六十九話 獣人の国アクア・アルタ〜説明回という奴だよ!
実在の国とはなんの関係もありません。
子供への暴力、虐待的表現があります。ある男性のある機能を全否定します。
大丈夫な方のみどうぞ!
皇帝ルクレウスが青春の一ページに、アンネリーネからの逆プロポーズ(打算しかない)を刻んだアバロン帝国での日々。
即位式も終わり、その他諸々も終わったので勇者一団は次の国へと旅を続ける。
次なる国は獣人の国アクア・アルタ。
勇者一団も参加した大陸会議の開催国である。
国に赴く旨は、すでに魔道具により伝えてある。アバロン帝国からも同じようにして、勇者一団のことが伝えられているだろう。
六月に入り、すでに初夏を迎えた旅路は今までと違った大変さがある。
暑さについては、称号《偉大なる存在シュフの応援》に新たに付け加えられた文言でほぼ無効になった。
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《偉大なる存在シュフの応援》
全状態異常無効、全精神攻撃無効、全毒物無効、鑑定関連反射、スキル獲得率上昇、レベルアップ補正、害意感知、痛み軽減、タフネス
取り敢えず何にでも果敢に挑んで強くなれというシュフ様の応援。
そのためなら快適な旅になるように応援だってする。
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暑さを状態異常とみなした称号は快適な気温を勇者一団に提供してくれた。
まさに快適な旅への応援である。
日本の夏と比べて湿度が低いため、ジメジメした暑さでもないことも幸いした。
まぁ例えそうだったとしても称号がなんとかしただろう。
快適な旅になるように応援するとはそういうことだ。
きつい!旅したくない!なんて許されないのだ。そのための応援である。
勇者一団が向かう獣人の国アクア・アルタの王都大アクアは少ないながらも獣人以外の人族も住んでいる。
この世界では人族と一括りにいうが、他種族と言っていいほどその質や習慣は異なる。
異世界あるあるな、獣人の番などというものもまた特殊なものと言える。
ただそうそう番に巡り逢えるものではない。なので大体が普通に恋愛して結婚する。または政略結婚だ。
そのため、強い獣人は多くの妻、夫を持つことが許されており、それは義務ともされている。
強い者はそれだけ収入もあり、多くの家族を養うことができるからだ。
だからこそ獣人の国の国王レオンはハーレムを持っている。
アラビアンな国を思い浮かべてくれるといい。
白い砂漠に青いオアシス、ラクダが闊歩、暑さ故に体や顔を布で覆うが、布自体は薄い。あんな感じである。
多くの妻を養うのは国王の義務だ。
そしてハーレムなんぞほとんど国王の性癖だ。
結局は多くの、そして色んなタイプの美人を囲いたい、という雄の本能に従っただけだろう。
義務から養うというなら、別に子供を作る必要もないし、援助しながら独立を支援すればいいだけの話である。
なんでも屁理屈こねて、義務だからともっともらしい言い訳を作りたいだけなのだ。これだから雄は。
まぁ今まで女王が居なかったわけではないし、その女性がハーレムを作らなかったわけでもない。
ただ本当に義務としてハーレムを作った女王も多く、中には戦えない女性さえハーレムに受け入れて自立できるよう援助した女王もいるのだ。
なのにそれをする国王はほとんどいなかったのだ。これだから雄は。
女王の場合、前例の女性を模範としほぼみんなが男女関係なくハーレムで養い支援し、自立できるようにすることでハーレムから出ていくことも可能になるのだが、王の場合はほぼ全ての女性に子供ができる。
そして起こるのが後継者争いである。
これだから下半身で物事考える雄は、と判断せざるを得ない。
現在の王レオンも例に漏れず、多くの女性をハーレムで養っているが、もちろんこいつもほぼ全ての女性との間に子供をもうけている。
そして獣人の国は男女問わずに継承権を持つ国である。
つまり男も女も関係ない!壮絶必死のバトルロワイヤルが繰り広げられているのである。今現在も。
王太子はすでに指名されているが、強いものこそ正義な脳筋どもにそんなの関係ない。
