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学園異能戦-禁断の果実-  作者: 22


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ep1 赤い炎と再開の朝

ここは星刻学園。

 表向きは全国でも指折りの名門私立高校。

 でも、俺たち生徒が知っている本当の姿は違う。

 ここは「能力者」だけが集められた、世界でも屈指の異能養成機関だ。

 すべての生徒は15歳の誕生日に「覚醒」する。

 そのとき、心の奥底にある強い想いが固有の異能として形になる。

 だからこの学園では、毎日が能力を磨くための戦いの場なんだ。

 俺、神崎零は今年で三年生。

 能力名は【インフィニット・ミラージュ・アセンション】。

 相手の能力を完全にコピーして永続ストックできる。

 一度手に入れた能力はいつでも使えて、さらにその能力を超えた強化版にできる。

 正直……この学園で俺より強い奴はまだいない。

 まあ、それを表に出す気はないけどな。

 朝の七時半。

 俺はいつものように校門をくぐりながら、制服のネクタイを緩めた。

 黒いブレザーに白いシャツ。女子の制服はチェックのスカートが短めで有名だ。理事長の趣味で能力バトル中にめくれやすいように設計されてるって噂だ。

「零! おはよっ!」

 聞き覚えのある元気な声が背後から飛んできた。

 振り返ると、赤いポニーテールが朝陽に揺れている。

 炎華焔――俺の幼馴染で、同じ三年生。

 身長は俺より少し低くて、胸は……まあ、目立つ。

 制服のブレザーを羽織ってるけど、ボタンが一つ外れてて、白いシャツがピチッと張ってる。

「おはよ、焔。相変わらず元気だな」

「当たり前でしょ! 今日から新学期なんだよ? 能力の腕試し、気合い入れなきゃ!」

 焔は両手を腰に当てて胸を張った。

 その瞬間、軽く前屈みになったせいで、ブレザーの隙間から赤いレースのブラジャーがチラリと覗いた。

 朝の光に浮かぶ白い肌と、鮮やかな赤。

 俺は一瞬視線を逸らした。……昔から見慣れてるはずなのに、相変わらずドキッとする。

「見てるでしょ、ばか」

「見てねえよ。……ただ、ボタン外れてるぞ」

「えっ!?」

 焔は慌てて自分の胸元を押さえ、顔を真っ赤にした。

 でもすぐにツンとした顔で俺の胸を軽く小突いてくる。

「見ないでよ!」

「勝手に見せてるんだろ。……それより、朝練やるか?」

「もちろん! 新入生も来てるみたいだし、軽く模擬戦しよう!」

 そう言って焔は俺の手を掴んで走り出した。

 その手は熱い。

 彼女の能力【紅蓮の炎華】は、炎を操る強力な力だ。

 校舎裏の訓練場に着くと、ちょうど二人きりになった。

 焔がニヤリと笑って距離を取る。

「ルールはいつも通り! 五分以内に相手の動きを封じたら勝ち! 能力あり、殺しはなし!」

 焔が宣言するやいなや、彼女の両手から赤い炎が舞い上がった。

 制服のスカートが炎の熱風でフワッとめくれ、ブラとお揃いの赤いレースのパンツが一瞬だけ露わになる。

 焔本人は気づいていない。

「いくよ、零!」

 焔が炎を纏って突っ込んでくる。

 俺は動かずに小さく微笑んだ。

「……ミラージュ」

 瞬間、焔の能力【紅蓮の炎華】が俺の中に完全にコピーされ、永続ストックされた。

 これでまた一つ、俺の武器が増えた。

 さらに即座にアセンション発動――俺の両手から噴き出した炎は、焔のものより鮮やかで、青みがかった白炎だ。

 圧倒的な熱量と制御力で、焔の炎を一瞬で飲み込んだ。

「えっ……!?」

 焔の目が見開かれる。

 俺は軽く手を振るだけで、彼女の炎をすべて消し去った。

 その反動で焔の足がもつれて前のめりに倒れ込んでくる。

 俺は当然のように受け止めた。

 結果、焔の胸が俺の胸板にギュッと押しつけられる。

 汗で少し湿ったシャツ越しに、柔らかい感触と、ブラジャーのレースの感触がはっきり伝わってきた。

「……零、近い……」

 焔の声が震えている。

 顔は真っ赤で、瞳が潤んでる。

 炎が完全に消え、彼女の体から力が抜けていく。

「負けだな、焔」

「う、うるさい……! まだ五分経ってないもん! ……それに、なんで私の能力が……零の炎、強すぎ……」

 そう言いながらも、焔は俺のシャツを軽く握ったまま離れようとしない。

 むしろ、体を預けるように少し体重をかけてくる。

 この学園で生きるってことは、こういう瞬間を何度も繰り返すことだ。

 能力は覚醒時に与えられ、俺の能力は相手のすべてを映して超えたものにできる。

 俺は小さく息を吐いた。

 まだ新学期一日目だというのに、すでに心臓が少し速くなっている。

 これから一年、また熱い日々が始まる。

 ――紅い炎を抱えた幼馴染と共に。

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