10話,.時雨の秘話
「――――当時小さな弱小国でしかなかったこの国の元となる国の役員だった初代国王アントス=アグルアと共に国を乗っ取りその小国もその1つだった小国群のこの地域を制圧して、今では三大国の1つで知られているアグルア王国の下地を造り、そのアグルアに魔導器の技術を伝えたとされる英雄であり偉人であり。
このアグルアのない時代から二大国と呼ばれていた、人間至上主義を掲げるディアス王国に魔術の研究データを与えて、もう一方の獣人至上主義を掲げるアーネット王国に『魔神装術』と呼ばれている魔術の使えないはずの獣人に使える身体強化のような魔術を教えた売国奴であり。
その二大国から分かるように当時も(・)反目しあっていた人間と獣人の平等で合同な国を造り上げ、挙句にシーア教に絶対悪とまで言われる魔族と取引をしたとされる変人であり。
別の世界から来ていろいろしでかした挙句別の世界に旅立ってしまった無責任な異世界人であるってところでしたかね」
つらつらと長々とレシアは先ほど入れ知恵されたという知識を本人相手に語った、だが時雨はこの少女が本当に知っておかねばならないはずの知識がないことを不思議に思う
「それだけ?」
多少、真剣実のこもった声で時雨は聞いた、それに対してレシアはどうしてそんな困ったような顔をするのか疑問に思いつつも必要ないかと思い勝手に省いた話を続ける
「後は王も眉唾物の話として教えてくれた話に、魔王を単独で撃破しただとか神を殺しただとか、新しい神を創ったなんて話もありました」
「本当にそれだけか?」
結局知っていて欲しかった知識が語られなく時雨はレシアにもう一度問う
「そんな程度だったはずでしたよ」
その言葉に時雨は無意識の中で僅かながらに入っていた肩の力を抜く、幸か不幸か知っていて欲しいような知らないでいてくれてよかった知識がレシアの口から語られなかった事を複雑に思う
(他にあの事を知っている存在がいるのか、もし誰も知らないのなら今の時点でそれに越したことはないんだが、とりあえず目下一番怪しいのは今代の王さまかな、だがだとしても…………)
時雨が自分の中だけで予想をまとめようと思考の海を泳ごうとするがそこでレシアの声に現実に引き戻される
「時雨の過去話と言うわけではないんですが、王、ちっ、いちいち癇に障りますねもう若造りでいいです」
「なんか恨みでもあるのかよ」
「ないです、ですがどうにも権力者って嫌いなんですよ、ああ別に時雨は心配しなくても威厳も権力もなさそうなので好印象ですよ」
レシアは人が聞いたら不敬罪にあたりそうなこと言ったが、時雨は気にもせずに話を進める
「そいつはどうも、それで何を聞いたって?」
「私の正体については、時雨に聞いたらいい、と言っていました、どういうことですか?」
そうきたかと時雨は片手で顔を抑えながらまだ見ぬ国王(若造り)を恨む
「知りたい?」
無駄だと予想がついてはいたが時雨は聞いた
「当たり前です、いくら可愛くてプリティーなこの世の宝とも言える美少女な私でも、世間からしたらただの小娘でしかない私がどうして王城のそれも王家に保護されなければならないのか前々から不思議に思っていたんですから」
やけに自信過剰だったが時雨は無視した、この手の発言はツッコミをすると自分が負けると相場が決まっていることを昔の経験から学習した成果だった
「そういえばどうして王城にいるんだ? 保護?」
「半月ほど前から私はここにいますよ、あれは一月ほど前でしたが両親が出かけたきり行方不明になりまして、なぜかそのあとに王家の騎士の人たちが迎えにきまして「あなたを王家の名と誇りをもって保護する」とかなんとか言って若造りの前に連れて行かれて、そこから城暮らしです、まあ両親不在は叱られなくて過ごしやすいですけど」
「もっと親を心配しろよ、後で後悔しても知らねぇぞ
にしても行方不明か、他国かそれとも.......」
時雨は考えるが情報の少なさに確信を得られない
「さぁ、私の可愛い美少女以外の正体を教えてください、ちなみに親からは何も聞かされてません、知ってたかどうかは知りませんが」
ウキウキワクワクとして目に星でも浮かんでそうなレシアの顔を見て、時雨はため息を吐き腹を括り、語り始める
逆上 時雨という過去に生きていた男の昔話を
次回は来週の土日曜日のどちらかに更新できたらいいな(願望)
それと
吾輩は別作品を書くタイトルはまだない
というわけなのでUP出来たらよろしくお願いします




