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異世界召喚〜勇者(偽)を用意して隠れて私が殲滅する!私は引きこもり主婦ですが?なにか?  作者: 抹茶きなこ
第一章《各国を襲うモンスタースタンピート編》
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三十六話 謎!謎!謎!え?大丈夫?〜正義の演説など関係ない!私には関係などないのだ!!

女性の出産に関する発言、近親婚を続けた場合の遺伝的疾患などの話があります、大丈夫な方だけお進みください!


「僕らがこのアバロン帝国を救えたのも偉大なる存在シュフ様が僕らに力をお貸しくださったからなんだ!

だから皆んなに知っていてほしい!

彼女の優しさ!素晴らしさ!そして慈悲深さを!

この国は他の神に祝福されている国だと聞いている!

でも彼女にはそんなの関係ない!

そのもの達が悪をなさなければ、誰を、何を宗教しようと彼女は救うのだ!

彼女は他を宗教しているものをも救う!

そしてだからと自分を崇めろなどとは言わない!彼女はただ救うだけだ!何も言わない!

だから他の誰でもない勇者であるこの僕が言おう!

彼女に感謝を!偉大なる存在シュフ様に感謝を!」




はい、現場です。現在アバロン帝国帝都グランドベリーにありますメイン通りにてモンスタースタンピートを収束に導いたガルド王国からの援軍によるパレードが催されています。

ええ、先ほどから聞こえてくる演劇の主役ばりに声を張り上げているのが異世界の勇者を名乗る自称基山正義16歳、住所不定。

本人は今回の収束に偉大なる存在シュフ様が関わっていると供述、それをことさら民衆に訴えている模様です。


ご覧いただいている通り、メイン通りには今回の英雄を一目見ようと人が溢れ、大変混雑しております。

また、パレードに使われているオープンカーならぬオープン馬車から可愛らしい三人の少女が恥ずかしそうに手を振る様子に民衆の人々も笑顔でそれに手を振り返し、また感謝の言葉を送る姿が目に入ります。

少女の内、御二方が今回の騒動を解決に導かれた異世界の賢者様であり剣姫様の真希様、聖女様であられる桃香様、そして隣国であるガルド王国の王女様までいらっしゃいます!

これは民衆が熱狂するのも判りますね!

はい、追加の情報ですと王女様のお名前はアンネリーネ様とおっしゃるようです。

ああ!見えましたね!あの手を振ってらっしゃる堂々としたご様子の方が王女様のようですね!



そうだよ!現実逃避してたよ!リポーターごっこしてたよ!

正義はあえて被告風にリポートしたったわ!当たり前でしょうが!!

( ꒪Д꒪)( ꒪Д꒪)( ꒪Д꒪)( ꒪Д꒪)


正義の演説は置いておく、あれは一種の持ちネタだ。


現在アバロン帝国は既にルキウスの退位もルクレウスの即位も周知のこととなり、また今回のモンスタースタンピートの収束も新皇帝ルクレウスにより宣言された。

まぁその前に即行でアンネリーネによってそそくさと三つの要求の書面化が行われ魔術による制約もなった。仕事が早いね!アンネリーネは!

もちろん私はそこでも魔導【発言履行】を行った。その前は魔道具で今回の要求についてアンネリーネ達が通話してる時にもチャチャっと行っておいた。私にはアンネリーネの方もルクレウスの方も見えていたしね!

まぁやっといて損はないしさ!

信用してなかったとかでもあるよ(笑)

なんたってルクレウスって馬鹿皇帝ルキウスの子供で屑皇帝マルクスの孫でしょ?

子供に罪はない。

その通りではあるが帝国の皇族の育つ環境は疑いたくなるわけ!どうやったらこんなの皇帝にできるの?ってなるやろ!!

だから差別はしたくないが疑いたくもなるというか、ね?

