空腹
この町1の人気食堂についたシン達4人はさっそく名物のシチューを注文した。
「おおっ!」
運ばれてきたシチューを見て歓声が上がった。
シンだけは、それほど期待していなかった、マハムの食事は別としてこの世界の料理に期待していないからである。
「いただきます!」
4人は運ばれてきたシチューを口に運んだ!
「えっ、うまっ!」
シンはシチューを一口食べた瞬間、全身に電気が走ったような衝撃を受けた。
「これは!」
シンは無我夢中でシチューをたいらげてしまった。
シンは感動で涙を流している・・・・
「おかわりー!」
4人はそれぞれ3杯以上シチューを堪能した。
翌朝、シン達は町を出発した。
「この町よかったよなー」
シンは名残惜しそうに馬車の荷台から町をいつまでも眺めていた。
「シン! そんなことより、馬車の整備でお金かかったから、早くダンジョン行って稼がないといけないだよ」
デンは意外と冷静に先のことを考えていた。
「よし、ここからは、馬車も改良したから、急ぎでダンジョンに向かうぞ!」
シンは再び前をみて掛け声をかけた。
☆☆ ☆ ☆ ☆
数週間がすぎた・・・・
「シン、そろそろ着かないとやばいぞ」
シュバが手綱を握りながらシンに声をかけた。
「もう食料がないだよ!」
デンも荷台から心配している。
「やっぱり、急いで町を2つ飛ばしたのが良くなかったな!」
クニはいらいらしていた。
シン達は途中の町に寄らずに進んだ結果、深刻な食糧不足に陥っていた。
「もう3日何も食べてないからな。シュバ道間違ってないか!」
シンはいらいらしてシュバにあたっている。
パーティの雰囲気は最悪である
「お、おいアレ!」
その時前方に、天にのぼる大きな塔がみえた!
シン達が今回目指していたダンジョンは塔でできているタイプで上に伸びていた。
「や、やったぁーっ」
4人は歓声をあげた!
デンとクニは涙を流している・・・・
「これで、ご飯が食べれる」
シンとシュバは握手をがっちり交わしている。
まさに遭難状態であったシン達パーティは何とかダンジョンにたどり着くことができた。
「今度から、町があったら必ず寄ろうな」
「必ずな!」
シンとシュバはお互いの空腹との戦いを思い出し、深く誓い合った。
それを見ていた、デンとクニは心の底から安心したのであった。