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異界の古代魔道士  作者: 焔場秀
第一章 偽りの王子
22/73

間幕 第十七話 迫る脅威、動き出す東国

  

ランスロット王国からの侵攻を受け、六針もの時間が経過したリディア王国。


 本土決戦に備え、王都デュルパンはいつもの和やかさとは逆にあわただしい喧騒に包まれていた。

 王国各地より集まった騎士や兵士と極僅かな魔道士たちが王都の城壁外に列を作り、街の内部では避難民たちが南へ逃げるための準備を行っている。

 

 そこに落ち着いた雰囲気など一切も残っていなかった。

 

 その街の様子を、王城のテラスから見下ろしていた王立騎士団団長のレイニスは、普段から険しい表情をさらに苦渋に歪めた。

「失わせるものか……」


 マントを翻し、レイニスは背を向けて歩き出す。

 全身を覆う甲冑が擦れ合い、時折ギシギシと金属音を鳴らした。

 

 部屋を出て、向かうは父親の元。

 この決戦を始めるにあたって、どうしても父の……国王の顔を見ておきたかった。

 



 王の居室の前に立ち、レイニスは鋼に覆われた手で扉を叩いた。

 

 扉を守る衛兵はいない。

 人員不足の影響で、動かせる兵士はほとんどが避難民の誘導や戦の準備に駆りだされているからだ。


「父上、私です。しばしのお時間、よろしいでしょうか?」

「……レイニスか?」

 一拍置いて、中からしわがれた声が返ってきた。

 扉一枚隔てた向こう側からかろうじて聞き取れるくらいの掠れ声に、レイニスは眉を顰めながらも「はい」と応答する。


「愛する息子の訪問を拒む理由はない。入るがいい……」

「は……。失礼します」


 扉を開け、部屋に入ったレイニスは、正面の机で筆を走らせる老人を確認し、改めてその様子を観察した。


 リディア王家の証たる真紅の髪は今は見る影もなく白に染まり、そのやつれきった顔は生気が削げ落ちたかのように青白い。筆を持つ手も震えており、細かい文字を書き綴った紙切れを睨む目は酷く濁っていた。


 父の衰えは今に始まったことではないが、それでもかつては今よりもっと王としての威厳に溢れていた。しかし、ランスロットがヴァレンシアへ戦争を仕掛けた十年ほど前から父は変わってしまった。

 身体は痩せ細り、声には覇気がなくなり、外交に関して積極的な判断を行わなくなっていった。


 それもこれも、北の国ランスロットが軍備拡張で我が王国を間接的に脅かしたからに他ならないと、レイニスは考えていた。


 そして今回のリディア王国侵略。父に政治への関心をなくさせるのに十分な悪報だった。


「……此度の迎撃戦、ご苦労であったな……」

 ため息とともに吐き出された声で、リディア王はねぎらいの言葉をかける。

 しかしレイニスに顔を向けることはなかった。


「挟撃作戦は我が軍の大敗です……。労いのお言葉など、私には滅相もありません」

 視線を父から離さず、レイニスは淡々と言葉を返す。


 そこで初めて、リディア王は作業を中断して顔を上げた。

 病人のようにやつれた表情をさらに歪め、レイニスを仰ぐ。


「……どれほどの兵が犠牲となったのだ?」

 

