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という話  作者: 門松一里
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「事前準備が99.56%」という話

「事前準備が99.56%」という話


仕事の結果は始まる前に決まっています。まずは、環境を整えることです。


失敗の原因は必ずはっきりしています。準備不足です。


誰しも負ける勝負はしたくありませんが、負ける勝負をさせられている場合が多いのが現実です。


少し考えてみましょう。


*****


事前準備が99.56%という話がありますが、日本は特に兵站 (へいたん) が脆弱です。


兵站は戦争の言葉で、作戦行動する軍のために、後方から支援する機関です。


兵站が未熟ですと「兵はいるけれど銃がない」「銃があるけれど弾はない」ということになってしまいます。


一般的な戦争は、兵站を完全にコントロールできたほうが勝ちます。そのためには情報が必要であり、そもそも有益な情報があれば無用な戦争を回避できます。ですから、『孫子』の時代からスパイは高給なのです。戦争の損失よりはるかに安いですからね。


兵站線 (輸送ルート) を破壊されたら、兵は死にます。

これは諺ではなく、実際私の祖父も亡くなりました。

「病人がいるのに医師がおらず薬もなかった」のです。


同じようなことを仕事でしてはいませんか? やっちゃダメなんです。


*****


門松一里の兵站をご紹介しましょう。


研修ですとxx万円 (税抜) です。どうしてバラすのかというと、現場でその個人が考えないと意味がないし、「見えていない問題を本人が見つけることが絶対にできない」からです。本人が問題だと思っているのは「単純にやらなければならない見えている課題」にしかすぎません。



では、トレーニングです。


〈問題〉所要時間15分

カップ麺を食べるとします。工程をフローチャートにしなさい。

※必要な項目があれば適宜組むこと。

※箇条書き可。



〈回答のヒント〉

まず、人数分のカップ麺があるのかを確かめる前に、アレルギーや食べられないものを調べる必要があります。


アレルギーがある人にその食材を食べさせるのはダメなのは当たり前ですが、食べられないものには宗教的に「食べてはいけないもの」もあります。宗教は生き方の範疇なので、それがどうしてそうなっているのかは知る必要があります。


調べる人が複数いるのなら、同時にどんなカップ麺があるかチェックします。


お湯を沸かします。

(日本語は不思議ですよね。工程としては「水を沸騰させる」なのに。)


賞味期限や箸まで書けましたか? 研修ではゼロ点です。


悪意の想像力がない人は、愚者である。



〈回答例〉

お湯を沸かす前に、ガス漏れなり漏電をチェックしていない場合、爆発なり火災がおこりえます。――もちろん、これはジョークです。


箸が使えない人のためにフォークを用意できたでしょうか?


カップ麺が足りないときはどうしたでしょう?

買いに行きますか?

車? 自転車? 徒歩?

外の天候は?

車や自転車のメンテナンスはどうでしょう?

傘は盗まれていませんよね?

車や自転車の保険は?


そして、もし食べている途中に火災になったら?



私はホテルに到着したら、必ず避難方法を確かめて、非常口までの歩数を数えます。そうすることで安心します。


準備の最たるものは、物理的な不具合を取り除くことです。


現場で養生が足りなくて泣きそうになったことはありませんか? すべてあるのに、何かが一つ足りないと何もかもできなくなります。


仕事をするときに、社会保障があるのが当たり前ですが、細かな部分で危険なことを安易にしてしまうのが、現実です。


責任者の仕事は、環境を整えることです。



この問題では、それぞれの「悪意の想像力を自覚すること」を意図しています。


高額な研修の話は、また別の機会にしましょう。



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