今は既にパレードも終盤、日も落ち始める夕方だ。収束からもう2日は経っている。

現在でも帝都周辺のオーガ軍の片付けや素材の剥ぎ取りなどは騎士団と冒険者達で行われている。

その一部は冒険者に還元され、他全てが今回の損害の穴埋めに当てられる。特に何か壊れたわけでもないけど何に使われんだろうね?


まぁこのパレードは民衆へのもう大丈夫ですよ!アピールだ!

だからちゃんとそれなりに豪華でゆったりとした進行になっています。

帝国皇帝ルクレウスと勇者御一行、ガルド王国王女アンネリーネ以外の援軍組は周りの警備に回っている。クロエの場合、あまり顔を売りたくないというのもある。

前帝ルキウスまでは虎視眈々と狙われた身であるガルド王国の面々にとってはいまだに帝国は警戒対象のようだ。


それもまた事実なのだから始末に負えない。

新皇帝により確かに不可侵条約は成った。民衆に宣言もされた。

しかし、残党は残っているのである。所謂皇族至上主義過激派、《すべては神の寵児である皇帝のもとに降るべきである。即ち他の国も皇帝のもの》ジャイアニズムである。

皇太子時代にルキウスの外交関係に疑問を持ちあまりの尊大さと浅慮さに呆れ果て、このままでは諸外国に相手にされなくなると帝位簒奪を目論んでいたルクレウス。だがその準備も万全とはいかない中での敢行となってしまった簒奪劇。

それもこれもモンスタースタンピートの援軍へ蛮行と呼ぶべき行いをしたルキウスのせいである。

まさかここまで馬鹿だとは、という言葉を彼がひとり自室で呟いたのを私は聞いてしまった!変態じゃないよ!ほんとだよ!

私的にはその言葉に完全同意です。息子としては恥ずかしいよね〜南無!


まぁつまり準備が間に合わず、中途半端に前の時代のジャイアンが残ってしまっているのである。

会談という名の茶番劇を開いていたルキウス、宰相、軍務大臣、第一騎士団団長は証拠固めもできており、特に軍務大臣と第一騎士団団長なんかは私利私欲のため国を危険に晒したとして国家反逆罪が適応され断頭台の露と消える定めである。


証人としてアンネリーネが確保していた上級貴族の子息達は、しっかりと書面と魔術により要求を飲ませた後あっさり身柄を渡してルクレウス側の証人になるのだそうだ。

きっと彼らも実行犯として同じ刑に処されるだろう。彼らの身内、特にオクタヴィアル公爵家にもその手は及びそうだ。

下手に今の当主が元皇女の息子なため手を出せなかったところにいいモノをさらっと渡す辺りアンネリーネもまだ恩が売り足りないのだろう。


やはり腹黒い!自国の宰相に女狐と言われるだけのことはある!

そしてある意味新皇帝ルクレウスと同じ企みをしていただけ、後始末の仕方も熟知しているのかもしれない、、、、怖い!どんだけ詳細に王位簒奪企ててたんだ!

今はお友達愛に溢れた忠犬王女なだけに、その落差は凄まじいものがある!


知恵と生命の神セフィラケトルによる祝福を授かる皇帝の即位式は我々がここを去ってから行われる。

無論招待はされたし何度もいろんな形(意訳)でお願いもされた。

正義が危うく安請け合いしようとしたところをアンネリーネのピンヒールが唸りを上げて止めもした。


そしてアンネリーネの心の声が爆発する!

即位式まで帝国になんかにいたくありませんわ!

ハニトラ要員がそこかしこに潜んでいるのはお見通しなんですのよ!


だってアンネリーネは自国で仕掛けていた側だからね、という私のツッコミはキュートにだけ届き、キュートから既に真希さん桃香さんへのハニトラ要員は若い男性限定で退場しているという事実を知った。

そう!もちろん退場させたのはアンネリーネだ!


