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精神科医への手紙  作者: 新兎和真
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逃避行その2*先生へ

先生へ


昔のことを箇条書きで書き出していったのですが、よく思い出そうとしたわけでもないのに何故か普段忘れていて思い出せない記憶まで次々に蘇りました。(たぶん、私がへんに真面目なので、小さい頃にあった出来事からできるだけ順序立てて書き出そうとしたせいだと思います。)


書き出した後、当時の教室や場所の雰囲気を思い出し、その雰囲気に飲み込まれたような感覚になって具合が悪かったのですが、しばらくするといつもと違った変な感覚に陥りました。


いつもの解離状態(周りの風景や物が偽物に感じて自分がフワフワ浮いているような感覚)とは違う感覚で、周りの場所が偽物に感じるのではなく、真っ白に感じるのです。


まるでなにも存在していないようでした。

目には部屋の様子が見えているのですが、そう感じるのです。そして私も真っ白になって存在していないような感覚でした。(いつもの解離のときは別の世界に自分が存在しているような気がしていました)


その日はレキソタンとアモバンを飲んでどうにか寝て、次の日、真っ白な感覚は治まっていましたが調子は悪いままでした。(興奮状態というより気分が落ち込んだような状態)


そして昨日のこと(昔のことを書き出したこと)でフラッシュバックが起こり、興奮状態になりましたが、フラッシュバックも興奮状態もあっけないほどすぐに治まり、何故か何をフラッシュバックしたのか、どういうふうに興奮したのか詳しい内容を思い出せなくなりました。


少しは興奮していましたが、いつもの興奮状態に比べるとかなり落ち着いていたので、この程度でエビリファイを飲むのはどうだろうかと考えましたが、身体的調子(頭痛、みぞおちが圧迫されたような苦しさ、体の震え)が悪かったので思い切って飲みました。


すると平常心に落ち着き、身体的調子もよくなりました。(その時は落ち着いたのですが、飲んでから3時間ほど後に、昔のことではなく最近のことで嫌なことを思い出し、気分の落ち込みと興奮が少し戻りました)


なにか開けてはいけないものを開けてしまったような感じで怖くなっています。

自分で書いたものですが、もう一度読む勇気がありませんし、読んでしまったら錯乱状態になってしまう気がしてすごく怖いです。

読むだけでなく、見るのも具合い悪いです。


1枚にまとめるつもりが5枚になってしまったので短くまとめるつもりでしたが、どうしてもできませんでした。すいません。

先生に渡すのは平気ですが、長くなってしまったので渡して迷惑なのではないかと心配しています。


2017年12月21日

文末の日付は主人公が精神科の先生へ手紙を持って行った日の日付。

つまり、この日は先生に手紙を2通持って行っている。

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