五十一話 聖エルリアナ神国外務二之宮〜ラファエルは大一之宮の意思(だと思っていること)を継ぐ!
大切な人を亡くすひとが続出します。大丈夫な方のみどうぞ!
すでに創った偽ユダリエルの肉体はジパンヌ王国で燃やされ、真希さん達が弔ってあげた。
ちゃんと敬意を持った弔い方でした、偽物ですが!
でも保護ユダの頑張りと我慢が伝わった感じがするやね!
バ神エルリアナは未だに泣き続け、神国の様子にすら気づいてない。
外務二之宮が革命するかもだぞ!いいのかー?
いいか!
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帰国した外務二之宮ラファエルは上層部の面々に反対されるのも物ともせず今回の件に関する全て公にした。
今までの全てのことを、全ての民衆に。
ラファエルはまず三之宮であったガヴリエルの今回の件での処遇について語った。
これはガヴリエルの罪、罰を民衆に知らしめるという各国の義務を果たすためでもある。
大陸会議で決まったガヴリエルへの罰。
磔刑後その罪が大陸中の民衆に知れ渡るまで晒され続ける。
その間は死なない程度に傷を治されては晒されを繰り返し、最期は公開斬首刑。
神国の民衆は磔刑がいかに酷いものかをその目で見たことがある。
そして、そんな刑に追い込んだガヴリエルの所業も。
知らしめなければならないガヴリエルの罪とは、今までの神国や他国での愚行、蛮行の数々を含め、神エルリアナの天啓を盾に、国の名を冠した他国への援軍に自分と合流するよう指示したことである。
そしてガヴリエルはその指示が必ず叶えられると知っていて、そうしたこと。
ラファエルは知っていた。
そして神国の国民ならば、知っているはずだ。それが何を意味しているか。
援軍はガヴリエルの指示を断れない。家族丸ごと悲惨に死ぬからだ。
国の名を冠した援軍が、他国を見捨てざるを得ない。家族を守るためには。
ラファエルは自身の愚かさとともに、今回の指示が、神国すべての民に《家族を人質を取られた命令》とすぐ分かるという現状を、許してきた自分たちのあまりの罪深さに絶望した。
我々上層部の目はどうなっていたのか、これでは民が皆ガヴリエルの奴隷ではないか!
しかし、ラファエルは絶望しているだけではいけないのだ。
何故ならラファエルには大陸会議で見た全てを語り、そして大一之宮ユダリエルの後を継ぐ責任が、使命があるのだから。
次にラファエルが語ったのは今までのガヴリエルに対する上層部の対応のまずさである。
これこそがガヴリエルが増長し罪を犯し続けた根本の原因、神に少しも逆らわず盲信という名の思考停止で上層部が動いてきた結果だ。
神エルリアナが言うように、ただただそれに従うだけでガヴリエルを一度も罰さずに、叱責もせず、放置し続けた。
他国から抗議が何度きても、それのせいで国同士での取引で物価がどんどん上がって行っても、ただ神の言葉を盲信し言われるままに行動した。
神エルリアナの盲目的な庇護、上層部の神への盲信、そしてこれらによるガヴリエルのさらなる増長と続く愚行に対して、上層部でも大一之宮だけが、それぞれに何度となく警告を発してきたのだ。
そう、彼は神にさえ苦言を呈した。彼だけが。
そんな彼を神に逆らう者として、上層部は軽視し時にはそれを口にもしてきた。
外務二之宮ラファエル、他国との交渉をほぼ一手に担う、民衆にとって雲の上の存在。
そんなラファエルよる神への疑義、上層部の怠慢によるガヴリエルの増長の暴露である。
そしてそんな神の狂信者の中でさえ、為すべきことを為してきた大一之宮への敬愛、そして全てを彼に背負わせ虐げてきた後悔を訥々と語る外務二之宮ラファエル。
ガヴリエルの愚行は一部の民衆を恐怖のどん底へと叩き落としたことが何度もある。
