新たなパーティー
ダンジョン都市アプロンドに到着したシュバであったが、シンの行方はいまだ掴めず、途方にくれていた。
「シンのことは諦めるしかないのか・・・・」
シュバは頭を抱えていた。
「シュバ、今は一度シンのことは忘れよう。いずれシンは帰ってくる。そう信じて待つしか今のおれたちにはできない」
クニはシュバの肩を抱いて慰めている。
「オラとクニが、冒険者になるだ!」
デンが立ち上がった。
「冒険者?」
シュバが突然のことに驚いてデンの顔を見た。
「んだ! シンがいない今 シュバだけでは戦えないだ! オラとクニがいればなんとかなるだ」
デンは胸を張っている。
「ありがとう、そうだな! シンが戻ってきたときにおれたちがこんなんじゃ顔向けできないからな!」
シュバは立ち上がってデンとクニと抱き合った。
「ちょっとまてーっ」
イオが憤慨している。
「オレのことを忘れるな!」
イオはその場でバタバタしている。
「ああ、悪い悪い」
イオをいれて、4人で再び抱き合った。
「それでどうするだ、これからこのダンジョンを小松菜するか?」
デンがシュバに質問した?
「いや、シンがいない今このダンジョンを高層まで攻略するのは現実的ではない」
シュバはすっかりリーダーになっている。
「例のゴブリンが台頭して、国を作ったらしい」
「聞いた話だと、周辺の村や街をどんどん支配下に入れてるって話だ」
シュバは真剣な表情で話をしている。
「まさか、またあのゴブリンの親玉と戦うのか?」
イオがびっくりしている。
「いや、さすがにそれは無理だ」
「おれたちは、村や、街に侵攻しているゴブリンの少数部隊を少しずつ削っていこうと思う」
「ゴブリンの下っ端なら、おれたちだけでも十分戦えるはずだ」
シュバの目はキラキラしている。
「おお、そうだな!」
クニは賛同した。
「それならできるだ」
デンも賛同した。
「いやいや無理でしょ」
イオは3人にボコボコにされた。
「よし、それなら準備を今日中に整えて明日の朝出発だ!」
イオが手を出した。
デンとクニはその手に自分の手を合わせた。
「お前もだよ!」
イオも渋々手を上に乗せた。
「いくぞーっ」
シュバが叫んだ。
「おおー」
「おーーーっ」
「・・・・」
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