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幻想の雨

作者: タマネギ

雨音が聞こえる。

降っている。


はっきり聞こえる。

不思議とはっきり。


何故、今朝は

雨が気になるのか。


草も木も枯れていない。

自分も生き続けている。



起き上がってみた。

廊下を歩いてみた。


雨音が聞こえる。

確かに降っている。


何故、今朝は

雨が際立つのか。


罪も悔いも重いまま、

自分は償えないままだ。



雨音が聞こえる。

外に出てみる。


踏み石の上に、

落ちていた桑の実。


何故、今朝は

雨に傷つくのか。


それならどうする。

すべて流せぬものか。



なにもかもが幻想の、

雨ならよかった。


雨の一粒、一粒、

この一生の出来事。


何故、今朝は

雨に変わるのか。


天から落ちて、

弾けて、消えるように。

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― 新着の感想 ―
[良い点] とても綺麗な詩だと思いました。 感動しました。 読ませていただき、ありがとうございます。
2021/07/12 18:35 退会済み
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