表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
166/350

1年前

「たしか、こっちの方だ」

 シュバは遺跡の奥の方にどんどん進んでいく!


「お、おい! どうしてこんな場所を知ってるんだよ!」

 イオが遺跡の雰囲気のドキドキしてシュバに問いかけた。


「ああ、ここは昔オレとシンがトレーニングしてて、たまたま見つけたんだ」

 シュバはどこか、すっきりしない様子だ。


「あ、あったぞ!」

 シュバは遺跡の入口のような穴を指さしていた。


「い、いや、まさかここに入ってくんじゃ?」

 イオだけでなくデン、クニも引いているようだ。


「ま、まあ入っていくぞ!」

 シュバは袋に用意しておいた松明に火をつけて中に入っていった。


「さあ、行くぞ!」

 シンは腰が引いてシュバについていかないイオ達を、半ば強引に引っ張っていった。


 中に入ると小さな入り口だった割には天井高は高く、広い空間があった。

「おお、意外と広いな!だけどなんだかじめじめしてるな・・・・」

 遺跡の中は常にしめっていて、小さな虫や小動物が少なからず、壁を徘徊していた。

 イオ達は、その雰囲気に縮みあがっていた。


「まあ、ここら辺はまだ大丈夫だから・・・・」

 シンは安心させるように、ふと呟いてしまった。


「ちょ、ちょっと待て! この辺りはいいって、どういうことだ? 十分ひどいところじゃないか」

 普段あまり愚痴をこぼさないクニがシンの一言に食いついた。


「ああ、この先は、ひざ下まで水に浸かっててな! その先がちょっと・・・・」

 シュバが言いにくそうなシンの代わりに答えた。


「・・・・」

「それだけか?」

 クニが何かを察して、迷ったようだが聞かずにはいられないようだ。


「ま、まあちょっとやばい奴がいるかもしれない」

 シンはやはり言いにくそうだった。


「や、やばい奴って?」

 イオが震えながらきいている。


「実はオレたちも詳しくはわからないんだ! その時は必死で逃げてきたから・・・・」

 シンは正直に答えた。


「それって、いつのことだよ?」

 クニが続けてシンに聞いた!


「たぶん、1年位前だったかな・・・・」

 シンが小声で答えた。


「そうか1年前だったら、今はいないかもしれないな・・・・」

 クニもかなり小声だった。


「ま、まあ、その時に比べたら、オレもシンも強くなってるし、大丈夫だと思うぞ」

 シュバの声は震えていた。


 5人は不安を抱えながら遺跡の奥に進んだ!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