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追放された貴族は《再構築》の力で世界を直す  作者: 自ら(Youtubeで朗読ver投稿中‼️)
第3章 開拓と仲間たち

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第19話「鍛冶師ルークとの出会い」

ファルマ滞在三日目。レオンは、ギルドで受けた護衛任務から戻ったところだった。ルリアと一緒に、商人の隊商を護衛する簡単な仕事だった。


「お疲れ様です」


ギルドの受付で、報酬を受け取る。


「次の依頼は?」


ルリアが聞いた。


「少し休憩しよう」


レオンは、掲示板を見ながら答えた。


「それより、剣を修理に出したい」


レオンは、腰に下げた剣を見た。護衛任務で、魔獣と戦った時に刃こぼれしている。


「鍛冶屋に行きますか?」

「ああ」


レオンとルリアは、ギルドを出た。




ファルマの工房街は、金属を打つ音が響いていた。多くの鍛冶屋が、軒を連ねている。レオンは、評判の良い店を探しながら歩いた。


やがて、一軒の古びた工房の前で立ち止まった。看板には「ルークの工房」と書かれている。看板は古いが、工房からは力強い音が聞こえる。


「ここにしよう」


レオンは、工房の扉を開けた。中は、熱気に満ちていた。炉が赤く燃え、鉄を打つ音が響いている。


奥で、一人の男が作業をしていた。三十代くらい。筋骨隆々とした体格。ボサボサの髪と、無精髭。男は、ハンマーで鉄を打ち続けている。


「すみません」


レオンが声をかけたが、男は気づかない。


作業に没頭している。


「すみません!」


もう一度、大きな声で呼びかけた。ようやく、男が顔を上げた。


「ああ?客か?」


男は、ハンマーを置いて、こちらへ歩いてきた。


「悪いな、作業に夢中でな」

「いえ」


レオンは、剣を取り出した。


「これを修理してほしいんです」


男は、剣を受け取って、刃を見た。


「ふむ。刃こぼれしてるな」


男は、剣を光にかざした。


「だが、これは……安物だ」

「安物?」

「ああ。材質が悪い。こんな剣、修理するより、新しいのを買った方がいい」


男は、剣をレオンに返した。


「新しい剣か……」


レオンは、少し考えた。


「では、作ってもらえますか?」

「作る?」


男は、眉をひそめた。


「金はあるのか?」

「あります」

「ふむ」


男は、レオンを見つめた。


「お前、冒険者か?」

「そうです」

「なら、どんな剣が欲しい?」

「軽くて、丈夫なものを」

「軽くて丈夫、か」


男は、腕を組んだ。


「矛盾してるな。軽くすれば脆くなる。丈夫にすれば重くなる」

「それでも、両立できませんか?」

「普通は無理だ」


男は、はっきりと言った。


「だが……」


男の目が、興味深そうにレオンを見た。


「お前、何か特別な力を持ってるだろ?」


レオンは、驚いた。


「なぜ、わかるんですか?」

「長年、冒険者相手に商売してるとな、わかるんだよ。お前からは、普通の冒険者とは違う雰囲気がある」


男は、ニヤリと笑った。


「で、何ができる?」

「再構築です」

「再構築?」


男は、首を傾げた。


「聞いたことのない力だな」

「壊れたものを直す力です。構造を理解して、組み直します」

「ほう」


男の目が、輝いた。


「面白い。じゃあ、試してみろ」


男は、奥から古い剣を持ってきた。刃は錆びつき、柄もボロボロだ。


「これを直してみろ」


レオンは、古い剣を受け取った。手に触れると、剣の構造が見えてくる。鉄の組成。錆の広がり。損傷の程度。すべてが、脳内に流れ込む。


レオンは、剣に両手を当てた。再構築の力を発動する。青白い光が、剣を包んだ。錆が、剥がれ落ちる。刃が、輝きを取り戻す。柄が、新品のように整う。


数秒後、光が消えた。レオンが差し出したのは、まるで新品のような剣だった。


「こ、これは……」


男は、剣を受け取って、まじまじと見つめた。


「信じられん。完全に直ってる」


男は、剣を振ってみた。


「重さも、バランスも、完璧だ」


男は、レオンを見た。その目には、興奮があった。


「お前、すごい力を持ってるな!」

「これが、俺の力です」

「なぁ、」


男は、レオンに詰め寄った。


「お前の力と、俺の技術を組み合わせたら、とんでもない武器が作れるんじゃないか?」

「とんでもない武器?」


男は、興奮した様子で語り始めた。


「俺は、ずっと探してたんだ。最高の武器を作る方法を。だが、材料の限界、技術の限界、いつも壁にぶつかってた」


男は、レオンの肩を掴んだ。


「だが、お前の力があれば、その壁を超えられる!」

「待ってください」


レオンは、男の手を外した。


「まず、あなたの名前を教えてください」

「ああ、すまん」


男は、照れくさそうに笑った。


「俺は、ルーク。この工房の主だ」

「レオンです。よろしく」

「レオン、か」


ルークは、何かを思い出したように目を細めた。


「もしかして、鉱山を救った『再構築のレオン』か?」

「噂が、そこまで?」

「ああ。ギルドで話題になってる」


ルークは、ニヤリと笑った。


