タキシード男との再会
「イオ、起きろ時間だぞ!」
シン達はダンジョンに向かうため23時30分に起床していた。イオだけが起きてこないためシンとシュバはイオを起こしに来た。
「ん-、眠いー、オレは今日はいかない」
イオは1日働きづめで、とてもダンジョンに行く気にはなれないようだ。
「いってきな!」
イオの隣で寝ている赤髪嫁の声だ。
「ごんっ」
イオは赤髪嫁に蹴られてベッドから落ちた。
「わ、わかったよー行ってくるから!」
イオは渋々シン達についてダンジョンに向かった。
「今日こそは、先に進むぞ!」
シン達は手を合わせて掛け声をかけた。
シンは0時になり、ダンジョンの中に入った。
「おいアレ例の・・・・」
「また、今日も案内係と戦うのかな」
あちこちからシン達の陰口が聞こえてくる。
「気にするな!」
シュバは他の冒険者を気にせず、ずんずん進んだ!
1時間後今日のボス部屋にたどり着いた。
昨日休みにしたことによりシン達は、心身がリラックスしてスムーズにダンジョンを進むことができたようだ。
今日のシン達は1番乗りである!
「おれ達もやればできるな!」
シンは満足げだった。
「ががががっ」
シュバはボス部屋の扉をゆっくりと開けた。
前回と同じように一瞬暗闇になったあと、タキシードにシルクハットの男が現れた。
「これはこれは、お待ちしておりました。いらっしゃいませ」
タキシードの男はシン達を覚えているようだ。
「今日は攻撃しないでくださいね」
タキシードの男はにこにこしながら話しかけてきた。
「先日は知らないことといえ、申し訳ありませんでした」
シンは頭を下げて、前回の非礼をわびた。
「ごめんなさい」
「ごめんだよ」
「すいませんね」
シュバ、デン、クニの3人も頭を下げた。
「ほら、お前もちゃんとあやまらんか」
シュバがイオの頭をもって下げさせた。
「ご、ごめんよ!」
イオも渋々謝った。
「い、いや謝ってもらいたいわけではありませんので」
タキシード男は恐縮した。
「それでは改めて、アプロンドダンジョンの案内役セロです。よろしくお願いします」
タキシード男は深々と頭を下げてシン達にあいさつした。