 父の質問に、レイニスは答えるべきか止めておくべきか迷った。

 もし戦死者の数を告げ、その悲しみに打たれた父がさらに精神的苦痛に苛まれるのではないか。そうなれば、父は本当に王としての役割を放棄してしまうのではないのか、と。

 考えると不安と心配が沸き起こり、口に出かかった言葉を寸でのところで堪える。


「申してみよ、息子よ……。わしも一国の王として、散っていった民を知る義務がある」

 だが父は、かまいなしに先を促した。

 王としての立場でそれを知ろうというのなら、レイニスにも断るいわれはない。

 レイニスは数歩前に出て、リディア王の近くに寄った。

「詳しい損害はまだわかっておりませんが、大まかに調べた結果千人前後かと……」

「………国境砦攻防戦の戦死者は、確か三百だったな?」

「はい。他に北部の街の警備兵や魔道士、騎士たちを加えますと、その数は千五百人を上回ります」

 ううむ…と小さく唸り、リディア王は椅子の背もたれに身を任せる。


 鍛え上げられた精強な戦士たちでも、さすがに万の軍勢を……しかも飛竜隊相手に敵うはずもなく、リディアの少数な兵士たちは、抵抗らしい抵抗も見せずまたたくまに駆逐されていった。リディアの誇る王立騎士団がレイニスを筆頭にランスロットを挟撃したときも結果は同じ。三千もの騎士たちはその数をあっという間に二千に減らし、むしろその攻撃が敵の進軍にさらなる拍車を掛け、リディア北部はヴァレンシア方面を残し全て占領されてしまった。

 

 無言のまま目を瞑る父に、レイニスはさらに言葉を畳み掛けた。

「現在、北部占領下を除く国内各地から続々と兵士たちが駆けつけております。その数は二千……いや、三千を下らないほどに」


 しかし父は反応しない。

 腕を組んだ体勢のまま、目を閉じて眉間に皺を寄せている。


「皆ランスロットと戦うために自ら集まった勇者たちです。国を守るためなら命をも惜しまない覚悟が彼らにはあり、その士気は圧倒的でしょう」


 リディア王は目を開け、レイニスを見据えた。

 その何の感情も映さない瞳に、一瞬凍りつきそうになる。


「……士気が高いのは敵も同じことだ。その上数は向こうが有利。さらには飛竜隊まで従軍している。我が軍が攻撃を仕掛けたところで、状況は何も変わるまい……」

「し、しかし! 個人の戦闘力は我々の方が優れています! 彼奴らの隙を突き、どうにかして奇襲をかけることができれば、我が軍の勝利も夢見事ではないのですよ!」


「ならぬっ!!」


 突然の父の怒声に、レイニスは言葉を詰らせた。

 寡黙で冷静なリディア王が叫ぶなど滅多にない。むしろ怒る父をレイニスは今まで見たことがなかった。


「それだけは絶対にならぬ! 残った兵士たちは王都に詰め、篭城戦に徹するのだ」

「なっ!? ち、父上は現状をわかっておられないっ! 此処で篭城に徹したとこで、奴らは飛竜隊を差し向けて来るに決まってます! 敵の魔道士たちの魔術攻撃を受ければ、それだけで城壁など塵と化すことでしょう!」

「ならば城壁に防御魔術プロテクトを施せばよかろう。城門と上空には結界を張ればいい。それでしばらくはもつ……」

「もたせてどうするおつもりですか……? 敵の補給線が繋がっている限り、我々に持ち堪えるすべはありませんよ?」    


 馬鹿でもわかるような的確な指摘を、レイニスはリディア王を真正面から見据えてはっきりと言い切った。

 後ろ盾がないこの国に、もはや篭城は滅亡までの時間を先延ばしにするだけでしかない。もしくは街に立て篭もり、敵の対象を王都に引き付けている間に住民を逃がすこともできなくはないが、避難民たちが他国に逃げ切るまでの間、王都を守りきれるのは不可能だろう。徹底抗戦を続けた挙句の果ては、最後まで屈する気はないと判断され、国民皆殺しなんて悲惨なことが起こることも考えられる。どちらにせよ、敗北だけが待っている篭城などやるだけ無駄なのだ。


