新たなパーティ編成
シン達は朝食を囲みながら今後の話をしていた。宿屋の食事は相変わらず激マズである。
「デンとクニはどうする?」
「ここに残ってケイたちと一緒に食堂やってもいいし、オレと一緒に冒険者になってもいい」
シンは二人に尋ねた。
「オレたちは、シンについていくよ! ただ、戦うのはどちらかというと得意じゃないから、補助者という形ではどうだろうか」
デンはシンに新たな形でのパーティ参加を提案した。大所帯のパーティでは解体や荷物持ちなどの補助者は珍しくない。
「デンたちがそれでいいなら、おれたちは問題ない。 それどころか助かるよ」
シンはデンとクニと提案を受け入れた。補助なら冒険者登録をする必要もない。
シン、シュバ、デン、クニの4人になったパーティはお昼を迎えたころ、町を出発することになった。
「この町には意外に長くいたな! ケイ、イオが来たらよろしく頼む」
シンとシュバはケイとがっちり握手を交わした。
「じゃあ、元気で!」
シン達は出発した。ケイたちは見えなくなるまで手を振って見送ってくれている。
「それにしても、あのケイとトシができているとは知らなかったな!」
シュバはケイたちが見えなくなって口を開いた。
「トシには奥さんと子供がいるんだけど、このごたごたで離ればなれになってしまって、そんなときにケイとであったみたいだ」
トシと幼馴染のクニが説明してくれた。
「二人が幸せなら、それでいいよ!」
「それより、マハムがこのパーティからいなくなったことが残念だ! せっかく食生活が良くなったと思ったのに・・・・」
シンは心の底からがっかりしていた。
「ああ、オレもそれは残念だ。マハムの料理は本当においしかったからな・・・・」
テンションが高かったシュバも残念そうだった。
「はははは、まあそれは仕方ないだよ! またいつかマハムの食堂に食べにくるだ」
デンが大きな手でシュバとシンの背中をバンバン叩きながら話している。
「次の町まではどれくらいかかるかわかるか?」
シンがシュバに尋ねる。
「多分2,3日も歩けばつくと思う」
「そうか次の町では馬車を買おう! いくらデンが荷物を持てるといっても限界はあるだろうし、今後のためにも必要だ」
シンは前を向いて、リーダーとしてパーティを事を考えていた。
「それもそうだが、とりあえずは今日の夕飯と寝床だね」
シュバは目の前のことを考えているようだ。