それを止めようと動いてくれていたのは大一之宮ユダリエルただ1人であったことを、民衆が正しくそしてはっきりと理解した瞬間だった。
ラファエルの言葉に怒りを表すにする者もいた。その怒りは何故大一之宮だけが動き、他はそれを逆に止めようとしたのか、というものだ。当然の怒りである。
また、ただただ大一之宮への感謝で涙するものも多くいる。
だが狂信者はどこにでもいる。神の言葉に逆らうなんて、と眉をしかめているものは多い。
それを壇上から見ていたラファエルは過去の自分を見ているようだった。
愚者ガヴリエルの末路を知ってさえ変わらない。
もしあの会議の場に居なったら、自分もこうであったかもしれない。
それは今のラファエルにとって恐怖以外の何者でもなかった。
ラファエルの演説は続く、上層部が今までいかにするべき事をしなかったか。
正しい者の言葉を聞かず、神の言葉だけを聞き続けたか。
指導者であるラファエル達上層部が何もしない事は怠慢である。義務の放棄と言って良い。
ましてや正しい主張を圧殺するなど害悪ですらある。
そんな上層部など、大一之宮ユダリエル以外全員が怠け者の上愚か者の大罪人だ。
上層部のガヴリエル放置は、大陸会議で全ての国と国交断絶という結果までもをもたらしたのだから。
ラファエルの国交断絶という言葉に、民衆は悲鳴を上げた。
先程まで大一之宮の行動に眉をひそめていた狂信者達でさえ、一度は悲鳴を上げるほどの危機。
国が貧すれば、一番最初に被害に遭うのは民なのだから。
しかしその中でも狂信者だけは、その後に他国に対する罵詈雑言、ならば神のために戦おうという馬鹿までいる。
外務二之宮ラファエルは心の中で頭を抱えていた。
戦って勝てるわけがないではないか!と。
考えればわかる事だ。
今までも標準の4倍の値段で物資などの取引してきたのだ。
今現在、財政も備蓄も、余裕などない。
そんな状況で戦争のための兵站など用意できるはずがない。そして国に引きこもり平和ボケした今のエルフでは例え相手が一国でも戦力は全くもって足りない。
何よりここで戦うということの意味に狂信者たちが気づいていない事に呆れ、恐怖した。
今、武力に訴えるという事は、大陸大戦を起こすという事なのだ。
神国だけで、すべての国と戦わなければならない。
そんなもの勝てるわけがない!絶対に武力行使などさせてはならない!
馬鹿な狂信者が一度でも他国に攻撃を仕掛けたら終わる。今の薄氷の上に成立している神国の全てが。
ラファエルは恐怖を隠し、言い聞かせるように今戦うということが、いかに無謀で大それた神国に対する裏切り行為かを訥々と話した。
先程まで戦争だと騒いでいた者達が顔を青ざめさせ押し黙るのを見て、ラファエルは少しだけ安堵した。
しかし、もしものことがあってからでは遅いのだ。
彼らには見張りをつけると決めた。舞台袖に控える信頼できる聖騎士に目配せで指示を出す。
ラファエルは民に語り続ける。
確かに国交は断絶した。しかし小さいが道は残された。
すべては大一之宮のおかげで。
大一之宮の今までの行動、姿勢、そして被害国に対する真摯な謝罪により、他国の民間での交流は禁止されていない。
これからは他国の商人に国として取引を持ちかけていくことになる。
まだ道が残されているのは全て大一之宮ユダリエルがいたからこそ。
民衆はその言葉を聞いて、少なからず物資が入ってくることを理解したのか落ち着きを取り戻し始める。
顔の強張りはそのままだが、それは無理もない。国交断絶とはそれほどのこと、それが全ての国なのだから泣き出さないだけマシなのだ。
ラファエルが、国の恩人ともいえるユダリエルの大一之宮という地位について話をする。
上層部以外は知らないだろう、事実。
