九話 お金調達と敵情視察〜異世界の人間に変態が多い!
痛みに快感を覚える人物が出ます!自意識過剰な男尊女卑の勘違い野郎も!注意!
逃げ場確保で少しホッとした。
スキル隠密でひとりなのに気配を消してみる。
うん、わからん!(笑)
今からMAPで情報収集をしようと思う!
ほら、わざわざ外に出てやるより安全かつ隠密性に優れているからね!
正直言えば面倒くさいからだがな!
MAPを見てみるけどマックスさんとリードはまだ階段付近で警戒中。他は特にいない。
王の命令ちゃんと聞くんだね、一匹くらい不審者いるかと思ってた。
まずは本からの基礎情報の収集がしたいわけです。この世界のこと何も知らないからね。
だって説明してくれてないし、されても信用できない!例え契約魔法で縛ってあってもだ!
書庫はどこだー!発見!
別棟、中央一階の吹き抜けだね。二階分くらいの高さがある。
全部に本棚があるんだが!Σ(⚙♜⚙ )
これが日常なら本好きには天国なのに!(இдஇ; )
あ、地下もだ。地下は禁書かな??
ぱっと見ホントに誰もいない模様。
真希さんの要望を守ったのか、元々人がいない場所なのか。
キュートさん、この部屋からでも本とか読める?
『肯定。
ユニークスキル完全模倣、エクストラスキルMAPにより全ての書物の複製をインベントリに収納可能です。収納しますか?』
おお!おねがいします!
『収納、完了しました。
エクストラスキル、キュートによる音読も可能です。』
、、、おう。それは別にいいかな。
?もしや物語ならあの情熱大◯機能のように映像になるのかい?
『肯定。物語以外でも映像化は可能です』
おお!暇な時にやってもらおう!!テレビないしな、この部屋。この世界にないのか??
よしよし、城の書庫にある本は確保できた。でも読むのは今日は無理!Σ(⚙♜⚙ )
あとはこの国から逃れた時に備えて金か、換金できるものが欲しいな。
この国の滅亡に巻き込まれるのは御免だ!Σ(⚙♜⚙ )
MAPなら宝物庫とか探せないかな??
やはりどんな時もお金は大事だよ。有ればこの国に借りを作ることもないしな!
あとこっちで目立たない服とかもなー冒険とかはしたくないけど。この国自体が危ないんじゃ準備しとかないとヤバイよね。
おー召喚の魔法陣があった地下じゃない、別の地下室あるわ!
どうやっていくんだこれ??王座の裏とか(笑)なるへそー隠し宝物庫か!
他を探すと別に見せる用の宝物庫もあるね。考えてあるもんだわ!泥棒よけ?
ここのも複製収納お願いします、キュートさん!
『肯定。
複製、収納完了しました。』
それでそれで!内容はどんな感じ?一国の宝物庫ぞ!きっとすごいに違いない!
『表の宝物庫の内容は以下の通りです。
硬貨50%
装飾品20%
武器防具15%
魔道具5%
絵画5%
その他5%
硬貨内
金貨、3000万枚(日本円で三千万円、一枚1万円)
大金貨、1000枚(日本円10億円、一枚100万円)
白金貨、1000枚(日本円100億円、一枚1000万円)
大白金貨1000(日本円で1000億円、一枚一億円)
装飾品には付与魔法により毒耐性、魅了耐性などが、かかっているものが大半を占めます。
武器防具は見た目の派手さ豪華さで、価値の高いものが大半を占めます。
魔道具は希少性で価値が高いものが大半を占めます。
絵画は今人気の作家のもの、そして王族の肖像画がほとんどです。
裏の宝物庫の内容は以下の通りです。
装飾品50%
武器防具20%
魔道具15%
硬貨10%
その他5%
装飾品
魔術が付与されているもの40%
魔導が付与されているもの5%
残りは代々受け継がれてきた王家の至宝
武器防具
召喚によりこの国を訪れた勇者たちが残した古の遺物。
装備するものを選ぶものも多くあるが主人には関係ない。
硬貨
黒金貨1000枚(日本円で10兆円、一枚、100億円)
大黒貨1000枚(日本円で1000兆円、一枚、一兆円)
所持金:1010兆1110億3000万ペイ』
おいおいおいおい!金多いな!引くわ!!Σ(⚙♜⚙ )
国庫じゃねーんだろ?宝物庫だろ?
なんかかっこいい名前のエクスカリバー的なのがゴロゴロかと思ったが、量を考えたら%でよかったわ!
下手したら朝まで掛かりそう!Σ(゜д゜|||)
服ねーのかよ、服!あ、服は衣装部屋か?
でも備えあれば憂いなしだろ!
