Cランク
鑑定を終えたシンとシュバは買取りコーナーに向かった。新たに素材や魔石を売却してシン達の財産は金貨510枚になった。
シンは冒険者カードを係員に提出した。新たに大量の魔石を提出したことで冒険者ランクがCランクになったからだ。
「おお、おれたちもこれでCランク冒険者だな!」
シュバはニタニタしていた。
「この年でCランクってなかなかすごくないかー」
後で知ったことだが、実はCランクまでは、魔石をある程度提出するだけで、上がれるのでそれほど、難しいことではないらしい。
しかしこの時は、ニタついているシュバだけでなく、シンや、クニも少し自慢げであった。
「この後は武器屋と防具屋に行くぞ! 多少お金が入ったから新しい武器や防具をそろえたいからな」
シン達は冒険者ギルドを出てまず武器屋に向かおうとした。
その時だった。
「シン!」
デンだった!
「よかった、間に合っただ」
「どうしたんだ?」
シンは馬車の整備しているデンが突然現れて少し驚いた。
「もしかして武器とか防具とか買いにいこうとしてただか」
デンは質問に質問で返してきた。
「い、いや・・・・」
シンは口ごもってしまった。後ろめたいことはしていないのだが・・・・
「そ、それが、どうしたんだ!」
シュバがデンに質問した。
「馬車の整備を今しようとしたんだけれど、あちこちガタがきてて、部品やなんやらが必要になっただよ」
「そ、そうか! じゃあ、馬車の部品を見に行こう」
シン達は町の馬車の部品屋が立ち並ぶ通りに向かって、馬車に必要な部品をいろいろ買い足した。
「馬車の部品って高いんだな!」
シュバがデンに話しかけている。
「これからの長い旅に耐えられる馬車にしないといけないから、少しいいものにしたからな」
シンはデンに変わって答えた。結局金貨450枚を支払って、残額が金貨60枚になったのだ。
「武器や、防具はお預けだな・・・・」
シンとシュバはがっくり肩を落とした。
デンは新しい部品が手に入ってニコニコしていた。
「まあ、元気出せよ! この町の名物のシチューは美味しいらしいぞ」
国が2人を励ましてくれた。
4人は気を取り直して、町で評判の食堂に向かった