ミト
「ミト様、失礼いたします!」
ゴブリン軍の中心のひときわ豪華なテントで、緊張感あふれる声でテントの外で待つ男がいた。
「入れ!」
テントの中から、冷たく透き通った声が響く。
「はっ!」
3メートルはあろうかという巨大なゴブリンがテントに入ってきた。
ゴブリンキングである。
「どうやら、例のワニが討たれたようです」
ゴブリンキングは恐怖に震えて、震えながら話をしている。
「よし、では予定通り、街の連中を追い込め!」
表情を全く変えずに指示を出している。
「では、各門への攻撃を強化いたします。」
ゴブリンキングの顔は恐怖で真っ青である。
「ああ、街の連中が全員遺跡に出た段階で包囲して殲滅しろ!」
ミトと呼ばれる、この男の横には、昨日の攻撃でとらえた聖騎士3人が繋げれて膝まずいている。
「では、もう1度きこうか!」
ミトは剣を抜いて聖騎士の首に突き付けた。
「街に来た、冒険者はどんな能力を持っているんだ?」
突き付けられた剣で首の皮膚が切れ、聖騎士の首からは血がしたたり落ちている。
「さ、先ほどもお話さていただいたとおり、ダンジョンから戻ってきたということ以外、何も知らないのです」
聖騎士は涙を流している。
「ざしゅっ」
ミトは何の躊躇もなく聖騎士の首を両断した。
そのまま、剣を切断された首に突き刺して、隣の聖騎士に突き付けた。
今まで話していた同僚の頭を目の前に突き付けられた聖騎士は、涙を流し、全身を震わせながら、漏らしていた。
「彼は、立派だね! 命をかけて話さなかったよ。ふふ!」
ミトは非常に冷たい笑いを浮かべた。
実施のところ、彼にとって、冒険者の能力など、どうでもよかったのであった。
暇だからという理由のみで、とらえた聖騎士で遊んでいるだけなのだった。
「さっきの彼は頭だったけど、君はどこがいい? 選ばせてあげるよ!」
ミトは顔を近づけて質問した
「えっ?え?」
聖騎士は戸惑って答えられなかった。
「じゃあ、僕が選んであげるね」
そういうと、ミトは隣の聖騎士の頭を剣の先に着けたまま、目の前の聖騎士の両腕を切断した。
「ぎやあああああああっ」
両腕を失った聖騎士は痛みで転げまわっている。
「さあ、次は君かな、にこっ!」
これがこのテントで毎日のように繰り返されている日常であった。
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