おまけ付き
・・・
あれから何分経っただろうか。少なくとも5分は経っているだろう。いまだに2人は白い光に包まれたままなのである。
(おいおい。これはどういうことや? 普通の転送系やとすぐに光が止んでって感じやん? なのになんでこんな待っとかなあかんねん。あと、この女の子どうにかしたいんやけど。なんでか体動かせへんから光に包まれてからずっとこの体制で女の子の柔らかい肌の感触が伝わってくるんやけど!! 俺も引きこもりとは言っても男子高校生なんやけど! 性への欲求は多少なりともあるねんけど!!)
颯汰の理性が限界に達っする寸前だった。光がさらに強くなったかと思うと目の前には髭をはやした男が立派な椅子に座っていた。その両隣には魔法使いらしき女性が2人たっている。そして颯汰と女子高生の周囲には沢山の人がざわめきあっていた。
「ゴホン」
目の前の男の咳払いと同時に周囲のざわめきがピタリと止んだ。
「我が名はタッチャ・セサイセン・テリターフ。この国の王だ!」
(うわ〜。めっちゃ自慢げに自己紹介するやん。てか、定番のカタカナやん。小説やとめっちゃ読みにくいねんな〜。)
「あ、あの〜。ここはどこなんですか?」
放心状態だった女子高生が困った顔をしながら言った。
「あ〜そうだったな。ここはお前たちで言う異世界というものだ。」
(これでようやく確証を得れた。ここは正真正銘の異世界だー!!)