しかも盗んだんじゃなから誰も困らない!、、、まぁあんまり使わない方が精神的にいいよね。
肖像画はいらないな、あと王家の至宝て使えんやろ!
インベントリの肥やしだねこりゃ。捨てはしないよ!何かの時に使えるかもしれないじゃないか!
❁.*⋆✧°(●´ᆺ`)
そういえば、さっきから装飾品の魔法、魔術、魔導って何?ステータスにもあったけどなに?
『魔法よりも魔術が高度であり、魔術よりも魔導が高度である。
また魔術は魔法を含み、魔導は魔法、魔術を含む。
簡単に言うと魔導が1番効果が強いし、破りにくい。まず魔術では魔導は破れない。魔法など論外。』
おお!わかりやすい!
魔導つえーーーーーーってことですね、わかります!
表の装飾品に毒耐性とかあったけど、それより強いとどうなんの??
『説明。
毒無効。基本なんでも無効になります。その効果は術者と付与する素材次第。』
スッ、スゲー!!Σ(゜Д゜ )
毒無効に魅了無効か!?
あ、さっき神官が魅了してこようとしなかった?
『肯定。
先程の神官は王、姫をも含む全ての人間にスキル魅了を発動していました。
精神力の差で弾かれましたが、主人は”目立たない程度の普通”に最適化中でしたので神官には少し効いた気がしています。
しかし、主人は気配を目立たなくしていたので誰に効いた気がしたのか神官にはわかりません。』
え?なんか複雑になってるけど私はあんまり関係ないでいいですよね!ね!
てか、自由設定で精神力MAXにあげといて下さい。
そしたら効いた気もせんだろう、キモし!Σ( ꒪□꒪)‼
『肯定。
任意で精神力をMAXに設定。すべての精神的アプローチは意味を成しません。
また、不自然にならない程度の手応も無効化しました。』
よーし!もう神官に効いたと思われないで済む!٩(◦`꒳´◦)۶
なんか心情的にバレなくてもキモいじゃんさ!
俺の魅了にかかってやがる、ふふふ!みたいな感じなんでしょ?キモい!Σ( ꒪□꒪)‼
しかしあの神官が王族までも何故に魅了しようとしたのか?何故に??
そういえばあいつ料理に媚薬盛りまくって毒にして殺しに来てたな!
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職業:神官(聖教)
種族:人間
名前:ルード=サンミッチェル(赤:好意)
年齢:25
状態:教会の勇者の像の前でお祈り中、絶対遵守の契約魔法を破ったため激しい痛みに襲われている。
実はこっそり召喚の儀に参加(勇者至上主義には欠かせないイベント)正義を勇者だと思っているので他の召喚者にも好意的。
性格:勇者至上主義、狂信者。好意を持ってる相手には好意を持って欲しいよね、くらいの感じで魅了や媚薬を使ってくる。本人に悪気はない。好意しかない。
LV.40
HP : 2000
MP:3000
生命力:2000
精神力:700
筋力:600
俊敏力 700
知力:800
運:30
スキル
戦闘用:
剣術、盾術、格闘術
身体強化、水魔法、治癒魔法、聖魔法
一般:
生活魔法、料理、資料整理、礼儀作法、薬学、調合
ユニークスキル
魅了
称号
《自覚のある人たらし》《勇者の信者》《召喚者の自称友》
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怖いんだが!!!!Σ(⚙♜⚙ )
軽い感じで魅了や媚薬を使うな!!!!!Σ(⚙♜⚙ )
なに?なら王と姫は召喚してくれてありがとう、な感じで魅了ですかΣ( ꒪□꒪)‼
ひーーーーーーキモいーーーーーわーーー!
ヽ(ヽ゜ロ゜)ヒイィィィ!
恐怖でガクブル!!!!
よし早く終わらせよう。怖いけど、見てみないと今後どんな行為に出るかわからない!
こんなにんげんのことなど私にはわからないよ!!!!!
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ルードは勇者の像に祈る。
教会の働きかけで勇者召喚の儀が行われたこと、そしてそれが成功したことに万感の想いを抱く。
小さな頃から憧れていた勇者様に会える。
心はそれ一色であった。
しかし、勇者様は純粋ゆえに王侯貴族たちとは相性が悪い。すぐに嘘を信じてしまわれるのだ。
悪いのは勇者様ではない!
勇者様に侍らない王侯貴族どもだ!
だから共に召喚なされた女性たちは勇者様を守るために心を鬼にして彼を別室に移されたのだった。
ステータスの説明のために訪れたときには既に勇者様を別室へ連れて行かれるところで、彼の後ろ姿しか見ることは叶わなかったが、それでも心は感動で打ち震えた!
その後ろ姿を脳に焼き付け、私は彼女達に感謝の思いを抱いた。
勇者様を守ってくださりありがとう、と。
地下室で同僚の神官が見たステータスでは、勇者様のお名前は基山正義様。名前まで素晴らしい!