今の王太子レドモンド(19)もまた、3ヶ月年上の兄(19)を倒して王太子の地位を奪った男である。当時は16歳だった。
ちなみにこの兄は別に死んではいない。もう闘うことのできない重傷を負って療養中である。
強い者は弱き者を助けよ、的な考えの浸透した獣人の国では弱い者いじめする奴は屑という考えもまた浸透しているのだ。
そのため、後継者争いで人死が出るのは力が拮抗していた場合が多い。手加減できないからだ。
自分よりも明らかに弱い相手を叩き潰したら王継承権は剥奪される。
まぁどこの世界でも弱い者いじめ好きは屑だと認定されるだろう。
獣人の国では、その屑認定されれば国公認で迫害に遭う。継承権の剥奪もそれに該当する。
それもまた弱い者いじめでは?と思う人も多いかろう。
権力の前には何ものも無力、多勢に無勢とはまさにこのことと言えよう。
ただそういう気質の合わない者は獣人の国を出て、他国で弱い者いじめに走るので獣人の国は平和なのだ。
他国にそんな奴らを放逐するなど、何を考えているのか。馬鹿としか言いようがない。
そこそこ拮抗した力を持ちつつも、力を奪い殺さず兄を倒した王太子レドモンドであるが、その兄も含め兄弟、姉妹が計187名いた。
国王レオンは何を考えているのか。いや、何も考えていないのだろう。下半身で物事を考える馬鹿である。脳みそは筋肉である。
兄弟、姉妹の中で王位を狙っているのは現在28名だ。
残りの兄弟姉妹たちは、すでに後継者争いの正式な戦いで敗れ死んだり重傷を負ったり、罪を犯して死罪になったり罪人としてどこかで強制労働させられたり、別の妃に幼い頃から薬を盛られて病弱だったり、まだ幼すぎたりと、その数159名がバトルロワイヤルの戦線を離脱している。
王位継承権を返上することでこんなバトルロワイヤルから逃げることも可能だ。ただ誰もいなくなった時に再度継承権が与えられることもあり、逃げても保険で害されることもしばしばある。
本当に国王レオンは能無しである。どんだけ子供が犠牲になっているのか。能無しなら下半身も機能しなければいいのに。
ついでにこの自分の子供以外に薬を盛ったりしている側妃連中のボス的存在は側妃メルニーチェといい、黒豹の獣人でかなりの迫力美人である。
彼女の姿は有名なクレオパトラとされているアレを思い浮かべて欲しい。
黒髪おかっぱでアイラインがすごい感じのつり目の美人で王からの寵愛も厚い。
そう!国王レオンはこのメルニーチェが子供に毒を盛っていることを知らない。しかも寵愛しているのだ!くそ馬鹿である。
この毒だが、獣人差別的な言い方をすると犬がチョコレートを食べたら危険なのと同じ原理であるため、下手な魔道具では耐性も無効化もできない。
こんなの獣人なら各種族の過去の経験を踏まえて少しはわかりそうなものだが、小さな赤子の頃からほぼ無理やりに食べさせられたり、眠るシーツにパウダー状の物を振りかけられたりして徐々に弱っていくのだ。
母親が自分で子育てしない文化の弊害と言える。
子供の頃の栄養不足、成長阻害は年月が過ぎても解消されることなく、体が弱いまま成長していく。
例え少しは取り戻せても、健康体のまま成長した兄弟姉妹に勝てるわけもない。
屑女メルニーチェには子供が5人いる。男の子2人に女の子3人である。
現在の王太子レドモンドは獅子獣人正妃マルタの息子であり、3ヶ月年上の兄はまた別の側妃の子供だ。
もう人が多い上に、側妃も多く、子供も多すぎて話が複雑になり過ぎる。おのれ国王レオンめ。
まず正妃マルタの子供3人は、娘はすでに亡く、レドモンド(19)、弟レイズ(17)である。
正妃は王の仕事のお手伝いから他国の貴賓へのおもてなしなど幅広く国事に関わる重要な職業である。
子供を産まずともその地位は確立されており、何ものもそれを犯すことはできないとされている。
そして子供を3人も産んで、さらにお仕事までこなすマルタ妃はまさにエリートキャリアウーマンと言える。
娘が亡くなったのは、ハーレム内で複数の側妃の子供達に集団暴行されたためであった。
この時の加害者10名は全員死罪になり、すでにこの世にはいない。
