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5.都会のセミと食卓の華

「ただいま」

 私が玄関でヒールを脱いでいると、廊下の奥から母が顔をだした。

「おかえり、もうすぐご飯だから、早く着替えてらっしゃい。あっ、それとついでにマサシを起こしてきてくれる?」

「起こすって? 寝てるの?」

「なんか、朝までゲームやってたみたいだからね」

「あいつ! 夏休みだからって、良いご身分ね」

 私はキッチンへ顔を引っ込めた母を横目に階段を上がっていった。

 そして部屋に入り、素早く部屋着に着替えると、弟の部屋の前で声を掛けた。

「おーい、マサくん、おきろー! 晩御飯だってよー」

 何度かドアをノックしたが、一向に起きてくる気配がないので、私は諦めて食卓へ向った。

 子供じゃあるまいし、お腹が減ったら降りてくるでしょ。

「おかあさん、で、今日の晩御飯って何? 揚げ物?」

 私がキッチンへ入ると、シャワシャワと心地よい音がしていた。

「うん、今日はから揚げよ、セミのから揚げ、あんたたち好きだったでしょ?」

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