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追放された貴族は《再構築》の力で世界を直す  作者: 自ら(Youtubeで朗読ver投稿中‼️)
第3章 開拓と仲間たち

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第16話「ギルドの街へ」

第16話「ギルドの街へ」

翌朝、レオンは出発の準備をしていた。執務室では、リナとルリアが既に待っていた。


「準備はできたか?」


レオンが聞くと、リナが頷いた。


「はい。馬車と護衛、それに商品のサンプルを用意しました」


リナの横には、大きな荷物が置かれている。耐性植物の加工品や、町で作られた工芸品だ。


「私も準備できています」


ルリアが言った。彼女は旅装束に着替え、腰には剣を下げている。


「では、行こう」


三人は、執務室を出た。




町の門前では、ミーナとエマが見送りに来ていた。


「坊ちゃん、気をつけてくださいね」


ミーナが心配そうに言った。


「ああ。町のことは頼む」

「任せてください」


ミーナは力強く頷いた。


「それから、これ」


エマが、小さな袋を差し出した。


「道中の食料です。赤根草のパンと、干し肉です」

「ありがとう」


レオンは、袋を受け取った。馬車に乗り込むと、御者が手綱を取った。


「では、出発します」


馬車が動き出した。ミーナとエマが、手を振っている。レオンたちも、手を振り返した。


やがて、町が小さくなり、見えなくなった。馬車は、街道を進んでいく。リコンストラクト領からファルマまでは、約三日の道のりだ。街道は、かつては王国が整備していたものだが、今では荒れている箇所も多い。


