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最後尾争い

 シン達一行は、まだまだ日が高いうちに宿屋に戻ってきた!

「ただいま!」

 シュバが大きな声であいさつした。


「おっ、早いお帰りで!」

 赤髪姉さんが出迎えてくれた。


「実は・・・・」

 イオはダンジョン内の事情を説明した。


「ガンガラ、どっしゃん!」

 イオと赤髪姉さんの話している部屋から大きな物音が聞こえた。

 どうやら何も持たずに帰ってきたイオが奥さんにこっぴどく怒られているようだ。


「は、はは」

 シン達は引きつった笑いを浮かべて、部屋に戻った。


「今から仮眠をとって、11時半には宿を出ようと思う」

 シン達4人は夜のダンジョン探索のために早々に眠りについた。



  ☆☆ ☆ ☆ ☆



「おい時間だ!」

 シンは時間になっても起きないシュバを激し目にゆすった。


「あ、ああ、わかった!」

 シュバは目をこすりながら、ベッドから出てきた。


「よし、出発するぞ」

 シンは宿屋を出ようとした。


「ちょ、ちょっと待てよシン! イオは?」

 シュバがイオがいないことに気が付いた。


「ああ、あいつは寝てるようだから、今日はいいんじゃないか。」

 シンはイオが起きてこないことに、厄介払いができたと思っていた。


「まあ、あいつが来ても足引っ張るだけだからな!」

 シュバは思ったことをすぐ口に出してしまう!


 シン達は23時50分にダンジョンに到着した。

「よし、急ぐぞ!」

 ダンジョンに到着しても、0時になって移動するボス部屋を早く見つけなければ、また列に並ばなければならない・・・・


 0時になると同時にシン達はダンジョン1階層の探索を始めた。

 シン達と同じように考える冒険者パーティー少なくなく、すでに数十組の冒険者が1階層でボス部屋を捜し歩いている。

「くそっ、何処なんだよ!」

 シンはなかなか見つからないボス部屋に焦っていた。


「おい、あっちじゃないか!」

 デンが指をさした!

 その先にはすでに十組以上のパーティが行列を作っていた。


「走れ!」

 シンの掛け声とともに、シュバ隊は列の最後尾目指して全速力で駆け出した!

 他の数組のパーティーも同じように行列の最後尾を目指している。


「はぁはぁはぁ」

 シン達の前にはさらに5組のパーティが先行した・・・・


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