その加害者の母親たちも責任を問われてハーレムを追放後、強制労働中に死亡している。
その黒幕が側妃メルニーチェなのだが、誰もそれに気付けなかった。
いや、怪しいと思っている者は多い。しかし、肝心の証拠となると出てこないのだ。
それに背後にいる自分の存在に気づいた者はメルニーチェが配下に命じて味方に引き入れるか、事故に見せかけて殺している。
そんな側妃メルニーチェの子供には5歳未満の幼い者が男の子1人女の子1人いる。
他にバトルロワイヤルに参加中の息子グスタフ(15)、双子の娘レニ(13)、メオ(13)がいる。
グスタフは母親を反面教師にして育ち、腹黒いもののそれなりに聡明でそれなりの倫理観を持つ若者となった。
双子の姉レニは母親そっくりに育ち、裏工作が大得意な13歳となり、妹メオと幼い同母の妹弟を周囲にバレないようにいじめている。
妹メオは母にも双子の姉にも似ずに、心優しい脳筋娘に育った。
尊敬しているのは、王太子レドモンドと同母兄グスタフである。
父親レオンのことなど全く眼中にない。たまにメルニーチェに構いに来るうざいおっさんくらいの認識だ。
そんな壮絶必死のバトルロワイヤル(28名)中で、しかも側妃メルニーチェに好き放題されていて、なおかつ下半身でしか物事を考えない国王レオンが治める獣人の国アクア・アルタへ勇者一団が向かうわけである。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
何か起きる予感しかしない俺である!
(๑• ̀д•́ )✧+°ドヤッ
なかなかに国王レオンがヒドイ。馬鹿なの?
子供が187名って馬鹿なの?
しかも側妃に子供達が毒盛られ続けてるって馬鹿なの?
『肯定。
主人のよくいう脳筋という名の馬鹿がレオンです。
その点、王太子レドモンドは母親である正妃マルタの苦労を知っているため、その部分は父親を反面教師に育っています。
しかし脳筋です。』
ァ,、'`(.ꏿωꏿ.),、'`'`,、
でた!毒舌(笑)
レオンは脳筋という名の馬鹿だよな。( ゜д゜)ポカーン
いや、考えようやっていうね。後継者争いとかさ。
もし脳筋王レオンが退位したらこのハーレムどーなんの?
『説明。
まず、成人(15)した子供はハーレムにいることはできません。外に出されます。
脳筋王が退位した場合、ハーレムは別の場所に移され、なおかつ数が大幅に縮小されます。
望まれた者、支援が必要な者たちのみが脳筋王のハーレムとして残ります。
おおよそ10人程度には減らされる予定です。
また王太子を産んだ妃は、その子供が王になるときハーレムの監視役として初めはその任につき、ハーレムが落ち着き、序列ができた頃に引きます。
またそのまま残ることも可能です。』
大奥みたいやなε-(≖д≖﹆)
てか10人に減らすて、いま奥さん何人いんの?
『現在32名です。』
あーね、ハーレム内で亡くなってんのね、何人も。
脳筋王レオンよ!
ハーレム要員をきちんと管理できないならハーレムなんて作るなよ!
(# `)3')▃▃▃▅▆▇▉ブォォォォォォォオオォ
てかさ、普通に職業訓練施設とか作った方がよくない?
なに?またシンデレラストーリーなの?ハーレムで一発逆転!を目指す女性たちが多いの?
子供のことを考えろ!!
『肯定そして肯定、否定。
職業訓練施設の方が効率的です。
しかし、多くの者がハーレムでの王による絶対的な庇護や自分の子供を王太子にしたいと望んでやってきます。
しかし、ハーレムでのカースト制に辟易し、自活の道を選ぶものも少なくありません。
また子供が生まれて、ハーレムという環境が子供に良い影響を与えないと考える母親も多くいます。
脳筋王のハーレムでそれは特に顕著で、正妃マルタの娘が亡くなった後、8名が子を連れハーレムを去りました。
母親が子を連れハーレムを去った場合でも、辞退しない限りその子供は継承権は保有したままです。』
まぁな。思ったよりへハーレムえげつなかったりすんだろーな!
Σ(⚙♜⚙ )
自分ひとりならまだしも、子供に愛情が湧いたらハーレムに置いとくのは怖いよなー普通なら。
いや、子供のために!って我慢するのか?
