 お読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