勇者様の仲間である真希様が賢者にして剣姫、桃香様が聖女、そしてアーチャーがひとり。
私はここであえて途中で嘘をつくことにした。彼女たちに王侯貴族の危険を知らせるため、絶対遵守の契約魔法とて万能ではないということに気付いてもらうために。
テーブルの上のサンドウィッチにはこちらにくる前に媚薬を大量に入れておいた。一口食べれば吐き出してしまうくらい不味いはずなので気づいてくださるだろう、食べ物とて安全ではないと。
そして、吐き出すことができたならば媚薬は少ししか効くことはないので大丈夫だ。それにどうせすぐに仲良くなれるのだから私との関係に問題はない。少し仲良くなるのが早まるくらいだろう。
ああ、体に激しい痛みが走る。これが勇者様とその仲間たちのために働いた私への罰だと言うのならなんと甘美な。
明日はもっと準備をして勇者様とその仲間たちに好意を持ってもらはねば。
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おえええええええええええー!!!
地下室でなんかされたと思ったけど、教会のやつが鑑定がなんかかけたのかよー!
だから正義の件がただ漏れなのか?!しかし勇者のたまごぞ?そこは正確じゃないのな(ため息)
待て待て待て!あいつ明日なんかしてくる気満々なんですがΣ(⚙♜⚙ )
待って!精神力上でも魅了にかかることってある?
『肯定。
精神力は心的状況に左右されます。過度の疲労、ストレス、怒りや混乱などでステータス差がそんなに離れてない場合魅了などの精神攻撃が有効になります。』
すぐにMAPで真希さん桃香さんに精神攻撃無効を付与!ふよ!できるよね?!できて!もうずっとできててーーー!!!!あと正義にも!
『肯定。
半永久的に精神攻撃無効が付与されました。これは本人の肉体にかかっているので隙を突かれることもありせん。』
よかった!今日神官のキモさに負けないで見てみてよかった!(涙)
媚薬、、、警告のために入れたからセーフだったの?え?でも魅了も善意だからセーフなの?
あ、真希さんと桃香さんに毒無効付与で!あと正義も。
『肯定。同じく以下略』
ありがとう!ありがとうキュートさん!(இдஇ; )
一人じゃ耐えられなかったよ(涙)
『肯定。
精神力MAXの主人ですら震える変態に恐怖を感じる機能のないキュートでも戦慄しています。
お役に立てて光栄です。』
よかったよかった〜♪
よし、キュートさん質問です!なんでド神官は絶対遵守の契約魔法で縛れてないの?
『否定。
ド神官は絶対遵守の契約魔法に縛られています。しかし、その魔法にも穴がないわけではなく主人の宣言にも穴がないわけではないから彼は行動できています。』
私の宣言が穴だらけなのはわかっているのだよ!
でもあれが私の精一杯だった。(涙)
『否定。
主人の宣言は人的に非道でないと言うことを踏まえた上では優れたものです。
しかし、主人はあのとき理不尽な要求はしませんでした。だからこそ、そこをついた考え方ができる人間が出てきたのです。
ド神官の場合はステータスの虚偽の説明未遂も媚薬を大量に入れた警告、殺人未遂も善意からでありそして未遂で終わることがわかっていたからこそできたものです。
また魅了を好意で行うよう教会に教育されてきたと考えられます。
このような人道に反した外道の所業は、主人の想像の枠外です。』
教育?魅了って好きな人に好かれたいからやるんじゃないのかい?魅了自体知らないからよくわからん。
『否定。
魅了を人は情欲、蔑視、害意などの悪感情を抱き使用するのが常です。純粋に好意だけで使えるものはそういう教育を受けたものです。
暗殺者が暗殺対象に殺意を向けないのと同じことです。
そして主人は使おうと思えば魅了も魅了の上位交換テンプテーションも使えます』
使いません!虚ろな好意ほど虚しいもんはないよ!いらね!Σ(⚙♜⚙ )
暗殺者の話でなんとなくわかった。
で、MAPの機能が気になる。
これ暗殺者白にならね?害意はあるんか?だから大丈夫??え?無心なのか?
『MAP機能には完全看破、#知全能が併用されているため職業、スキルに暗殺に関するものが含まれていた場合は赤く表示されます。また動きに不自然な点があればアラートが鳴ります。
この不自然は人間が分からなくとも必ず#知全能には分かるので安心してください。
だからこそ、ド神官は赤でした。もしサンドウィッチを食べようとしていたらアラートが鳴りました。』
よかった!流石はエクストラスキルなのか!
