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学園異能戦-禁断の果実-  作者: 22


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3/3

ep3 隠された力と教室の騒ぎ

 昼休み。三年A組の教室はいつものように賑やかだった。

 俺、神崎零は窓際の自分の席でパンをかじりながら、ぼんやりと外を眺めていた。

 この星刻学園に入学して、もう二年が経つ。

 俺は最初から能力の強さを隠し通してきた。

 【インフィニット・ミラージュ・アセンション】がチートすぎるせいで、目立ったら面倒なことに巻き込まれると分かっていたからだ。

 焔だけが本当の力を知っている。

 それ以外は全員、俺のことを「覚醒したけど大した能力じゃなかった弱いヤツ」と思っている。

 そのおかげで、ストックした能力をこっそり増やし続けられた。

 今までに十数個の能力を永続ストック済みだ。

 ……まあ、面倒くさいけど、これが俺のやり方だ。

「よぉ、神崎~。また一人でボーっとしてんのかよ?」

 突然、机にドンッと足が乗せられた。

 荒木剛――クラスで一番やんちゃな男だ。

 筋肉質で背が高く、能力は【剛力パンチ】。

 力任せに相手を吹っ飛ばすだけの単純なやつだが、本人は学園一強いつもりでいる。

 周りの女子が「また始まった……」と小さくため息をつく。

「なぁ、お前さ。二年も経つのに一度もランキング上位に入ったことねぇよな? 弱い能力者ってマジで可哀想だわ。

 俺みたいに強い奴の言うこと聞いてりゃ、多少はマシになるぜ?」

 荒木はニヤニヤしながら俺の肩をガシッと掴む。

 周りの視線が集まる。みんな「また零が絡まれてる」と思ってる顔だ。

 俺はパンを置いて小さくため息をついた。

 ……面倒だな。

 でもここで本気を出したら二年分の隠蔽が無駄になる。

「……悪いけど、放してくれよ。飯食ってるんだ」

「は? お前みたいな弱っちいのが偉そうに!」

 荒木がさらに力を込めて俺の肩を押そうとした瞬間、俺はこっそりストックから一つ能力を呼び出した。

 去年コピーした【微重力操作】を、ほんの少しだけ発動。

 偶然を装って。

 瞬間、荒木の足元だけがふわりと軽くなった。

 バランスを崩した彼は「うわっ!?」と派手に前のめりに転び――

 その勢いで近くにいた女子生徒・鈴木あかりの机に突っ込んだ。

「あっ、きゃあっ!?」

 あかりちゃんが驚いて立ち上がろうとした拍子に、椅子が倒れ、彼女の体が俺の方へよろける。

 俺は咄嗟に受け止めたが、結果的にあかりちゃんが俺の膝の上に倒れ込んでくる形になった。

 短いスカートが大きくめくれ上がり、ピンクのレースパンツが丸見え。

 柔らかい太ももが俺の手に触れ、甘いシャンプーの香りが鼻をくすぐる。

「ご、ごめん! 零くん……!」

 あかりちゃんは真っ赤になって慌ててスカートを押さえ、俺の膝から飛び退いた。

 周りのクラスメイトが「うわ、ラッキー!」「あかりちゃんの下着見えちゃったよ!」とヒソヒソ笑う。

 荒木は床に転がったまま顔を上げて俺を睨む。

「て、てめぇ……! なんかしただろ!?」

「何もしてないよ。……お前が勝手に転んだだけだろ?」

 俺は平然と答えた。

 微重力操作はもう解除済み。証拠なんて残っていない。

 荒木は悔しそうに舌打ちして立ち上がり、

「ちっ……今日は調子悪ぃわ!」と捨て台詞を吐いて教室を出て行った。

 教室に小さな笑いが広がる。

 誰も俺が本気を出したとは思っていない。

 あかりちゃんはまだ顔を赤くしたまま、

「零くん、支えてくれてありがとね。」と小さな声で言って、恥ずかしそうに自分の席に戻っていった。

 俺は小さく息を吐いた。

 この二年、こんな感じで能力を隠し続けてきた

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