巨大ワニとの戦い3
シンは見知らぬベッドで目を覚ました。
「こ、ここは?」
シンはあたりを見渡した。
「おおっ、目を覚ましたか!」
シンは通路で水面に顔をつけていた状態で気絶していたところを、戻ってきたシュバに助けられたのであった。
「ここは屋敷の中だ!」
シュバはシンに駆け寄り、シンを抱きしめた。
「聖副騎士団長は?」
シンは片腕をかみ切られた、聖副騎士団長を心配していた。
「ああ、彼は生きている! ただ、この町では腕を再生することはできないから、今は絶対安静状態だ」
シュバは血みどろの聖副騎士団長を抱えて通路を進んで、屋敷に連れてきたが、1カ月以上包囲されている、この街には、片腕を再生するような高位な回復薬はすでに底を尽きていた。
「オレはどれくらい寝てたんだ」
シンはベッドの上に座りながらシュバに質問した。
「2日間だ、すでに外の騎士団と何度か今後の話し合いをしている」
シュバは簡単にシンが寝ている間のことを説明した。
シンが眠っている2日間の間に、ゴブリンの大きな攻撃があり兵士が何人も命を落としていた。
「すでにオレ達には、時間がない。このままでは、この街は滅びる」
通路が確保されたことで、街からの避難も1つの方法として真剣に話し合いが進んでいた。しかし大人数が遺跡から場合、ゴブリンたちに気づかれる可能性もあり、最後の手段であった。
「それでは、やはり!」
シンはシュバの表情を見て確認した。
「ああ、敵の指揮官のいる場所を特定して、総攻撃をかける!」
シュバは悲壮な表情である。
シンはベッドからたちあがり、シュバとともに大広間に向かった。
「おお、シン気が付いたか!」
大司祭がシンに駆け寄ってた。
「通路のワニ討伐、感謝する。この事態が収束後、改めてお礼をさせていただく」
大司祭は深々と頭を下げた。
「いえ、今はそれよりもやらなければいけないことがあります。微力ながら我が力お貸しします」
シンは改めて、協力を表明した。
「さっそく大変申し訳ないが、そなたに頼みたいことがある」
大司祭はシンの手を握って再度頭を下げた。
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