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馬車

 4人となったシンのパーティは3日かけて次の町にたどり着いていた。

「この町は前回の町よりは少し大きいようだな」

 シュバはあたりをキョロキョロしている。


「そうだな、ここでは何とか馬車と食料を手に入れて、その後はなるべく早くダンジョンを目指したいな!」

 シンはこの旅で少し成長したようだ。


「シンお前だいぶ強くなったんじゃないか?」

 シンはこの町に来る途中でも数体の魔物をシュバとの連携で倒している。


「そうだな、レベルも上がってる気がする! お前だって新しい呪文覚えてるんじゃないのか?」

 シンは1日1度しか使えないブラックボール以外の呪文をシュバには早く覚えてもらいたいと思っていた。


「この町には冒険者ギルドがないから、次の町で鑑定してもらおう!」

 シュバは目をキラキラしている。

 シュバも早く新しい呪文を覚えたいようだ!


「おーい、こっちだよ!」

 デンが大声をあげながら走ってきた。

「あそこの商店のおじいさんが馬車を売ってもいいって言ってるだ」

 デンには町についてすぐ、馬車を探してもらっていた。人当たりのいいデンは誰とでもすぐに仲良くなるので、こういうことはとても役に立つ。


 シン達は商店に向かった。

「この馬と馬車だよ」

 そこにはかなり古ぼけた馬車と少し不安になるくらい年を取った馬がいた。


「おいデン、これはだめだろー」

 シュバは馬と馬車を見てすぐに吐き捨てるようにデンを叱った。


「何を言うだ! この馬車は整備すれば全く問題ないし、この馬の筋肉をしっかり見るだ! こいつはその辺の痩せた若い馬よりよっぽど頑丈だよ!」

 デンはシュバの言葉に少しむっとして説明してくれた。


「馬のことはいいとして、馬車の整備はどうするんだ!」

 シュバはなおもデンにケチをつけた。


「馬車の整備はおらに任せるだ! それにここは帝都でも大都会でもないだよ! 新しい馬車なんて手に入らないだ!」

 デンはその大きな体をシュバに覆いかぶせてかなりの威圧感を前面に出して話した。


「そ、そうか・・・・わかった」

 シュバは渋々ながら、やっと納得したようだ。


「シュバもやっと納得したようだから、オラは今からこの馬車の整備をするだ!」

 デンは自慢げにシンに話をした。


「わかった、おれたちは食料の買い出しに行ってくる」

 シンはシュバとクニを連れて、通りの商店を回った。


「シュバ、おれたちと補助者は同列だ! それを忘れるなよ!」

 シンはシュバにくぎを刺した。


「わ、わかった。ごめん!」

 シュバはしゅんとしている。


「謝るならデンだろ!」

 シンは少し厳しくシュバに言った。


「ああ、わかってる・・・・」

 シュバはかなりしゅんとしていた。


 本日一挙10話投稿の1話目です。

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