作戦01-6 森で止めを刺そう
敵は薙刀を構えたまま動かない。
『誘ってるのか?』
「さあ?どうでしょう、ともかく慎重に行きましょう。」
『まずは全員、囲むでごさる!』
一人称、つまり主人公視点のこのゲームは後ろに回られるのが最も恐ろしい、一応対応策もあるにはあるが大変面倒だ、なので前に武崎、右後ろにシンタ、左後ろに福嶋といったように囲んだ。
『行くぜ!』
福嶋機は何も考えず敵に突っ込んで行った。
(そんな甘い考えで大丈夫か?)
案の定福嶋は振り向きざまに切られて吹き飛ばされてしまった、振り向き攻撃。余りり威力は変わらないが後ろに攻撃できるという利点がある。
『うおわぁっ』
『福嶋!大丈夫でごさるか!?』
『ああ、ギリギリだがまだいけるぜ。』
(うん、やっぱタダではやられてくれそうにないな。)
「気をつけて下さい、やはりリーダーだけあって操縦は上手いようですよ。」
『次は拙者が行くでござるよ!』
武崎は敵の攻撃が届かないギリギリのラインで一瞬停止し飛んでくる敵の薙刀を回避して攻撃後の隙を突いて攻撃を仕掛けた。
『っと、隙ありっ!』
だか敵に攻撃は届かず受け止められてしまった。
『ええっ!なっ、何故でごさるか!?完璧なタイミングだったのに!』
そして武崎は追撃を防御しそのまま急いで敵リーチから離脱した。
(反応が早ええな 、それにこの流れで行くと次は俺の番だわな、そんじゃあ行かせてもらうか!)
「三番飛田!いっきまああす!」
シンタ機は刀を振りかぶりフェイントをかけずそのまま敵のリーチまで走った。
(こいよっ!)
敵の薙刀が右側に見え始めた時、シンタは操縦桿を一度ニュートラルに戻し、もう一度前に倒してから縦回転ジャンプした。
「よしっ、決まれえっ!」
シンタは着地の一瞬前に刀を振り下ろそうとレバーその1を下へ下げたが機体は刀を受け止められてしまったため途中で止まったままになってしまった。
そしてシンタは後ろに飛び上がり二発目の攻撃を回避しながら敵と距離を置いた。
(っとこれも駄目か、同じ事しても無駄だろうしな。なら3人で休む間もなく攻撃してオーバーヒートさせるかくらいだな、でも福嶋さんは限界ギリギリだしなー。)
『飛田殿!前から2人で攻撃するでごさる。そして福嶋は隙を見て攻撃でござるよ!』
(2人でいくのか、ちょっときついかな。)「はいっ!」
そして3人は回り込むよう移動し、2人が前側、福嶋が後ろという布陣になった。
『先に拙者が行くから待機してるでござるよ!』
そう言って武崎機は金の機体に向かって接近し薙刀を受け止めて切りつけたり防御したりあの手この手で徐々に敵にダメージを与えていく。
『飛田殿、交代でごさる!』
そしてシンタはHPを消費した武崎と位置を交代し攻撃を開始した。
(まだだ、まだ耐えろよ)
シンタは優秀なユーザーだ、腕ならここにいる誰よりも高い、そしてここにいる誰よりもネットがあるシンタは知識があった。
「はいはいっと。」
シンタは攻撃をしていると見せかけ防御中心に戦闘していた、時折小さく攻撃しているが防御の方が多い、何故なら防御より攻撃の方がオーバーヒートまでの余裕を示すオーバーヒートゲージが増えやすいからだ。
(そろそろかな?)
「福嶋さん、奇襲の準備をしてください!」
『わかった!』
オーバーヒートゲージ限界まで後少しになってしまった金の機体は一歩後退り体制を立て直そうとした。
「今ですよ!」
『よしっ!』
焦りから背中が手薄になってしまった金の機体はダッシュジャンプ切りの餌食となり仰け反っている間に福嶋の攻撃の回避と自らの攻撃のため回転ジャンプしたシンタに頂点を切られて爆発した。
『コックピットは回収したでごさるよ、さあ、報告にいくでごさる。』
一揆のモデルは加賀の一向一揆でシンランのモデルは浄土真宗を開いた親鸞です。
テルムネは伊達政宗のお父さんの伊達輝宗。死因は政宗の部下に撃たれた事らしいです。
そしてツナモトは政宗の部下、鬼庭綱元です。輝宗さんを撃ったのはこの人ではないですよ。