ユダリエルのさまざまな行為がどれだけの苦境の中で行われてきたか、民衆に知らせるために。
今まで大一之宮ユダリエルの生涯およそ4800年間ガヴリエルがいた時も常に民を思い、人を気遣い、真摯な姿勢で政を行なってきた。
ただし大一之宮という地位に権力はない。
話を聞く民には唖然とするものが続出した。
意味がわからなかったのだ。
何故なら大一之宮とは神に次ぐと言われる地位だ。それだけは皆が知っていた。
民衆は困惑のまま話の続きを待っている。
外務二之宮ラファエルを含めた上層部の認識を、そのあまりな認識を、すでに心を入れ替えたラファエルは語る。
それは今思い出せばラファエル自身が死にたくなるほどに理不尽で侮辱的な扱いだった。
しかし例え自身が過去の呵責に苦しもうと、民衆から何を言われようと石打たれようと伝えねばならない。大一之宮ユダリエルのことを。
大一之宮とは神の依代、その肉体に与えられた地位。ならばお飾りとしているだけでいい。下手に権力など与えられない。
そうやって大一之宮はただ神に次ぐ地位だけを与えられ、神おろしの人形として扱われた。
役割はただ神を慰め、神を顕在させること。
政にも参加はさせるが最終決定権は神にある。ならば神に次ぐといっても、その地位にほぼ意味はない。
ラファエルは言葉を続けた。
本当の意味でのお飾りは誰だったか、自分たちこそがそうだ、と。
権力など必要ない、ただ神の指示に従うだけの人形であった我々こそがお飾りだったのだと外務二之宮は断言した。
しかし大一之宮は違う。
例えその地位に権力がなくとも彼がしてきたことを、ただ個人の力だけでしてきた様々なことを外務二之宮は民衆に訴える。
民衆もその多くが知っていた。
あんなに色々してくださる方に権力がない。ならばあれらは個人からのものだったのか?
確かに対策などを実施する際はただその役職名のみが書かれていただけだ。
国の名などなかったし、他の何も、なかった。
あれだけのことを個人で?疑問が湧き上がる。
ならば国は何をしていたのだ?
今まで大一之宮により施されたさまざまな対策、施設の改修、食料の寄付、貧困者への援助が全て国ではなく個人の持ち出しだと聞いて民衆は。
手を震えるほど握りしめ唇をかむ者、あまりのことに泣き出す者、なんだそれは!と怒り出す者などなど。
それらの共通した点、あれだけのことを国ではなく個人がしていたという事実に対する衝撃と、感情の爆発だ。
ラファエルは今後について話し始める。
大一之宮ユダリエルのおかげで残された道を進むために上層部がしなければならないことは何か。
それはまず今後の体制改善が必要不可欠だろう。
そして神に頼らず、地位に見合う知恵と力をそれぞれの人間がこれからつけて行かねばならない。
もしそんなもの必要ないと、過去の栄光にすがる者がいるのならば外務二之宮であるラファエル自身が大鉈を振るい、大粛清が始まることだろう。
今回の件で目が覚めない程の馬鹿は、無能は指導者である上層部にはいらない。
ユニークスキルがなくとも有能であるなら誰でも取り入れていかねば、この国に未来はない。
そんな余裕などないのだ。変わらねば他国と民間ですら交流が断たれる。
変わらねば、終わり。
つまりそういうことだと、民衆の頭が理解するのに時間がかかる。
先程の大一之宮の実情による衝撃が大きかったのもある。
そこからの話の展開が急で混乱もした。
そして何より民衆の殆どがエルフとハイエルフなのだ。
長い、それは長い時間を今の環境で生きてきたのだ。
しかし、民衆にできることは?
今の上層部は皆、ユニークスキル持ちであるから今の地位にいるのだ。
そこに何も持たない我々のうち有能な誰かが?
ならば有能ではない一般民は?