いやいや、辞退しなきゃ継承権は持ったままなんだから、ハーレムから逃げるのが一番じゃね?
『推測。
ハーレムでは働かずともそれなりの贅沢ができるため、ハーレム内でそれなりの地位にいる者はそこから出たいとは思わないようです。』
、、、わからんな。
いや引き篭もりたい気持ちはわかるよ?
私引きこもりだもの!
でもさ、正妃の子供すら虐め殺すような所にいたいか?
いたくない!な俺なのよね。(¯―¯٥)
それにしても側妃メルニーチェ、俺こいつ嫌い。
正妃以外は真希さん達と会う機会ある?
『肯定。
まず勇者一団が大アクアの王宮に到着した場合、宴が催されるのは確実です。
そしてそこでは正妃と王太子、数人の側妃とその子供が主催者側の参列者として参加します。
勇者一団に話しかける者や取り込もうとする者、が多数存在します。
また、側妃メルニーチェとその取り巻きの妃たちは現在の王太子レドモンドと勇者を戦わせる計画を立てています。』
( ゜Д゜)ハァ?
( ゜Д゜)ハァ?
( ゜Д゜)ハァ?
、、、脳筋的思考で、勇者に負けたら普人に負けるなんて弱過ぎると王太子の座から下そうとし、勝ったら勇者の機嫌を損ねる気の回らない頭では王太子は務まらないと陰口叩くとか考えたのか?
『概ねそのような考えだと判断できます。
また、側妃メルニーチェたちは勇者、大賢者、聖女の実力を過小評価しており、かなり見下しているため、王太子との戦闘時に死亡させ、弱者を殺した屑として王太子レドモンドを追放しようともしています。』
( ゜Д゜)ハァ?
( ゜Д゜)ハァ?
( ゜Д゜)ハァ?
いやいやいや、まず真希さん達と正義の誰かを殺したら獣人の国自体が顰蹙を買うと思うが?
あと、死亡させってことは別に王太子の攻撃で御陀仏とかではないんだろ?
なら普通死の真相とやらを調べるんじゃないの?馬鹿なの?
『肯定そして肯定、否定。
もしも獣人の国での公式な戦いで召喚者が害された場合、宗教国家ジパンヌ王国、アバロン帝国、ガルド王国がアクア・アルタに抗議するのは確定です。
その後の交易に支障をきたす恐れすらあります。
死亡した場合、宗教国家ジパンヌ王国は偉大なる存在シュフの判断を仰ぎ、許されれば即戦争です。アバロン帝国もそれは同じです。
他の国でも異世界からの召喚者を政治に利用したと白い目で見られるのは確実です。
側妃メルニーチェのユニークスキル呪術で勇者を戦闘中に殺すつもりのようです。
また、死の真相はすでにメルニーチェに落とされた役人、医師、文官により隠蔽され、犯人は王太子レドモンドであると証明されることになります。』
( ゜Д゜)ハァ?
( ゜Д゜)ハァ?
( ゜Д゜)ハァ?
待て待て待て、判断を仰がれるような関係などないのだが?シュフ的にはよ?
待て俺!ステイ!こんなことスルーするのだ!
側妃メルニーチェのステータスを。はい、どーん!
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職業:側妃、寵妃(アクア・アルタ国王レオン)
種族:獣人(黒豹)
名前:メルニーチェ(赤:優越感)
年齢:32
状態:正妃マルタを引き摺り下ろすことを目標にしている馬鹿。正妃の仕事を理解していない。
もう直ぐ来るらしい勇者一団を使って、まずは王太子の座に息子グスタフを着かせようと画策中。
もし大賢者と聖女が脳筋王レオンに気に入られたら、直ぐ殺す気満々。
勇者と不貞したとして正妃マルタを嵌めるのもまた一興と思っている馬鹿。
性格:
とにかく権力大好き。人の上に立つこと大好き。
そのためなら自分以外の誰でも犠牲にするし、誰でも利用する。
子供に愛情を持ったことなど一度もない。
脳筋王は権力をくれる玩具だと思っているような馬鹿。
仲良しなお友達(意訳)に文官、武官、医師、魔術師などがいる。
メルニーチェにとっては本当にお友達だが、これがバレればメルニーチェは終わる。
情報;《勇者への呪術》《王太子への策謀》
《正妃マルタへの嫉妬》
LV.30
HP : 15000
MP:500
生命力:10000
精神力:5000
筋力:18000
俊敏力 20000
知力:1000
運:300
スキル
戦闘用:
武術、護身術、身体強化、
一般:
生活魔法、礼儀作法、
ユニークスキル
呪術
称号
《傾国の美女》《権力欲の権化》《物欲の権化》
《人でなし》《母親失格》
《アクア・アルタを股にかける娼婦》
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うん、馬鹿の連呼と最後の称号のインパクトがすごい。
あと情報がめっちゃショボそう。
あとメルニーチェの頭はおかしいと思う。
、、、こいつ、いらなくね?