そのアンネリーネの心の本音に基づき援軍組は明後日にはここを去る。

要求の三つ目はルクレウスへの宿題として残していく。

後に目録と共にガルド王国に送られてきて他国の貴賓を招待し授与式が行われるだろう。証拠と他国の証人(地位持ち)は大事だからね。

下手なもの渡された時には彼らを証人により大きなものを狙いにいくのだろう、アンネリーネが。


正義を除いた援軍組の帝国上層部への評価は地を張っている。

しでかした事が事だけに新皇帝となってもこれをどうにかするには時間が必要だろう。


哀れ新皇帝は援軍組なしでの即位式となる。

というかそれの準備がどれくらいかかるかもわからないのだから、待ってられっか!という話である。



そして放置していた魔物化の原因である【マルクスの実】。

推測では皇族の血に反応するようだが、何故にそんなものができたのか?

マルクスが【生命の樹】に自分の血を水代わりにあげるという、とち狂ったことをしていたが樹木に普通そんな事しても特に何にもない。

色の薄い草とかなら赤みが出るくらいじゃない?やった事ないからわかんないけど。


でもそこはファンタジー世界!なんか合っても怖いじゃないか!


【マルクスの実】は回収済み、今のところ新しく実がなる気配はない。

実自体もそんなに個数多くないのだ。下賜品にしたのが五個と毒味に一個残りが一個。全部で七個。それも林檎より大きめなのが七個なっといてその後何もならないのだよ、、、怪しい!


でだ。まずはさ、その【生命の樹】調べたいよねって事で今やルキウスの住処となった奥の離宮にある祈りの場に視点を固定して鑑定してみたよね。


=================================

種類:生命の樹(宿木:知恵の樹:変異種)

名前:セフィロト

樹齢:3000年

状態:共生【生命の樹】に【知恵の樹】が共生している状態。通常は知恵の樹は宿木ではなく変異させられたことにより寄生が可能になったと思われる。

この状態は1700年頃から始まったとみられ、その頃この樹は絶対的上位者セフィラケトルの加護を受けるこのアバロン帝国の神の樹となった。

長い年月を経て、既に二つの樹は共生状態で一つの樹であると言える。


特徴:とある環境であれば実を生す。

その環境は人為的には用意できず実質的には実を生すことはない。

しかし生った実は【生命の果実】と呼ばれそれを食べると人族にあらざる寿命を持つ事ができる。

また普通の【知恵の樹】に生る【知恵の果実】を食べると人智を超えた知恵を得る事ができる。

この二つの果実を食べる事で人ならざる存在に至ることができる。


称号

《人外へ近道》《孤独の果実》

================================

=================================


=================================

種類:知恵の樹:変異種(宿主:生命の樹)

名前:セフィロト

樹齢:1700年

状態:共生【生命の樹】に変異種の知恵の樹が共生している状態。

この状態は1700年頃から始まったとみられ、絶対的上位者セフィラケトルが自身の呼称《知恵と生命の神》に合わせて片手間に【知恵の樹】を寄生木に変異させ【生命の樹】に寄生させた。

神木【知恵と生命の樹】の誕生である。ただその名は後世まで正しく伝わらず【生命の樹】【セフィロトの樹】と呼ばれている。残念。


特徴:とある環境にあれば普通に実を生す木であったが変異の影響で実を生すことはない。

普通の【知恵の果実】を食べると人智を超えた知恵を得る事ができるがそのかわり死んでしまう。


称号

《賢人へ近道》《孤独の果実》

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異世界あるある!聖書とか神話に似せてくる!が!

キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!


いやいや、名前からして少し思っていたんだよ。もしかして、くるのか?とね!


しかし、セフィラケトルが残念すぎる件。

馬鹿なの?その後の名前の訂正もしないくらい片手間なお仕事だったんだね?馬鹿なの?


宿木の方ももちろん調べた。

が!なんか何もない。

宿主の【生命の樹】も実質的には実がならないらしい。

宿木の【治癒の樹】も実はならないらしい。


とある環境とはなんぞ???