しかし、教会怖いんだが!Σ( ꒪□꒪)‼
指示はできなくても、善意の第三者が何かしてくることもありうるということか。
教会とか狂信者いっぱいいそうだし。MAPでは真っ赤だろうけど。
なら、あの後から来た騎士はなんだ?元から指示が出してあったハニトラ要員?
『肯定。
絶対遵守の契約魔法の後では指示は出せませんが、その前に指示してあるものを取り消さなければならないわけではありません。
王族は指示の取り消しをしたようですが、他の人間の指示で動いていたハニトラ要員が近づいてきたようです。あまり有力な部下ではなかったようで指示の取り消しをまだ知らないだけのようです。』
なんだとΣ( ꒪□꒪)‼
最初からハニトラ要員わんさかかよ!知ってた!敵地ってことは知ってたけどさ!
いや、情を移してもらえるような優しくするのはセーフだと思うんですよ。
国的にも命かかってますしね。それを個人でやるのも許されることだと思うからセーフだと思うんです。
ただ、もとから指示ありきでハニトラ要員だと思うとむかつくのは私だけなのか。
( ꒪Д꒪)( ꒪Д꒪)( ꒪Д꒪)( ꒪Д꒪)
馬鹿騎士も見とこ、ド神官の後だ!軽い!
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職業:騎士(第一騎士団、近衛騎士、伯爵子息三男)
種族:人間
名前:ロッド=ウィンガム(赤:好意)
年齢:20
状態:騎士寮の自室にて同僚と雑談中
性格:貴族主義。三男であったが未だに自分が爵位を継ぐべきだと思うような自信過剰な馬鹿。
男尊女卑を自で行く男。
LV.30
HP : 2000
MP:1000
生命力:1500
精神力:500
筋力:600
俊敏力 500
知力:500
運:30
スキル
戦闘用:
剣術
身体強化、火魔法
一般:
礼儀作法、ダンス、剣舞
称号
《伯爵子息》《近衛騎士》《馬鹿騎士》
《みんなの嫌われ者》
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うわぁ、、、なに私が思う気位の高い嫌な貴族の典型なの?
『肯定。
貴族主義の中でも過激派で知られています。
上に媚び諂うのが貴族社会ですが、彼の場合、嫡男でもそのスペアである次男でもないにも関わらず伯爵家嫡男にすら横柄に振る舞う様は滑稽だと噂です。』
ん?思ったけどキュートさんなんか噂までも知ってるの?
『肯定。
キュートと#知全能を併用することでほぼ全てのことに精通しています。』
スッ、スゲー!!Σ(゜Д゜ )
まぢ◯ikipediaじゃん!!
どれどれ、噂の滑稽三男はなに考えとんじゃ?
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ロッドは酒を飲みながら同僚と話をしていた。
今日、召喚された勇者とその仲間たちの話だ。
ロッドは今日見たことをおもしろおかしく話して聞かせていた。
勇者には会えなかったが、その仲間であろう女たちの事は見た。
平民にしては顔も体もなかなかのものだった。
ロッドは舌舐めずりする。
あのレベルならば平民だが相手をしてやってもいい。
ロッドに指示を出したのは近衛の第五隊隊長の男だ。
「召喚で女が来たらお前なら顔もいいし騙されるかもな」
隊長本人は勿論揶揄で言ったのだが馬鹿で自信過剰で男尊女卑なロッドは間に受けた。指示されたと思い込んだ。
だからメイドが文官に書類を渡され召喚者のいる部屋に行くというのに無理やりついて行った。
だが、召喚者の女どもはロッドを全く取り合わなかった。
女に馬鹿にされたと思いその時は睨みつけてやったが後から考えるとこちらをあまり見ていなかったのは恥ずかしがっていたのかもしれない
きっと疲れていたから顔を見られたくなかったのだ。明日になればすぐにこちらに寄ってきてしなだれかかってくるだろう。女なんてそんなものだ。
ロッドはいい気持ちで酒に酔いながら明日侍ってくるだろう女たちを思い出していた。
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キモキモキモキモキモキモキモキモキモ!
いやいやいやいや、なんでやねん!Σ(⚙♜⚙ )
ほぼ個人行動やないかい!誰も指示してないやないか!Σ( ꒪□꒪)‼
自信過剰とはこういう事なのか!?自信がキモくてしかたない!!
待って、こいつも明日仕掛けてくんの!?
こいつ絶対物理でくるよ!
真希さん桃香さんに邪な奴から守る結界を!付与して下さい!
私にもお願いします!
結界魔法、対変態用を!
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あ、なんか体にぴったり結界張り付いた?(笑)
『肯定。
今は体に張り付いて変態の物理攻撃を無効にしますが、もし襲いかかってくるならば近づかれないように結界を球形に形成します。』
よかった!!
てかなに?この異世界、変態しかいないんだがΣ( ꒪□꒪)‼