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学院の中に

第10話目です。

悠人視点です

 



 炎は柵の向こうから陣に向かっていく!

 …ん?陣に向かって?

 …

 ……


「すまん!陣代わりに犠牲になってくれ!」

「ちょ、お前ー!」


 大丈夫、大丈夫!

 元の世界の銃弾に狙われるよりヨユー、なはず。

 炎は真っ直ぐ進む為、横に避けるだけで大事は避けられる。


「くっ、このちょこまかと。しぶといですよ」

「うっせ!大人しく黒焦げになってたまるかよ」


 警備員達は白熱する二人のどちらを止めればいいか困惑しているせいか、まだ動かない。

 ちなみに俺はしっかり腰を下ろして目の前のコメディーを鑑賞している。

 あー、ポテチ欲しいな。

 というのも、俺に出来ることが何もない。せいぜい目の前の茶番を見るぐらいだ。

 彼女の使う魔力・魔法というのも未だ未履修なため陣を掩護する手段がない。


「「あ!」」


 二人の驚きの声が聞こえる。

 どうやらこちらに流れ弾が飛んだようだ。

 ふぇ?


「危なーー!!」


 座った状態からの横っ跳びは体への負担がデカすぎた。

 足と腰を痛めたようで立てなくなってしまった。


「うぎゃー!だ、誰かヘェルプー!」

「そこの縦巻きロール!どこか治療出来るところ案内しろ」

「え、私?」


 縦巻きロールは突然の事態に驚き戸惑い、魔法の連射を止めた。


「それ以外誰がいるんだよ!?お前の流れ弾が原因なんだから責任取れ!」

「わ、分かったわよ。門の中に入っていいわよ」


 学生が許可したからか、警備員に止められること無く学院の中に入ることが出来た。


 と、いうか学院の何処に?



 ・・・・---------・・・・



 保健室のような所でベッドに放り投げられて治療を受けることになった。

 扱いが雑ッ。あと痛い。

 治療を受けたはいいが、一応は不審者扱いなので保健室で拘束状態を受けていた。

 さて…問題はこれからどうするか、だ。


「どうするかなぁ、あまりウィリアムさんに迷惑はかけたくないし」

「まあ、それなら選択肢は一つだな」


 お互い同じ結論に至ったのか、頷き合い同時に口にする。


「「縦巻きロールが悪いということにしよう」」


 責任転換。

 おぉなんと素晴らしきかな、魔法の言葉。


 ガチャ


 話し合いが終わってすぐに扉が開かれる。

 誰が入ってくるようだ。

 さて、来たのは縦巻きロールか。

 はたまた学院の教師か。


 ギィー。


「すみません、ちょっと治療にお借りしてます」

「ちょっとの間、休ませてくださいー」


 入って来られる前に言い訳をする。


「いいよ、いいよ。こちらに非がある様だし。それよりも怪我は大丈夫か…い?」

「ウィリアム、さん?」


 入って来たのは我らの恩人、ウィリアムだった。


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