 こんな当たり前なこと、聡明な父がわからずに言っているとは、レイニスには到底信じられなかった。

 もしや軍勢を二分させ、背後から急襲するつもりなのだろうかと推測したが、次の父の言葉に、レイニスは驚愕を通り越して唖然となってしまった。


「……先ほどから、ヴァレンシア王国に援軍の要請を行っている。かの国が檄に答えてくれれば、ランスロットの一万の軍勢を退けることなど容易となろう……」

「な、何を……」

「すでに二報目も送った……。援軍派遣に関し、ヴァレンシア側は検討中だと申してきておる。我が国の戦況次第で動くのであろうな……」

 パクパクと口を開閉し、言葉がでないレイニスに向かってリディア王はさらに続けた。

「よいかレイニス。わしの言う篭城は、無作為に用意しただけの玉砕抗戦ではない。きたるべき勝利を掴むまでの正当な篭城戦なのだ……」

 息子よ、どうかわかってくれ、と父が自分を説得する。

 その軟弱な態度が、レイニスに怒りを引き起こさせた。


 何が正当な篭城戦だ。運試しという名の…ただの時間稼ぎではないかっ!


「やはり……父上は何もわかっておられない……!」

「なに……?」


 次の瞬間、レイニスは怒りで震える拳を父の机に叩きつけた。

 ドンッという鈍い音が響き、衝撃の震動で紙や筆が宙を舞う。


 レイニスに睨まれた父はしかし、その荒々しい行動を咎めもせず、レイニスに疲れ切った表情を見せた。

 その視線が自分を哀れんでいるようにも感じられ、レイニスの怒りはさらに湧き上がった。 


「……確かにランスロットの侵攻を許してしまった時点で、我が国の中立国家としての体制は形骸化しています。国内独自解決を唱える者は愚か、他国に援軍を求めることに今更反対する者はいないでしょう。国家の命運が懸かっている現状、中立を廃止しなければならないことは私も認めざるをえません」


 その言葉は静かな怒りとなって、リディア王に放たれる。

 しかし父は無言。レイニスの言葉の意味を図りかねているのか、その視線はずっと自分に注がれている。

 自分は言わなければならない。今言わなければ、この先ずっと父の言動に振り回されそうな気がした。かつての威厳ある父として、誰もが認めた王としての器を兼ね備える君主として。臆病と化した父を目覚めさせるために、自分は言わなければならないのだ。

 それが次期王位継承者たるレイニスの役目であり、尊敬する父を見捨てることのできない、息子としての役目なのだから。


「ですが……ですが何故ヴァレンシアなのですか!? 援軍の要請なら、南東のアロン同盟が一番適していたはずです! わざわざ中央の大国にまで求める必要などないではありませんか!」

「アロン同盟は自国の利益を第一に考える国だ。到底勝ち目のないリディアに、送る兵士などあるはずがなかろう……」

「それはヴァレンシアも同じことです。しかもかの王国はランスロットに占領された東部の奪還が完了していない……。今回のランスロットによるリディア侵攻は、まさしく今のヴァレンシアにとって幸運この上ないほどに有益なことになるでしょう」


 ランスロット王国は強行な軍政を敷く軍事国家なれど、所詮は『緩衝小国家』の一つでしかない。内政に支障をきたさない最大限の軍隊を組織したとしても、精々小国二つを手中に収めることができるかできないかといったところだろう。『四大国家』であるヴァレンシア王国に戦争を仕掛けただけでも驚異の軍事行動であるのに、ヴァレンシア東部の一部を占領したなんて聞いた暁には耳を疑ったほどである。

 だがこの戦い(一般的にヴァレンシア東部事変と呼ばれている)で、ヴァレンシアは東方方面軍だけが出兵しただけに対して、ランスロットは虎の子である飛竜隊をも出撃させる総力戦となった。ランスロットがこの戦いで勝利できたのは、ヴァレンシアの東方軍が小規模だったからに他ならない。