実がなり始めたのいつだ?


『説明そして否定。この”とある環境”とは神域のことを表すものと考えられます。

【生命の樹】【知恵の樹】はともに神木とされ、通常は人族の領域に生息し得ない樹木です。

そのため本来の生息域である神域、神の庭で育ってこそ本来の成長を経て実を生すことができると言えます。

実が生り始めたとされるのはマルクスの回想によればここ9ヶ月のことですが、現在主人の全てのスキルを用いてもその事実は確認できていません。

そのため、そのようなことはなかったと判断します。

樹になっているのを見たものはマルクス以外おらず回収した果物もマルクス自身が保管していたものだけでした。

もしこの国の御神木とも言える【セフィロトの樹】に実が生ることがあれば国を挙げての祝賀祭が行われ、その時の皇帝、義務と権利で世話をしていた前帝はそれこそ崇拝されます。』


ん?今はいいや。

ええぇ?何それまたマルクスの妄想?

マルクスのところに出入りできる人間は?


『肯定そして説明。願望性妄想である可能性が高いです。飼い殺されている状況だったマルクスが狂った思考で考えついた希望、神の樹とのより密接な関係構築とその証。

もし本当にそうなれば先ほど説明した通りにマルクスは崇拝されたことでしょう。そこだけは現実的な願望と言えます。

マルクスに面会可能な主な人物として、マルクスの正妻であったクインタ、息子である当時の皇帝ルキウス、孫にあたる当時皇太子ルクレウスが挙げられます。そしてアバロン帝国の守護神セフィラケテルを崇拝するセフィロト教の神官が一人。

あとはマルクスは幽閉と同じ待遇でしたので身の回りの世話をする者が五名ほど交代でついていました。』


マルクス死んでるけどステータス見れる?

過去のも見れんのか???


『肯定そして肯定。死亡時のステータスの表示に問題はありません。また過去のステータス表示も問題ありません。年齢を指定してください。』


わお!Σ( ꒪□꒪)‼

ええΣ(Д゜;/)/…エエ!?

俺に不可能はないのか、、、いや、あった!まだ果物がどこから来たかわからん!、、、残念な話だがな。

あれだ、まずはセフィラケトルの寵愛があった頃のある?


『否定。マルクスはセフィラケトルの寵愛を称号で持っていたことはありません。また、他のステータス欄にもそのような記述は生涯ありませんでした。』


、、、なんでマルクスが思い込んでたかわかる?


『推察は可能です。マルクスは時の皇帝と皇后の第一子でした。

その皇后も由緒正しい血筋、初代は元皇族その後も夫や妻にたびたび皇子皇女を迎えている公爵家の出でした。

つまりかなり血が濃く、肉体的にも精神的にも虚弱である可能性が高い子供がマルクスです。

尊き皇帝と由緒正しい血筋の皇后の第一子。

しかもその後、皇后は子供を産んでいません。

皇帝の関心も離れ、他の側室が子供を次々産む中、皇后がマルクスを特別視するのは不思議ではありません。

幼い頃から母親に特別な子、神に愛されて生まれてきた子と言われて育つのもまた大袈裟な表現ではありますが普通にあることです。

そこでアバロン帝国が神の加護を受けている国でなければそのまま、時の流れで消え失せた記憶ではないかと思われます。

神が加護する国に皇帝の第一子として生まれ、自分を特別視する母親に幼い頃からずっと崇拝するように神の寵愛を受けた子供と言われ続け、洗脳されていた可能性があります。

また大人になればそれも過去のこととなるはずだった事が立太子後の継承争いの激化により精神を疲弊させ、縋るものを求めた結果更なる思い込みに発展した可能性もあります。』


まぁな、何のために現代で血族結婚が法的にダメかというとその子供が虚弱体質になったり、短命だったり子孫残せなくなったりと当の本人たちじゃなく子供にそういうことがおこるからよなぁ。


まぁマルクスがその被害者かは置いといて。

洗脳と思い込みな、実際に国が神の加護持ってちゃな!神が皇帝に祝福与えてちゃな!