馬車の中で、リナが地図を広げていた。


「この街道を真っ直ぐ行けば、二日でグレンの村に着きます。そこで一泊して、翌日にファルマへ」

「グレンの村か」


レオンは、地図を覗き込んだ。


「そこは、大丈夫なのか?」

「商人の情報では、まだ機能している村だそうです。宿もあるとか」

「そうか」


レオンは、窓の外を見た。街道の両脇には、枯れた畑が広がっている。かつては農地だったのだろうが、今は放棄されている。


「魔力の枯渇は、ここまで広がっているのか」


ルリアが、同じく窓の外を見ながら言った。


「ええ。王国全体で、同じ状況です」


リナが答えた。


「だからこそ、リコンストラクト領の耐性植物が注目されるんです」




昼過ぎ、馬車は小さな川の近くで休憩した。レオンたちは、馬車から降りて、川のほとりで昼食を取った。エマが持たせてくれた赤根草のパンは、思ったより美味しかった。


「エマの料理の腕も上がったな」


レオンが言うと、ルリアが微笑んだ。


「ミーナさんが教えているそうですよ」

「そうか」


レオンは、パンを食べながら、町のことを思った。あの町は、みんなで作り上げたものだ。そして、これからもっと大きくなっていく。


「レオン」

リナが声をかけた。


「ファルマで、何を探すつもりですか?」

「協力者だ」


レオンは、川の水を見つめながら答えた。


「森の魔獣を倒すには、もっと多くの人手が必要だ。それに、町を守るための防衛力も強化しなければならない」

「冒険者ギルドなら、そういう人たちが集まっているはずです」


リナが言った。


「ただし、報酬は必要です」

「金は用意してある」


レオンは、腰の袋を叩いた。


「町の備蓄から、ある程度持ってきた」

「わかりました」


休憩を終えて、再び馬車は進んだ。午後の日差しが、街道を照らしている。


しばらく進むと、前方に人影が見えた。


「止まれ」


レオンが御者に指示した。馬車が止まる。人影は、徐々に近づいてきた。


五人の男たち。武器を持っている。


「略奪団か」


ルリアが、剣の柄に手をかけた。男たちが、馬車を囲んだ。


「おい、そこの馬車」


リーダーらしき男が言った。


「荷物を置いていけ。そうすれば、命は助けてやる」


レオンは、馬車から降りた。


「断る」

「何だと?」


男が、剣を抜いた。


「貴族の坊ちゃんか?いい服を着てるじゃねえか」


他の男たちも、笑いながら武器を構えた。


「最後のチャンスだ。荷物を置いていけ」

「だから、断ると言っている」


レオンは、地面に手を置いた。再構築の力を発動する。男たちの足元の地面が、突然崩れた。


「うわっ!」


男たちが、バランスを崩して倒れた。次の瞬間、地面から土の壁が隆起し、男たちを囲んだ。


「何だ、これは!」


男たちが、慌てて立ち上がろうとするが、壁に阻まれて動けない。


「魔法か!」

「くそっ、こいつは魔法使いだ!」


レオンは、静かに男たちに近づいた。


「お前たちに、選択肢をやろう」


レオンは、冷たい声で言った。


「一つ。ここで土に埋まって死ぬ。二つ。武器を捨てて、立ち去る」


男たちは、レオンを見つめた。その目には、恐怖があった。


「わ、わかった!武器を捨てる!」


リーダーが叫んだ。男たちは、剣や斧を地面に投げた。レオンは、土の壁を崩した。


「立ち去れ。二度と、この街道で悪さをするな」


男たちは、慌てて逃げていった。馬車に戻ると、リナが安堵の表情を浮かべていた。


「さすがです、坊ちゃん」

「あんな連中、相手にする価値もない」


レオンは、馬車に乗り込んだ。ルリアが、微かに微笑んでいた。


「レオン、あなた、昔より強くなりましたね」

「そうか?」

「ええ。追放された頃のあなたは、もっと弱々しかった」

「……そうかもしれない」


レオンは、自分の手を見つめた。確かに、変わった。力を得て、人を守れるようになった。


「だが、まだ足りない」


レオンは、窓の外を見た。


「もっと強くならなければ、この世界を守れない」


夕方、馬車はグレンの村に到着した。小さな村だが、まだ活気がある。宿屋の看板が見えた。


「ここで、一泊しましょう」


リナが提案した。


「ああ」


三人は、馬車を宿屋の前に停めた。宿の主人は、中年の女性だった。


「いらっしゃい。お泊まりですか?」

「はい。三人と、御者の分、部屋をお願いします」


リナが答えた。


「わかりました。二部屋でいいですか?」

「はい」


部屋に案内されると、レオンは窓から村を見下ろした。小さな村だが、人々が生活している。


「ここも、いずれ魔力の枯渇で苦しむのだろうか」


ルリアが、隣に立った。


「おそらく」

「なら、俺たちが何とかしなければ」


レオンは、決意を新たにした。




翌朝、一行は早めに出発した。グレンの村を後にして、ファルマへ向かう。街道は、徐々に広くなり、整備されている箇所も増えてきた。


「もうすぐです」


リナが、地図を確認しながら言った。


「あと数時間で、ファルマに着きます」




昼過ぎ、ついに地平線の向こうに、大きな街が見えてきた。高い城壁。多くの建物。そして、人々の往来。


「あれが、ファルマか」


レオンは、その光景に圧倒された。リコンストラクト領の何倍もの規模だ。


馬車は、ファルマの門に到着した。門番が、馬車を止めた。


「身分を証明してください」

「商人です」


リナが、商人の証明書を見せた。門番は、それを確認して頷いた。


「入城料は、一人一ゴルドです」


リナが、金を払った。門が開き、馬車はファルマの中へ入った。


街の中は、賑やかだった。商店が立ち並び、人々が行き交っている。子どもたちが走り回り、商人が声を張り上げている。


「すごい……」


ルリアが、感嘆の声を上げた。


「こんなに大きな街、初めて見ました」

「俺もだ」


レオンも、周囲を見回していた。リコンストラクト領も発展しているが、ファルマはその比ではない。


「まず、宿を取りましょう」


リナが提案した。


「それから、冒険者ギルドへ」

「わかった」


馬車は、街の中心部へ向かった。やがて、大きな建物が見えてきた。石造りの建物。その入口には、剣と盾の紋章が掲げられている。


「あれが、冒険者ギルドです」


リナが指差した。レオンは、その建物を見つめた。


「ここから、新しい出会いが始まる」


レオンは、そう感じた。馬車を近くの宿に停めて、三人はギルドの建物へ向かった。扉を開けると、中は広いホールになっていた。多くの冒険者たちが、酒を飲み、話をしている。


受付には、若い女性が立っていた。レオンは、受付へ向かった。


「すみません」

「はい、いらっしゃいませ」


受付の女性が、笑顔で応えた。


「冒険者として、登録したいのですが」

「登録ですね。わかりました。こちらの用紙に記入してください」


女性が、用紙を渡した。レオンは、用紙に名前と、能力を記入した。


名前:レオン・アーデルハイト

能力:再構築


受付の女性が、用紙を見て、眉をひそめた。


「再構築?」

「はい」

「少々お待ちください」


女性が、奥へ引っ込んだ。しばらくして、別の人物が現れた。中年の女性。鋭い目をしている。


「あなたが、レオン・アーデルハイトですか?」

「そうです」

「私は、このギルドのマスター、アイリスです」


アイリスは、レオンを見つめた。


「噂は聞いています。追放された貴族で、辺境に町を作ったと」


レオンは、驚いた。


「噂が、ここまで?」

「ええ。情報は早いものです」


アイリスは、腕を組んだ。


「あなたの能力、実証してもらえますか?」

「実証?」

「ええ。この紙に書いてあることが本当なのか、確かめたいのです」


アイリスは、厳しい表情で言った。


「ちょうど、緊急の依頼があります。それをこなせば、登録を認めましょう」


レオンは、少し考えた。やがて、頷いた。


「わかりました」

「では、こちらへ」


アイリスは、レオンたちを奥の部屋へ案内した。


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