表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/57

この中に1人男の娘がいる! いや、まぁ僕なんだけどね14

「桜島が練習をしてただなんて、他の人には言わないでね?」

「そのの気持ち、わかる気がするからわざわざ言わないぜ。それに、桜島さんの頼みとあれば墓場まででも持っていくぜ」

「そ、そこまではしなくても大丈夫だよ。でも、ありがと。やっぱり赤目さんはいい人だね」

 桜島さんがポンと手をうつ。

「そうだ。もし、赤目さんがよければ、一緒にお風呂入りにいかない? ここの大浴場、すっごく評判いいんだよ」

「うっぷ!」

 その誘いには、きっと深い意味はない。さっき手を繋いでほしいとお願いされたときのように、女の子が女の子を誘っているだけにすぎない。アナスタシアさんと結んだ鉄のおきてに反してしまうので、このお誘いだけは絶対に受けではいけない。

「だ、大丈夫? もしかして夜ご飯食べ過ぎた?」

「いや、違うぜ。ごめんけど、お風呂には一緒に入れない。ちょっと用事があるからね」

「そうなんだ。うん、仕方ないよ」

 うまい言い訳が思いつかなかった。桜島さんの断られて寂しそうな表情が僕の罪悪感を駆り立てる。ほんとにごめんよ……。でも、これは桜島さんを守るためでもあるんだ。

「また、今度時間があるときにでも一緒に入ろうよ」

「うん、また今度」

 できもしない約束をした後に、僕は桜島さんと別れたのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