表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
虫系異族のギラファさん  作者: 神在月
第三章 神州
86/260

第七十七話 見守る者達

産まれた時から知ってる相手が

何時しか一番大事になっていて

けれど最後は見送る運命。

(要約:神と人と)



 ああ、蜜希様がやらかしましたね。と言うのが、フィーネの素直な感想だった。


 座卓を挟んで向かいでは、蜜希の拒否とも言える言葉を受けた御刻(みこく)が半ば立ち上がりそうな勢いになっている。


 挿絵(By みてみん)

「え!? いやここ普通断らない場面ですよね!? そうですよね!?」


 挿絵(By みてみん)

「突然拉致された挙句国家災害規模の相手と戦えとか言われて即了承する方がおかしいと思うんすけど?」


 挿絵(By みてみん)

「ああああ! 言われてみると何も言い返せないです!! はい!!」


 ちょっと素直すぎではありませんかね?


 (かんなぎ)御刻(みこく)。神州における多くの有力な神職者を輩出している巫家の出身であり、内政系の出世街道を辞退し現場で一から実績を積み上げて来た叩き上げだ。


 挿絵(By みてみん)

 ……たしか、高校生の頃から実働として現場に出て居たのでしたか。


 神州における神職は、内政系と実働系の二種類に分けられる。内政系は地球側で言う官僚に近い物であり、国の行政や司法と言った職についていく事になる。最上位になってくるとそれこそ国の礎としての祈祷を行う様になると言う事だが、基本的には公務員と言った所だ。


 一方実働となると、此方は戦闘系の要職となる。敵性存在への対応は主に侍系や軍神、戦闘神達の管轄だが、それとは別に、人が生きていく中で溜まる「穢れ」が表出することで発生する、「怪異」と呼ばれるものへの対応は神職の実働系が担当することになっているのだ。


 幼いころから神職としての知識と技術を叩き込まれてきた御刻は、キャリア形成の一環として送られた実働の現場でその才能を開花、高校生にして熟練の神職達を上回り、卒業と同時に実働の長へと就任した。


 挿絵(By みてみん)

「……長に就任したのは、アメノミナカヌシ様の専任となる為の措置と言う事でしたか……」


 ふと口から漏れていた呟きに、蜜希と御刻のやり取りを眺めていた最高神が反応した。


 挿絵(By みてみん)

「そうそう、私って今まで専任の巫女って居なかったんだけど、基本地力と地位の高い巫女達が交代制でついてたんだよね。けど急に欠員が出たとかで、急遽産休に入ってた御刻の母親が一日付いたことがあって、そしたらなんか急に産気づいてさー。」


 


 ●


 挿絵(By みてみん)

「あいた―――!! やばい! ミナカ様、産まれる産まれる!!」


 挿絵(By みてみん)

「ええ!? 予定日大分先だったよね!? ちょ、頑張って耐えて! 急いでサクヤンの所に転移門開くから!」


 挿絵(By みてみん)

「あーうん、あ、無理無理無理! もう頭出て来てる!! 待って待ってあいたたたたたた!!?」


 挿絵(By みてみん)

「うわ―――!! ちょ、サクヤン!! 急いでこっち来て、神前結婚超えて神前出産始まっちゃったから!!」



 ●


 

 挿絵(By みてみん)

「なんでそんなアッパー入ってんだよ……」


 会話を聞いていたのか、横に座っていたククルゥが思わずと言った様子で言葉を挟んできた。


 挿絵(By みてみん)

「まあそんな感じで、こりゃもうこの子は将来私の専任になってもらうしかないかなーって思ってさ、小さい頃から会いに行ったり、遊び相手になったりして、高校卒業後には色々手を回そうと思ってたんだけど……。」


 挿絵(By みてみん)

「けれど?」


 挿絵(By みてみん)

「……私が手を回すより先に、実習的な感じで参加した実働の怪異払いで指導員より鮮やかに祓っちゃってさ、そっからはもう殆ど実力でポスト掴みに行ったよねあの子。」


 ああ、話に聞いたことがあった、


 挿絵(By みてみん)

