作戦01-3 イッコウ一揆を倒しに行こう
シンタは車形態のロボを操作しながら通信機を通して御家人と先ほど合流したその仲間達の報告を聞いていた。
『武崎様、今回は一光宗の一揆だ、僧兵達が量産機体で攻めて来たらしい』
『傍迷惑な話でごさるな』
「確かに」
『所で武崎様』
『なんでごさるか?』
『その方はどなたでしょうか?』
『パイロットだったので緊急で手伝って貰う事にしてもらったのでごさる』
「どうも、飛田シンタと申します」
『私は相樂宗三と申します、よろしくお願いします』
『俺は福嶋昌紀だ、よろしく』
『では改めて、拙者は武崎末永でごさる』
(良く聞くとごさるってこの人しか言ってねえ)
ちなみに機体はシンタが【テルムネ】で、他の三人は【鬼武者ツナモト】だった、この機体はパワーが高くスピードも高いがオーバーヒート、一定時間行動不能状態に陥りやすい、そのためパイロットのテクニックが必要になるため上級者向けの機体である。
『レーダーに反応有り、0時の方向2000メートル先の華我の村に敵です』
チームメンバーにはそれぞれ役割がある、武崎は指揮の担当だ、そして相樂のレーダーが敵を発見した、すなわち相樂は3人の中で最もレーダーを重点的に強化していた、つまり目の役割だったと言う事だ、普通は遠距離型の機体の人間がやるべきなのだかこの町は武士の町なので弓形があるにはあるが数が少なくそのため彼が担当していた。
ちなみに威力は、弓より銃、銃より槍や剣な等の軽めの武器、槍や剣より棍棒等の重い鈍器、となっている。勿論他にもミサイルやビームもあるし、一度放ってからもう一度放つまでに時間がかかったり、オーバーヒートしやすかったりすると威力が上がったりもする。
『見えて来たぞ』
『全員変形するのでごさる』
『『「了解。」』』
そして御家人達は左上のスイッチを下から上に弾き、シンタは左から右に弾いた、するとガシャンガシャンと金属音が響き車形態から人形へと姿を変えた。
そして敵の機体もこちらに気付き近づいてきた。
『全員、成敗してやるのでござる!』
『任しとけよ』
『勿論、然るべき処罰を受けて貰いましょう』
「ッシャラアアア!やったんぜー!」
『『『…………え?』』』
シンタの先ほどの律儀な態度からは想像できない意外な元気さに皆が驚いた。
相樂の名前のモデル、と言うか由来は尊皇攘夷派の志士、相良総三。福嶋のモデルは秀吉の部下で賤ヶ岳の七本槍の一人、福島正則。そして武崎のモデルは元寇の時に活躍したにも関わらず報酬が貰えなかった不遇の武士、竹崎季長です。3人とも漢字を変えただけで読み方は同じです。