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1.夢

……ウー……ウー……

カンカンカンカン

キャー!!

ガッシャーン


あちらこちらから色んな音が聞こえてくる。

サイレンの音、何かが壊れる音、人々の悲鳴、叫び声……

ついさっきまで綺麗に整っていた街並みは、破壊され、火の手があがり、見るも無残な姿になっている。


(……ここは、どこ?)


その喧騒の真っ只中でアリサは座り込んでいた。


(知らない……こんな街、知らないはずなのに……)


アリサは、そこでこれが夢だと気付いた。

いつも見る夢なのだと。


(これがいつもの夢なら、この後は……)


「アリサ!!」


自分の名を呼ぶ声にアリサは振り返る。

警官に自由を奪われている一人の知らない少女が、アリサの名を必死の形相で叫んでいる。


(あの子は、誰?)


ガンッッ!!


頭に強い衝撃を受けたアリサは、意識が遠くなっていくのを感じながらその場に崩れ落ちた……

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