会ってもいないのに真希さん達を使う気満々なんだが?何故に?
てかこの頭の悪そうな策略(笑)が通じると思われてる脳筋王(笑)
自信が凄くない?ユニークスキル呪術ってそんなにすごいの?
『説明。
ユニークスキル呪術とは、術者の思いの強さによって親和性の高い精霊がその思いを叶えようとする力です。
メルニーチェの場合、生来の権力欲物欲などが異常に強かったため、子供の頃から頻繁に精霊と交信した結果、精霊との親和性が精霊の愛着に変わり、スキル呪術がユニークスキルと呼ばれる強さまで発達しました。
メルニーチェに愛着を持つ精霊は闇属性の中級程度です。
また、ユニークスキル呪術ともなればそれなりにすごいです。
しかし、主人が口にした瞬間にとてつもなくちっぽけな存在に成り果てます。比較対象が主人になるため。』
なんで最後倒置法にした!Σ( ꒪□꒪)‼
発展してユニークスキルなぁ、散々欲のために使ったんだろうな。
まぁわしでも使うがね!あったら使う、そんなもんだよね!
てか精霊て。
キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!
異世界あるあるなんだよ!確かにそうなんだけどな!
何故、こう、もっといい感じに出てこないのか!
Σ(⚙♜⚙ )
ほら、精霊とかってさ、聖なる湖とか空気が綺麗な森とかで出るもんなんじゃないの?
俺、外出ないけども!
『肯定。
自然豊かな場所、人里から離れた場所を基本的に精霊は好みます。
ただ、中級にもなれば好きな所へ行っても害はほとんど無いため人が多い場所にも存在します。
闇の精霊の場合、人好きが多く、人が多いところを好む傾向にあります。
しかし、闇の精霊もまた、それなりの強さがないと人里での暮らしは無理なので、中級以下は自然豊かな場所で育ちます。』
ほーう、それなりに異世界あるあるの精霊なのな。
ただ初めて知った精霊が、権力欲と物欲の権化に愛着持ってるだけで。
、、、ってなんでやねん\(゜ロ゜ )ナンデヤネン!
あれだな、あれ。メルニーチェの運が異様に高いせいだな。
俺が今、異世界あるあるの精霊に感動できないのはな!Σ(⚙♜⚙ )
他のがあまりにアレだったから、普通にスルーしてたけど、運高くね?
保護ユダなんて0ぞ?え?獣人全般こんな感じ?
『肯定そして否定。
メルニーチェは世間一般に見ても異常に運が高いです。
300という数値は稀に見る高さと言えます。
獣人の運の平均値は28です。』
ですよねー!Σ( ꒪□꒪)‼
だから馬鹿連呼される状態なのにバレてないわけ?色々とさ!
何故に性格破綻者に高い運をやるのだ?
運が高かったから性格が悪くなったのか?
わからん!知らん!
まずそのメルニーチェ=毒婦に愛着持ってる精霊をよそにやったら毒婦どうなる?
暴走しない?
『推測そして否定。
毒婦ことメルニーチェは精霊を見ることができません。
そのため例の精霊ひとりが自分に愛着を持ち、呪術に助力しているとは知りません。
呪術が精霊をもとになっていることは理解していますが、毒婦は馬鹿なので精霊も道具のひとつとしてしか認識していません。
そのため、例の精霊がいなくなり、ユニークスキルがスキルに戻っても、またユニークスキルに戻ることが当たり前であると考えます。
そのため特に暴走することもありません。
毒婦は自分が動かなくとも精霊や他のお友達がなんとかする事が当たり前だったので、自分で動くという発想がありません。』
わおΣ( ꒪□꒪)‼
えーそんな馬鹿女に愛着を持った精霊よ、趣味悪くない?