ラファエルは基本も基本、当たり前の話をした。この国ではその当たり前すら出来ていないからだ。自分たち上層部のせいで。
今後は裁判で磔刑が決められても、それに石を投げるなどの行為をしたものは罰される。立派な傷害罪だ。その果てに死んだら傷害致死。
遺族を責め苛むことも取り締まられる。
その時々に罪の重さも違うだろう。事情酌量の余地があるものもいるかもしれない。
しかし私刑などはただの人殺しだ。
例えそれが異教徒だろうと何も関係がない。それこそ裁判にかけられ、罰を受ける。
そしてその神が決めた法も見直されることになるだろう。二度とガヴリエルと同じ過ちを犯すものがいないように。
外務二之宮ラファエルは宣言する。
神も国も上層部も民も変わらねばならないと。
神はその在り方から、国は根本から、民は基本的なことから。
そして最後に、民衆が静かになるのを待ち、ラファエルは大一之宮ユダリエルの死を、神エルリアナの責任と言っていい彼の死を報告したのだ。
大陸会議において大一之宮ユダリエルが、神エルリアナによる神おろしを長時間、通常の3倍もの時間行ったことによる魂の喪失で死んだことが伝えられた。
ラファエルはその長い時間、神エルリアナが何をしていたか、それも全て説明したのだ。
そして神エルリアナの側に死んでまでも、いさせられないと大陸会議で決められた。
大一之宮ユダリエルの遺体は今回の被害国でありエルフの援軍の役割を肩代わりした大賢者殿たちがいる宗教国家ジパンヌ王国へと運ばれたことも話した。
信じた者は少ないかもしれない。
それほど、神として信じられないほどに愚かで自己中心的な言動を続けた結果、大一之宮ユダリエルは死んだのだ。
そして他のすべての国がその遺体を神国に返すことすら許さない程に、大一之宮に同情し神エルリアナを忌避した事実。
その時とある魔道具が起動した。
外務二之宮が立つ舞台の上に大きく映されたのは大一之宮ユダリエルの姿である。
その前で民衆に大一之宮へ弔いの祈りを捧げようと外務二之宮ラファエルは声の限りに呼びかけた。
その映し出された姿を見て民衆、とりわけ狂信者たちがラファエルの言葉に被せるようにして叫んだ。
そのお姿は神エルリアナ様だ!と。
外務二之宮ラファエルは驚愕した。そしてある考えに至り、顔を大きく歪めた。
皆は勘違いしていたのだという考えだ。
民衆は神エルリアナが大一之宮ユダリエルの姿をしていると勘違いしている。
その考えの基、ラファエルはこの姿は大一之宮ユダリエルだと民衆に断言した。
そして語りかける、その勘違いを解くように。
この姿は大一之宮ユダリエルで間違いない。
民衆が見た神エルリアナは神おろしで顕在したエルリアナか、ユダリエル本人だ。
そして神エルリアナがユダリエルを依代に顕在するのは、必ず大勢の民衆の前、儀式などの場でだけである。
その状態で市井に紛れることはない。絶対に。
また依代として在るとき、ユダリエルは必ず髪を複雑に編み込んだ姿で大勢の民衆の前に出た。
自分自身と神おろしの間の自分を見分けてもらうため、三千八百年間それを続けていた。
今、舞台上に映し出されたユダリエルは長いストレートの髪を全て下ろした姿である。
だから、ユダリエル本人で間違いないのだ。
沈黙が満ちる。
狂信者たちが宗教した相手は、神エルリアナではなかったのではと気づいたのだ。
ラファエルは考える。
民衆に国の上のことなどわからないし、知ることもほとんどない。
その姿も何かしらの催し物がなければ見ることもない。
外務二之宮と内務二之宮などの上層部は儀式でも姿を見るし、他の催物でよく見かけただろう。
だからその姿を知っていた。
しかし大一之宮だけは民衆の多くがその姿を知らなかったのだ。
知っていたものなど、大一之宮ユダリエルが個人として行った孤児院などの慰問先の者達くらいだろう。
いや、それすらも神エルリアナだと勘違いしていたのか。
ならばユダリエルがした様々な功績がすべて神エルリアナをより強く宗教する理由になってしまう。
こんな理不尽があっていいのか!ラファエルの心は神エルリアナへの怒りで満ちていた。
何故なら大一之宮ユダリエルの存在がエルリアナに乗っ取られているも同然だったからだ。
神が大一之宮として大勢の前にユダリエルが出ることを禁じたせいで。
ラファエルは大一之宮に与えられた職務、また神によって決められたユダリエルの実情とこの国で行われてきた、他国とは違う神おろしについて詳しく話した。
そして未だに信じられずにいる者に説明した。
それがどんなに本人達に辛いことでも、知らなければ前には進めない。