「やっぱり、お前か。会えて光栄だぜ」


ルークは、レオンとルリアを工房の奥へ案内した。そこには、様々な武器が置かれていた。剣、斧、槍、盾。どれも、精巧に作られている。


「これが、俺の作品だ」


ルークは、一振りの剣を手に取った。


「見てくれ。この剣は、俺が三年かけて作ったものだ」


剣は、美しい輝きを放っている。刃は鋭く、バランスも完璧だ。


「素晴らしい」


レオンは、感嘆した。


「だが、これでも不完全なんだ」


ルークは、剣を鞘に戻した。


「もっと軽く、もっと丈夫に、もっと鋭くしたい。だが、技術だけでは限界がある」


ルークは、レオンを見つめた。


「だから、お前の力が必要なんだ」

「俺の力で、武器を?」

「ああ」


ルークは、熱い眼差しで言った。


「お前が構造を理解して、最適化する。俺が、その通りに鍛える。そうすれば、完璧な武器が作れる」


レオンは、考えた。確かに、面白そうだ。そして、リコンストラクト領の防衛のためにも、強力な武器は必要だ。


「わかりました。やってみましょう」

「本当か!」


ルークは、レオンの手を強く握った。


「ありがとう!じゃあ、早速始めよう!」


ルークは、すぐに作業を始めた。まず、鉄の塊を炉で熱する。真っ赤に熱せられた鉄を、ハンマーで打つ。火花が飛び散る。


「レオン、この鉄の構造を見てくれ」


ルークが言った。レオンは、熱せられた鉄に触れた。熱いが、再構築の力で構造を読み取る。


「鉄の密度が、不均一です」

「そうか。じゃあ、どこを打てばいい?」

「ここと、ここです」


レオンが指差すと、ルークはそこを正確に打った。鉄の密度が、均一になっていく。


「次は?」

「冷却のタイミングです。今、水に入れてください」


ルークは、即座に鉄を水に浸けた。激しい蒸気が上がる。


「完璧だ!」


ルークは、興奮した様子で言った。


「お前の指示、的確すぎる!」


作業は、何時間も続いた。レオンが構造を分析し、ルークが鍛える。その繰り返し。やがて、一振りの剣が完成した。ルークは、その剣を掲げた。



「見てくれ、レオン」


剣は、美しく輝いている。刃は、鋭く研ぎ澄まされている。


「試してみよう」


ルークは、剣を振った。空気を切る音が、鋭く響く。


「軽い!でも、この硬度!」


ルークは、剣で鉄の塊を斬った。剣は、鉄を軽々と切断した。


「信じられない!」


ルークは、目を輝かせた。


「こんな剣、初めて作った!」

「俺たちの協力の成果ですね」


レオンは、微笑んだ。


「ああ!」


ルークは、レオンの肩を叩いた。


「なあ、レオン。俺、お前についていきたい」

「ついていく?」

「ああ。お前の町、リコンストラクト領だっけ?そこで、武器を作らせてくれ」

「本当ですか?」

「ああ!」


ルークは、力強く頷いた。


「お前となら、最高の武器が作れる。それに、お前の町、面白そうだ」


レオンは、ルークを見つめた。その目には、純粋な情熱がある。


「わかりました。歓迎します」

「頼むぜ!」


ルークは、喜びを爆発させた。




その夜、宿でリナに報告した。


「鍛冶師が、仲間になった」

「本当ですか?」


リナは、驚いた。


「はい。ルークという男で、腕は確かだ」

「それは、町にとって大きな力になりますね」


ルリアが言った。


「武器の自給ができれば、防衛力も上がります」

「ああ」


レオンは頷いた。


「リコンストラクト領は、また一歩、強くなる」


窓の外を見ると、ファルマの街が灯りに照らされていた。この街で、また新しい仲間を得た。


「明日、ルークを連れて、もう一度ギルドへ行く」


レオンは言った。


「まだ、やるべきことがある」

「何ですか?」


ルリアが聞いた。


「依頼を受ける。そして、ルークの武器を、実戦で試す」


レオンは、腰に下げた新しい剣に手を当てた。ルークが作ってくれた、再構築剣だ。


「この武器の力を、確かめたい」




翌朝、レオンはルークを連れて、ギルドへ向かった。ルークは、大きな荷物を背負っている。工房の道具だ。


「重くないですか?」


ルリアが心配そうに聞いた。


「平気だ。これくらい、いつものことだ」


ルークは、豪快に笑った。ギルドに到着すると、アイリスが待っていた。


「レオン、新しい仲間ですか?」

「はい。鍛冶師のルークです」

「よろしく頼むぜ」


ルークが、手を差し出した。アイリスは、その手を握った。


「歓迎します。ギルドとしても、腕の良い鍛冶師は貴重です」

「ありがとうよ」


アイリスは、レオンに依頼書を渡した。


「新しい依頼があります。近郊の森で、古代遺跡が発見されました」

「古代遺跡?」

「ええ。調査の依頼です」


レオンは、依頼書を見た。


「興味深いな」

「ただし、遺跡内には危険があるかもしれません」


アイリスが警告した。


「準備を整えて、向かってください」

「わかりました」


レオンは、ルリアとルークを見た。


「行くか」

「もちろん」


ルリアが頷いた。


「任せろ」


ルークも、拳を握った。三人は、ギルドを出た。新しい冒険が、始まろうとしていた。


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