絶対ないとは言えんよ、ステータスに記されてなくても俺は愛を感じている!的な正義的な奴はいるしな。


ホント帝国これから大丈夫か?

あまり権威の独占?とか強い神聖性の確立?とかのために今のままでいるとホントやばいぜ?


こっちにも遺伝とかそのまま当て嵌まるわけね?


『肯定そして否定。基本こちらの人族にも根本的な遺伝の概念は適用されますが、優性遺伝劣性遺伝がどこにいったのかというまさに主人のいうファンタジーなことは多々あります。』


ァ,、'`(.ꏿωꏿ.),、'`'`,、

まさに似非ファンタジーと似非遺伝学(笑)

なんちゃって中世になんちゃって科学(笑)


うん、そんなもんよ!だって異世界だもの(笑)

まさにこれぞテンプレですな!


いろいろ置いて忘れよう。

でさ、魔物化があの【マルクスの実】であることは間違い無いよね?


『否定。絶対とは言えません。ただその可能性が一番高く、現時点で他の有力な方法が見つかっていないのが現状です。今であれば【マルクスの実】の可能性が最も高いです。』


??????( ゜Д゜)ハァ??????

あれか99.9%はそうでも後から私の問いで別の事実が発覚したらその限りではありませんよってこと?


『肯定。概ねその認識で間違いありません。』


エクストラスキル#知全能は?


『エクストラスキル#知全能は完全にその性能を発揮できていません。そのためすべてはわかりません。』


バグってるのがここに来て結構な欠陥だと分かった件。

しかし、それが人間だろ?知らないこともあるさ!

そしていくらキュートが賢くても、私がそれを使いこなせていないってことだ!

▒▒▓█▇▅▂∩( ✧Д✧)∩▂▅▇█▓▒▒

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨



てかよ、なんぞ?神域とは?神ってこの世界の絶対的上位者ちゃうの?そいつ庭なんぞもっとんの?


『神域についての説明を開始します。神域とは死後の世界、魂が転生や消滅を待つ場所を指します。そしてそこを神のおわす場所として神の庭と呼称することもあります。

ここでの神とはこの世界の絶対上位者とは隔絶した存在です。

つまりアバロン帝国にある【生命の樹】も【知恵の樹】も果実を実らすことはあり得ないということです。』


圧がすごい!なに?圧がすごいよ?

え?なにキュートその隔絶した存在よりなの?

なに?私よりもそっちの味方なわけ?

いやいやいや!今我らの信頼関係が危機を迎えているよ!

しかも回答が来たよ?え?禁止事項に抵触してないの?

そいつが神以上じゃないから????いやいや!隔絶した存在なら上でしょうよ!どゆこと??


『否定そして否定。

キュートは主人のエクストラスキルQ&Aの派生スキル:キュートです。それ以上でも以下でもありません。

そして禁止事項に抵触事したので回答できません。』


どれがどれの回答なのかわからないのだが?

圧と味方の話?どれが禁止事項なんだ?


『肯定。エクストラスキル:キュートが主人のスキルであることが全てです。

そして禁止事項により回答できません。』



また出た!そればかりですね!

信頼関係が崩れていくよ!

スキルがその持ち主を欺くいたり裏切ることは?


『否定。意思を持つことはありません。』


、、、俺、異世界に来てほぼほぼキュートとしか話してないし魔道関連、鑑定関連とかもキュート越しだ。部屋から出てないし。

意思なく、こちらがわからないくらいの誘導が混じってたらヤバくないか??

だって誰かが禁止事項作って俺のスキルに制限かけてんだぜ?

分からないんじゃなくて回答出来ないってさ、信用できなくない?


スキルに魔導は使える?