 ヴァレンシア侵攻に総動員されたランスロット兵士はおよそ八千。それから十年経過した今回のリディア侵攻に動員されたランスロット兵士は一万弱。

 さほど変わらない兵力を見るに、今回もランスロットは総兵力を動員しているのであろうと推測できる。そうなると必然的にヴァレンシア東部占領下の守りは手薄になる。周囲を大国に囲まれ、容易に兵を割けないヴァレンシアにとっては、少数の軍勢で東部を奪還する絶好の機会であり、さらに戦争で疲弊し切ったランスロットとリディアを一気に叩くこともできて一石二鳥なのだ。


「――――――小国間紛争の仲介などという大義名分さえ掲げれば、“教会”の威光を避けて武力介入することも十分可能です。現に北の大帝国は、送り込んだスパイの陽動によって他国同士を争わせ、紛争解決に見せかけた軍隊駐留により、その勢力を拡大していると聞きます。同じ大国であるヴァレンシアも例外ではありません。この混乱に乗じて、大陸東部一帯を併合する陰謀もないとは言い切れないのです」


 本当はこんなことを父に話したくなかった。

 しかし、ヴァレンシア援軍要請というあまりに無謀すぎる賭けを行ったことに、かつての慎重で思慮深い父の姿は見受けられず、変わってしまった父がとても情けなくて思わずカッとなってしまったためだった。


 そして、トドメの一発を、言葉に代えて父に言い放つ。


「……そして父上の援軍要請は、ヴァレンシアに……ひいては大国の覇権争いに力を与えるきっかけになった……!」


 再び起こる震え。

 レイニスは鋭い視線を父に向ける。


 対する父も震えていた。

 しかしその視線はどこか虚ろで、焦点が定まっていない。


「父上の行いは……リディア王国を大国に売ったも同然なのですよっ!」

「仕方がなかったのだっ!!」

「っ!?」


 またしても父の叫び。

 先ほどの怒声よりもさらに大きいしわがれた声が、衰弱する父から発せられた。


 小刻みに震える痩せ細った手で頭を抱え、机に伏すその姿は恐怖に怯える父の姿はまさに命を乞う弱者そのもの。

 それがとても醜くて、哀れで、異質で、かつての父がまるで幻影だったかのように、より現実的にレイニスの目には映って見えた。


「…仕方が……なかったのだ……。この国を守るためにも……お前を……お前達家族を守るためには……!」

「!? そ、それは――――――」


 どういうことですか、とレイニスの言葉は、眼前に差し出された一枚の紙によって遮られた。

 恐る恐る手を伸ばし、その皺くちゃになった紙切れを掴む。


 書かれていたのはほんの数行。

 それは前置きなど一切ない簡略な文章であったが、その内容はレイニスを憤怒させるのに十分だった。




『 古き伝統に縛られしリディアの蛮王に告ぐ。


  武器を捨て、王に連なる者をさらせ。

  されど王族の命と引き換えに、祖国の民の安寧を保障する 』



 ガリッ、と何かが砕ける音がした。

 口の中に鉄の味が広がる。


「……お前が王都に帰還する二針前、ランスロットから届いた降伏勧告書だ。そのたった一切れが、リディアの運命を左右すると言っても過言ではない」


 しかしレイニスは喋らない。否、喋れなかった。

 殺意すら覚える怒りに堪えるため、全力で歯を食いしばっていたからだ。


「降伏すれば……奴らは民に危害を加えぬそうだ。無論、信用できたものではないが、わし一人の命をにえとするのであれば、恐らく勧告に応じていたであろう……」


 自分の激しい息遣いが遠くに感じた。

 いや、そもそも自分は呼吸をしているのかも定かではない。

 

「だが奴らは王族全てを差し出せと言った! お前も! お前の妻も! 孫も! 甥も! 皆差し出せと!」


 身体が焼けるように熱い。

 眩暈がし、足元がおぼつかない。

 

 狂いそうな意識を何とか繋ぎとめ、足を踏ん張り体を支える。

 身を覆う鋼が、いつも以上に重く感じられた。


「大切な家族を無残に殺させるなどわしにはできぬ! だが我らが逃げれば、残った民が救われない! 売国奴などと言われても構わぬ。わしはどんな手を使ってでも、この国を……愛する民と家族を救いたいのだ!」