大一之宮ユダリエルだけは、儀式や催し物などでは必ず神エルリアナとして存在してきた。
エルリアナを神おろしした状態だったのだ。
それ以外で大一之宮は大勢の前には出れない。
それは神エルリアナが決めたこと、今までは絶対に守られてきた決め事。
だからこそ神おろし、その依代である大一之宮としての姿は民衆には神エルリアナと認識されてきたのだろう。
神おろしを詳しく知らなければ仕方ないことだ。
他の神が神おろしで顕在する際、依代の姿を自分のものへと変える話は多い。当然その話を民衆は知っている。
そして何より神エルリアナに隠され、大一之宮としてのユダリエルの姿が公にされなかったことも、その認識を補強した。
上層部は知っていた。その姿で会話を交わすからだ。
そして民衆にユダリエルの姿が全くと言っていいほど知られていないことすら気づいていなかった。
だから大一之宮としてユダリエルに会ったことも、見たこともなかった民衆は市井で会ったその姿で神エルリアナだと認識した。
例え名前を名乗っていても、お忍びでこられたのだと判断しただろう。
普通、神や地位あるものが市井におりるときはほぼお忍びだ。違和感はない。
偽名に依代ユダリエルの名を出すのも特に疑う要素にはなり得ない。
大一之宮がユダリエルという名前であったことさえ知らなかったかもしれない。
民衆は思い出していた。
多くの者達が宗教した相手、敬愛と親愛をもって崇拝していたその人。
その人はいつもさらさらとした髪を下ろして、色んなことを助けてくれたり、施してくれたりしていたのだ。
いつもどんな話でも真摯に向き合ってくれた。とても美しいハイエルフの姿をした、、、
神だと思っていた。遠くから儀式を見たとき、その姿が見えたから。
神おろしについても知ってはいたが、その姿は神エルリアナのものだと思っていた。
そしてその在り方が余りにも高潔で気高かったから、人だと気づけなかった。
だから信頼する彼の方の言葉ならばと、いつもとの違いに気づきながらも従ってきた。
自分が崇拝していた相手が、噂に聞いていた、そして今まで神に逆らうなどと眉をひそめてきた大一之宮ユダリエルだったなど。
そして、彼はすでに神エルリアナのせいで魂を失い、死んだという。
全てを理解した者達が俯く。
啜り泣きが、だんだんと大きくなり皆が泣き叫んだ。
狂信者達も、今や崇拝していた相手を亡くしたただの人。
ラファエルの耳に民衆の声が届く。
今まで勘違いしていた全ての事実を知った時、民衆もまたラファエルと同じかそれ以上に、もういないユダリエルのことを想ったのだ。
どうして!どうして!どうして!
民衆が問う、どうしてあんなに高潔な人が死ななければならなかったのか。
民衆は問う、どうしてあんなに真摯な方の警告を聞かなかったのか。
民衆は問う、どうしてあんなに聡明な方を愚か者だと蔑めたのか。
民衆は問う、どうしてそんな人の行動を後押し出来なかったのか、
すべては外務二之宮であるラファエルを含めた国の上層部への疑問の形をした怒りである。
その声を受けてラフェエルは決意を新たにする。
大事な人を失ったとき人は問う。
何故その人が失われなくてはならないのかと。
それが理不尽なものならば、人は諦めるか、戦うか、を選ぶのだ。
そして神国の民は、戦うことを選んだ。
それならば共に戦おう!
神と!そして今回の件で理解できないならば、今までは共にあった上層部の仲間とも!
その場にいた皆が今は亡き大切な人のために国を変える道を選んだのだ。
その道がどんなに困難であろうと、彼らは歩み続ける。
神という存在のために、その命を落とした大一之宮ユダリエルの遺志を彼らは継いだのだから。
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どうやら大一之宮ユダリエルは民に慕われていたらしい。
国の名前変わるんじゃね?聖ユダリエル神国(笑)
まぁ誘導したよ?
当たり前ですよ!めちゃくちゃ思い込んでて、しかも都合の悪い真実。
絶対信じない奴がゴロゴロ出てくるじゃん!そんなの収集つかない上に、こっちの都合的にも最悪!
だから神エルリアナ=ユダリエルの姿をみんなに否定されるように誘導?洗脳?
そんでユダリエル=宗教していた相手ってのをちゃんと認識させたよ!(๑•̀ㅂ•́)و✧
私嘘ついてない、悪くない。
誘導でも洗脳でもいいじゃない!これで国がだいたい一つに纏まったよ!
いやー青春だね?青春ではないか?なら革命か!!クーデターか!!!
キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!