【精霊の愛し子】とか好きだったのに!そういう設定の小説が好きだったのによ!
щ(((´༎ຶД༎ຶ`щ)))
これもアレか、運か、、、、。
いや、そこまで運が重要って保護ユダ可哀想じゃね?0ぞ?
さしより、その精霊から愛着取っ払って下さい。
毒婦に力持たせといたら何するかわからん!
『肯定。ユニークスキル完全隠蔽エクストラスキル変幻自在、最適化により件の闇の精霊のメルニーチェへの愛着を消去その過程を最適化し、自然に愛着を薄め、無関心へと変化、完了しました。』
呪術はユニークからただのスキルに変わった?
『肯定。
すでに例の精霊に関心を向けられていないメルニーチェの呪術はユニークスキルたり得ません。
しかし、メルニーチェの300もある運があれば、他の精霊に気に入られる可能性は高いです。』
ええー(*´д`)ヤダァ!!!
なら、あれだよ。もう毒婦の運25とかにしといて!これでも保護ユダより25高いからな!
一応バレないように表示はそのままで、お願いしゃす!
『肯定。ユニークスキル、完全偽装、エクストラスキル、全自由設定、最適化、変幻自在を使いメルニーチェのステータス、運の数値を書き換え、完了しました。
また表示の偽装、完了しました。』
まぁこれでユニークスキルとしては呪術は使えないし、今まで何とかなってきたことも何ともできなくなるでしょう!
(๑•̀ㅂ•́)و✧
それにしても、脳筋王よ。お前の目は節穴か!Σ(⚙♜⚙ )
そのままだったら絶対に真希さん達被害に遭ったわ!
正義とか嵌められ放題だったろうよ!あいつ馬鹿なんだよ!
あ、メルニーチェが何もしなかったら、その取り巻き達がなんかしてこないか?
『否定。
メルニーチェは、取り巻きに今まで散々稚拙な策謀を巡らせておいて成功し、尚且つ捕まらなかった大物として扱われています。
そのためそれに慣れきった取り巻きは出された命令は聞いても、自分で案を出す者はいません。
そういう者をメルニーチェが好まないのもその理由です。』
それ以外の獣人国の連中は?
『脳筋の傾向が強い獣人達から力試しに戦いを挑まれる可能性は高いです。
また、メルニーチェのお友達に、宰相補佐と将軍がいます。
彼らのどちらか、または両方が勇者一団を利用する可能性は高いです。
特に脳筋傾向にある将軍は、他国のことなど気にせず、使える者は使う脳筋なので思いついて即行動しかねません。
その分、脳筋傾向の小さい宰相補佐は他国との兼ね合いを検討し、少しの嫌がらせ程度に収める可能性が高いです。』
脳筋の出てくる頻度の高さよ!Σ( ꒪□꒪)‼
そして宰相補佐、嫌がらせ程度はするんだね。なんで?
『嫉妬です。
獣人の国は基本力が正義です。
その力には頭を使った戦闘方法も含まれますが、この宰相補佐ドミニクには戦闘センスがカケラもありません。
そのため、力や戦いの象徴といえる《勇者》《大賢者》《聖女》という地位を、大陸全土に認めさせた勇者御一行を妬んでいます。
そのとばっちりで勇者一団の他も嫌っています。』
ええ(*´д`)ヤダァ!!!面倒くさい!
でも宰相補佐って地位にいるんだから優秀なんじゃないの?
てか脳筋の国のせいで何故こちらが迷惑を被らないといけないのだ!
『肯定。
宰相補佐ドミニクは脳筋の国アクア・アルタでもかなり優秀な人間です。
もし他の国に産まれれば、このような感情を持つこともなかったでしょう。』
な、それなε-(≖д≖﹆)
てか、そんだけ優秀な人間に劣等感抱かせるほどの脳筋国って。
( ꒪Д꒪)( ꒪Д꒪)( ꒪Д꒪)( ꒪Д꒪)
とりあえず、やられたらやり返しましょう。
ハンムラビ法典ですよ、基本わたくし。
(๑• ̀д•́ )✧+°ドヤッ
キレたら知らんがな!それは仕方ないよ、脳筋に疲れた。
それなのにここから脳筋の国タイムとは!
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