「噂で聞いた程度ですが、なんでも実家のコネやミナカ様との付き合いなど全部用いて強引に自分を売り込んでいったとか、中々退こうとしない前実働部長を一騎打ちで負かして奪い取ったとか……?」


 挿絵(By みてみん)

「あー、大体そんな感じ、でも前任者にかんしてはどっちかって言うと『退かないフリ』をしたうえで敢えて負けてくれたってのが正解かな。御刻は神州でもトップクラスだけど、前任者だった御刻の高祖父はガチの神州最強人類だからねー。いやほんと、私も含めて皆なんだかんだで御刻に甘いから。」


 ミナカは嘆息しながら告げるが、此方としては笑みが浮かぶことである。


 挿絵(By みてみん)

「良いではありませんか。御刻様は自力でミナカ様の御傍に立ちたかったと、そういう事なのですから。」


 自分の言葉に、最高神である相手は苦笑を零す。


 挿絵(By みてみん)

「あはは、いやあ、自覚はあったけど、改めて他人からもそういわれると照れるよねぇ……うん、神と人だから、ずっと一緒には居られないのは分かってるんだ。だから、一緒に居られるこの時間を、私は大事にしたいんだよね。」


 内緒だよ? と此方に微笑むミナカに、自分とククルゥは一度顔を見合わせ、互いに頷き言葉を作る。


 挿絵(By みてみん)

「ええ、言いませんとも。」


 挿絵(By みてみん)

「そうそう、言うまでも無く、向こうに伝わってるだろうからな。」


 挿絵(By みてみん)

「うーん、そうかな? もしそうだったら恥ずかしいけど、嬉しいね。」


 微笑み、頷きを持って答えとする。と、此方のそんな和やかな空気をぶち破るかのように叫び声が響いた。


 挿絵(By みてみん)

「うわあああああん!!」


 ああ、また蜜希様がやらかしましたね……

 挿絵(By みてみん)

「因みに高祖父って言うのは曽祖父の父の事だよ、この世界、ブリテンの襲名者みたいに寿命伸ばす方法とか結構あるからね。」


 挿絵(By みてみん)

「一般的な人々の寿命に関しても、実は平均寿命で二百歳近かったりと、地球側よりだいぶ高齢ですね。代わりに出生率が少し低めですが、高齢者も要介護な人は少ないので、その辺りでバランスが取れているようです。」


 挿絵(By みてみん)

「痴呆系がある程度対策できるようになったのと、肉体の衰えは外付けの礼装で補えるからね。ぶっちゃけ死者と会話するとかも結構余裕、あんまりそういうのに頼ると良くないから基本御盆とかに限定してるけど。」


 挿絵(By みてみん)

「大昔にその辺り問題になりまして、全世界規模で冥界系の引き締めとかありましたね。それもあって、基本的には墓所や祖霊を祀る場で、特定の手順を踏まないと会話は出来ない事になっていますね。」


 挿絵(By みてみん)

「霊体になると強制的に死後の世界へ引っ張られるから、よほど強い思いが残ってたりしないと霊体として現世に残るのって不可能なんだよね。死後の世界は世界で色々充実してるから、わざわざ現世に残り続ける人ってあんまりいないしさー。正当な理由なく残ってると神職系が成仏させに掛かるし。」


 挿絵(By みてみん)

「ですがまあ、霊体として残れる方には市民権が与えられたりしますね。あと、死者と会話できる関係で殺人とかの検挙率がほぼ100%です。」


 挿絵(By みてみん)

「因みに私が現世に残れなかったのは、アーサー王は死して理想郷に旅立つからだな、この辺り他の襲名者も同様だ。他、まあ色々あるが、その場その場のご都合展開として流しておけ、いいな!?」


 挿絵(By みてみん)

「なんか最後に凄い雑に締めてったよーー?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