 

 ――――――ガシャン



 折れた膝を突き、床に両手をつく。


 愚かなのは自分の方だった。

 父は全てを投げ出したのではなかった。

 ただ全てを守るために、父は自分の全てを捨てたのだ。


 国を売った愚王と罵られても構わない。息子に嫌われた不甲斐ない親と思われても構わない。

 

 国を救うために、大切な家族を守るために、父は王としての誇りを捨てた。


 ならば自分には何ができる?


「父上。申し訳……ありません……」


 誇りを捨てた父に代わり、自分がすべきことは?


「父上の優しさは、この身にしみる思いです。しかし、私は今の父を誇ることはできません……」


 決まっている。自分の誇りを貫き通すのだ。


 レイニスは立ち上がる。

 起き上がるまでの間、父の愛情をかみ締めながら、ゆっくりと……。


「何故なら父上は、王としての誇りを捨てたからです」


 その言葉に侮蔑な感情は一切ない。

  

「だから次は私が、この国と……そして父上たちをお守りする番です」

「何を……いったい何を、するつもりだ?」


 愚問だった。


 レイニスは震える父の顔を見据え、そしてきっぱりと言った。



「決まっています。あなたの捨てた誇りを、息子の私が取り戻しに行くのですよ」



 父の目が大きく見開かれる。

 だが何か言う前に、レイニスは王の居室を後にした。







 高くそびえる王都の城壁の前に、紅い鎧を身につけた兵士たちが整列している。


 その数およそ四千五百。王都防衛に回した兵の数を最小限にとどめたため、この軍勢はリディアが動員できる最大の兵力となる。


 日はすでに真上から地上を照らし、降り注ぐ光が鎧に反射して赤い光点を散りばめていた。


 その軍勢の中を、胸を張って歩く者が一人。

 

 同じく紅い鎧を着込み、膝下にまで及ぶ長いマントを纏っていた。

 

 彼こそがリディアの誇る王立騎士団を率いる団長であり次期王位継承者、レイニス・クルド・アリギエーリ・リディアである。


「祖国を守るために立ち上がった勇敢なる戦士たちよ! 今こそ、我らが真の実力を試すときがきたっ! この国を支配せんと企む卑劣な北軍を退け、我らが愛するリディアの地に平和を掴み取るのだ!」


 おおおおっ!! という雄叫びは大地を震わせ、王都にも響き渡った。

 それは城壁上の警備兵たちに伝染し、やがて街の中にまで及んだ。街全体が一体と化し、まるで龍族の咆哮のように空気が震動する。


 レイニスは腰から剣を抜き取り、空へと掲げた。


 もう恐れるものなど何もない。自分の誇りを貫き、父の誇りを取り戻し、国の誇りを守る。

 

(何一つ失わせるものか……)


 レイニスは剣を振り下ろし、その切っ先を地平線に向けた。

 日の光が光沢のある刃に反射し、その光線が勝利を指し示すが如く点滅する。


「全軍! 進めぇ!」


 一斉に伝わった地響きは、後ろに続く兵士たちの行進だった。





 この日、リディア王国侵攻を着々と進めるランスロット王国に対し、リディア側は王国としての国家存続を決意。ランスロット軍の降伏勧告を呑まず、義憤に駆られ立ち上がったリディアの軍人たちはレイニス騎士団長の元に集結し、決戦に挑むべく王都デュルパンから軍を発した。

 

 同時間、ヴァレンシア王国もリディア救済を大義名分とした援軍をリディア王国に派遣した。

 その数は八千。総司令官は国王の弟で、名をキリヤ。変わった魔術を操る魔道士である。


 


 

 

十七話目終了…


戦記もの苦手な方はすみません…。

今話はストーリーの進行上、どうしても外せなかったので。



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