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どこにもとまれない

シン達4人は、高級宿屋を追い出された後、大通りの宿屋を片っ端から回った。


「貧乏人は帰れ!」

「ダメだダメだ!」

「金がないなら敷地に入ってくるな!」

 通りの宿屋はどこも高くて手が出なかった。

 後から知った話だが、大通りの宿屋は超高級宿屋が立ち並ぶところだった。


「なんてところだ、最悪だ」

「もう生きているのが嫌になった・・・・」

 シン達はひどい扱いを受けて、精神的に追い込まれた。


 それから1時間以上さまよって、ようやくそこそこの金額で泊まれる宿屋がある場所に行きついた。


「だめだめ」

「予約が必要だよ」

「満室です」

「来月まで空いてません」

 通常料金のホテルはどこも満室でシン達はまた、どの宿屋にも入れてもらえなかった。


「もういやだー」

「帰りたい!」

「ああーーっ!」

「なぜだーっ」

 シン達は精神的にも肉体的にも追い詰められた。


「お兄さんたち、ずいぶんお困りのようで!」

 その時、救世主のような声がシン達に届いた。


「えっ!」

 振り向いたシン達はその姿にひいてしまった。

 赤色の髪に、顔中にピアスが付いたお姉さんの姿が、あまりに怪しかったからだ。


「と、特に何も困ってません・・・・」

 シン達はお姉さんのところから早く離れようと後ろを向いた。


「今夜泊まれる宿屋があります」

 信じられない言葉を聞いた。


「えっ、本当ですか!」

 シュバはお姉さんの手を握った。


「ちょっと待て! どうせ泊まれる宿屋なんて高いに決まってる!」

 オレは野宿を覚悟した。


「4人で1泊金貨信じられないことを1枚です」

 お姉さんはいった。


「えーーっ!」

 今度はシンがお姉さんの手を握った


「本当に本当に本当ですか!」

 デンも興奮している。


「は、はい・・・・」

 今度はお姉さんがシン達に引いてしまった。


「や、やっぱり紹介するのやめようかな・・・・」

 お姉さんが小声でつぶやいた。


「・・・・」

 シン達4人は涙ながらにお姉さんの手を握った。


「じょ、冗談です、紹介させていただきます・・・・」

 お姉さんは苦笑いしながらも宿屋を紹介してくれるようだ。


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