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ダンジョン案内1

「皆さんはダンジョンに入られるのは初めてですね」

 案内役は苦笑いしていた。


「はい」

 シュバが元気よく返事をした。


「魔物は倒したことはありますか?」

 案内係は続けて質問してきた。


「魔物は何体も倒したことがあります。私たちはCランク冒険者です」

 今度はシンが答えた。


「おおっ! Cランクですか! それでダンジョンに初めてというのは珍しいですね」

 案内役は少し驚いたようだ。


「魔物を倒した後、死体から魔石をとったり解体して素材を回収したりしてますか」

 案内役は優しく話してくれている。


「はい、私がやってます」

 今度は解体担当のクニが元気よく答えた。


「ダンジョン内ではどちらも必要ありません」

 案内役の情報にシン達は驚いた。


「それではダンジョン内で魔物を倒しても、魔石も素材も持って帰ってはいけないということですか」

 なぜだかイオが丁寧に質問した。


「あ、なるほど! また勘違いされたようですね。 そういうことではありません」

 案内役はやれやれという顔をしている。


「ど、どういうことですか」

 シンはまた、やらかしたかなと思った。


「いや、私は解体が必要ないと申し上げただけで、魔石も素材も持って行ってもらって大丈夫です」

 案内役の説明にシン達は益々意味が分からなかった。


「すみません、もう少しわかりやすく説明してもらえますか」

 シュバが首をかしげながら質問した。


「それでは順を追って話しますね。 まず皆さんが魔物を狩った後、しばらくすると、魔物は光に包まれます。その後魔石と主要な素材を残して魔物は消滅します」

 案内役はサラッととんでもない話をした。


「そ、それでは魔物の死体はどこに行くのですか?」

 デンが珍しく質問した。


「魔物の死体はダンジョンに吸収されます。このような閉鎖空間で死体が残されると腐敗が進行し、生き物はその後生息できなくなります。そのような事態に陥らないように自然の摂理としての現象ですね」

 案内役は丁寧に説明してくれた。


「それでは冒険者が戦いで死んでしまった場合、その死体も吸収されるのですか?」

 シュバが鋭く質問した。


「それは良い質問ですね。そのとおりです。冒険者がなくなった場合も同じように光に包まれて死体はなくなります。後には身に着けていた装備や、荷物だけが残されます」

 案内役は質問を褒めてくれた。


「その装備はどうなるんですか?」

 イオが食い気味に質問した。


「はい!残された装備や荷物は、その後見つけた冒険者のものになります」

 案内役はイオの迫力に押されていた。


「なるほど」

 イオはニコニコしていた。


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