『肯定。スキルを封印、消去、強奪などが可能です。主人の場合想像できれば実現可能です。』


強奪、、、まさにテンプレ最強!とここでテンションが上がるはずもなく。


ならさ、キュート。

私に事実とは異なることを言わない?


『肯定。事実と異なることは言いません。』


私がその隔絶した存在と敵対した場合は相手に私の情報、スキル全てを秘匿できる?


『禁止事項に抵触したため回答できません。』


ああ、、、、

「【発言履行】」


まぁさしより、事実と異なることを言わないだけ魔導で縛ったが。

禁止事項に触れたら言質すら取れないってさ!


その後しばらく試行錯誤した。でも結果は芳しくない。


敵になるな、私の敵対者には情報開示するな、誘導するな、などなど。


どれもこれも、ただのスキルだ敵対者の範囲を指定してくださいだ、とどうにもならない!


スキルに敵対するなという方がおかしいのか?

敵対範囲に隔絶した存在含めたら例のセリフ言うでしょ?

確かに普通のスキルは誘導しねーよ!


ということで諦めました。俺の知能じゃ無理!

なんか思いついたら試そう。


めっちゃ話が逸れて自分のスキルとの戦い(独り相撲)に終始していたわけだ。


いろいろ放り出して【マルクスの実】の話に戻る。


もちろん調べた。

それがまたよく分からんのだよね!もうね!面倒くさい!


=================================

種類:林檎

名前:マルクスの実(命名者:主人)

収穫まで:4ヶ月

状態:完熟。色の発色もいい。

特徴:他の種類のリンゴよりも大きく酸味が控えめで甘味が強い


称号

《甘いリンゴ》

================================

============================


普通の大きなりんごだったのさ!しかも甘くて酸味の少ないな!品種改良でもしたのか!

ァ,、'`( ꒪Д꒪),、'`'`,、


前帝ルキウスにこれ食わせてみようかな。

いや、だってさ。明らかにこれでしょ?でも何も出ないわけ!

他の実も調べましたよ!シドニスとかが食べちゃったやつね!

甘いりんごでしたよ!!!


▒▒▓█▇▅▂∩( ✧Д✧)∩▂▅▇█▓▒▒

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


うむ、落ち着こう。


もうここまで来るとユニークスキル完全看破でも分からない隔絶したお方の存在を疑わざるを得ないわけだが。


それも結論出ないしね。

《オフィーリアの寵愛》についてはその基準が《セフィラケトルの祝福》みたいに皇帝に即位するとかの条件じゃないから、それもよく分からない。


結局は謎ばっかで終わりっていう何とも釈然としない結果である。


、、、あのさ、関係ないから置いといたけど

なんでセフィラケトルはその神域にあるはずの樹木を帝国に植えることが可能だったの?しかも変異までさせてさ。


『禁止事項に抵触したため回答できません。』


▒▒▓█▇▅▂∩( ✧Д✧)∩▂▅▇█▓▒▒

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨




放置された勇者正義の演説で多くの帝国民は、偉大なる存在シュフへ感謝を捧げた。

建国から崇め、また帝国に加護を、皇帝に祝福を与える知恵と生命の神セフィラケトルへの宗教心は変わらないが、絶体絶命を救われたことへ感謝は出来る。

実際、加護や祝福はしても危機に助けてくれない神に思うところはある。しかしそんなことは口にしないのが賢いやり方だ。

別に偉大なる存在シュフは改宗しろとは全く言わない。

というか他を宗教してても関係ないと宣言している、勇者が。


本当にありがたい!

だからこっそりと帝国の神より救いの神シュフにお祈りするのだ、心で。

帝国国民は先祖からセフィラケテルを宗教し皇帝も周りもみんなそうなのだから、下手にここで改宗などと言ったらどうなるか!恐ろしい!


こうして偉大なる存在シュフは密かに、しかし着実に信者を増やしていく、勇者正義の演説のせいで。







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